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夢はひそかに

第1話 - 第1話　夢はひそかに

2025年02月17日

#一次創作

Charlotte

むかしむかし、

あるところに

小さな王国に住む、麗しい幼い皇子様がおりました。

魔法のように煌めく金色の髪

ガラスのように透き通る青い瞳

その姿はまるで、おとぎ話の王子様のよう

そんな、幼く麗しい皇子様には

”ひそかな夢“がありました

それはー

エドワード

この国には、”成人するまで

エドワード

女子を男子として育て、強かで勇敢に成長するように

エドワード

する文化がありー

エドワード

聞いていらしゃいますか、殿下？

エリック

皇子様！、、、フィリップ様！

エリック

起きてください！

フィリップ

、、、。

エドワード

、、、はぁ

コンコン

ガチャ

国王

どうだ、順調か？エドワード。

エドワード

えぇ、陛下。

エドワード

それはもう、

エドワード

教本によだれを垂らすほど、熱心に

国王

はっはは!

国王

そうか、そうか！

エドワード

笑っている場合では、ございませんよ！陛下！

エドワード

国の文化学ぶ、大切な授業ですよ！！

国王

あぁ、分かっているよ大切なのは。

エドワード

全く、あなた方親子は、、

エドワード

そっくりにも、程がありますよ、、、。

国王

エリック

、、！ハイ！

国王

長い間、フィリップに付き添ってくれてありがとう。

エリック

、、、！！

エリック

はい、、、！こちらこそ、、！

国王

フッ

国王

フィリップ、、起きろフィリップ

フィリップ

、、う〜ん、

フィリップ

うん？、、お父様、、？

エドワード

ようやくお目覚めですか、殿下？

フィリップ

私、、眠ってしまったの、、？

国王

どうやらそのようだね。

国王

ほら、口によだれが付いてるぞ。

国王がフィリップの口を拭く

国王

なぁ、エドワード

国王

そろそろ、やめにしないか？

国王

夜も遅いし、フィリップもこの通り眠そうだし

エドワード

…承知いたしました、陛下。

エドワード

ほら、エリック。

エリック

えと…失礼いたします、陛下に殿下。

国王

あぁ、二人ともいい夢を

エリック

…！はい！

バタン

国王

さぁ、お前もベッドに横になりなさい。

フィリップ

はい…お父様。

国王がフィリップに布団を掛ける

フィリップ

ねぇ、お父様…

国王

ん？どうした？

国王

また、あの童話を読んで欲しいのか？

フィリップ

…違う

国王

じゃあ、どうしたんだ？

フィリップ

…やっぱり、なんでもない。

フィリップ

いい夢を、お父様。

国王

あぁ、いい夢を、フィリップ

コツ、コツ

バタン

フィリップ

…

フィリップ

（…さっき眠ったから、全然眠くならない…）

…

フィリップ

(少しだけ、お庭にでも出よう…)

フィリップ

今日は、星がきれいだな…。

フィリップ

…？

フィリップ

あそこに居るのって、エリック…？

フィリップ

(どうして、ここに…？）

フィリップ

（噴水の前で何か言ってる…？)

エリック

…あの方の隣に居ても、恥じない立派な者になれますように…。

フィリップ

何してるの？

エリック

うぁ！！？

エリック

フ、フィリップ様！？

エリック

いや、ま、まさか居らしているとは、知らず…！

エリック

ど、どうか‥！お許しを！

フィリップ

ははっ!

エリック

殿下…？

フィリップ

ほんと、君は愉快なやつだな

エリック

へ…？

フィリップ

安心しろ、エリック。

フィリップ

気づかなかったことぐらいでは、怒らないよ。

エリック

よかった…。

フィリップ

それで、君は噴水の前で何を？

エリック

…星に願い事をしておりました。

フィリップ

星に？

エリック

…えぇ。

エリック

僕、思うんです。

エリック

空にある星に願いをかけるよりも

エリック

水に映る、星空の方が願いが届きやすいと、思いまして…。

フィリップ

それで、ここにいたのか…

エリック

はい！

エリック

だから、ここで毎日お願い事をしているんです！

フィリップ

それで、叶ったの？

エリック

はい！叶いましたよ！

エリック

…でも、やはりこれはおかしな思い込みでしょうか…。

フィリップ

…。

フィリップ

いいや、おかしくないと思うよ。

エリック

え？

フィリップ

願い事がほんとに叶ったんだろう？

フィリップ

私は、君のその"思い込み"を信じるよ。

エリック

フィリップ様…！。

エリック

じゃあ、フィリップ様もお願い事しますか？

フィリップ

え？

エリック

僕の、"思い込み“信じてくださるんですよね！

フィリップ

願い事…。

エリック

あ…そんな急には、思いつきませんよね。

エリック

申し訳　ー

フィリップ

いいや、願い事がない訳じゃないよ。

フィリップ

ただ　ー

フィリップ

(私の願いは…。)

私の夢

誰にも、打ち明けたことの無い

私の“ひそかな夢“

それは　ー

豪華なドレスに靴

美しいアクセサリー

それらを身につけて、

いつかに出来る”愛しい人“と

城で開かれる舞踏会で踊ること

お父様がいつも読み聞かせてくれる

ガラスの靴を落とした、

お姫様の童話みたいな

叶わない私の夢…

だって…

私は…

皇子だから…

フィリップ

(こんなこと伝えたら、私の本がおかしいと思われてしまう…)

エリック

フィリップ様…？

フィリップ

…!

エリック

大丈夫ですか？

フィリップ

あ、あぁ、大丈夫だ。

エリック

…。

エリック

フィリップ様。

エリック

どんなおかしな願い事でも

エリック

僕は受け入れますよ。

フィリップ

…！

フィリップ

ほ、ほんと…？

エリック

はい！

エリック

さぁ、水に映る星に願ってみてください！

フィリップ

私、ドレスが着たいの…。

フィリップ

ドレスを着て、いつか出来る好きな人と

フィリップ

舞踏会で踊りたいの…。

エリック

…それは　ー

フィリップ

…。やっぱり、おかし　ー

エリック

とっても、すてきな願い事ですね！

フィリップ

…え

エリック

そのお願い事、きっと星が叶えてくれますよ！

フィリップ

…！

君を信じてよかったよ

あぁ、ほんとに叶えてくれたみたい

"いつかに出来る愛しい人“という願いが

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