もう信じるのは止めにしよう

【もう信じるのは止めにしよう】

名前：東雲 朱羽 読み：ｼﾉﾉﾒ ﾄﾜ 年齢：16歳 性別：女のコ 異能力：??? 詳細：??? 好きなもの：静かなところ・歌 嫌いなもの：五月蝿いところ・虫

ガチャ

社内にはカタカタとパソコンのキーを 叩く音と私の声のみが響く

嗚呼…またか

私はさっさと席に座り、自分の分である書類を手に取った

誰か喋らないかな、と思う

ガチャ

ドガッバギッバギッゴギッ

何時もの事ながら恐ろしいな…

…私とも話してくれないかな

ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ

此処…どうすればいいんだっけ？

この通り私は、探偵社の方々から

盡く嫌われています

理由は不明のまま、入社してから半年が過ぎていた

何時も不審に思いながら仕事をする

唯一話しかけてくれるのは…

探偵社のビルヂングの一階にある喫茶処の女給さんと店長のみである

友だちが少ないことが裏目に出たか…

私は店長が入れてくれた深い色の珈琲を啜る

そんなことはないだろうと言いかけ、 ﾌｯと珈琲に息を吹きかけた

ｶﾗﾝｶﾗﾝ

気不味い空気が私達を包み込む

店長、早く珈琲を作ってきてくれ

私が気不味さに押しつぶされる前に…

…与謝野さんは少し怖い

何を考えてるかよく判らない

ミステリアスで私とは真逆だ

私はまたｽﾞｽﾞｯと珈琲を口に運ぶ

…与謝野さんが横目で私を見たのは気の所為だ

コトッ

ナイスだ、店長

与謝野さんは少し息を吹きかけてから珈琲を口にした

何故か此処から離れろと忠告が聞こえた気がし、私はそれに従った

探偵社のビルヂングの屋上は静かで

聞こえるのは心地よい風の音のみ

私はすぐさま空を見る

今日は雲の多い晴れ

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