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手を伸ばせば 、届いたはずだ 。 それでも伸ばさなかった 。
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救わなかった 、それは選択だった 。 だが選び直せないと 、誰が決めた ? 床に伏すアダムの身体へ 、 ルシファーは再び手を伸ばす 。 今度は 、迷わない 。
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王の声には感情がなかったあるのは決断だけだ 。 光が走る 、 天使のものでも悪魔のものでもない歪な輝き 。 止まっていた胸が一度 、強く脈打った 。
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呟きは掠れていたが 、 憎しみだけははっきりしていた 。
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ルシファーは立ち上がる 。 その影が 、アダムを覆った 。
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鎖のような魔力が 、アダムの四肢を絡め取る 。 逃げ場はない 、拒否権もない 。
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その呟きに 、ルシファーは微かに笑った 。 救ったつもりだったのか 、 それとも手放せなかっただけなのか。