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vvt短編集(紫多)

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vvt短編集(紫多)

7 - 整地組 文化祭

♥

378

2024年04月29日

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モブ

今年の文化祭の出し物──でいい?!

MOB

異議なーし!

スマイル

ふぁ…ぁ

つまらない…

だいたい文化祭ってなんのためにやるんだよ

そんなひねくれたことを考えていた

Nakamu

はいはーい!

Nakamu

じゃあスマイルにしない?

突然俺の名前を出された

スマイル

なにが?

Nakamu

きりやんも喜ぶと思うよ?

いやだからなにが…?

きりやんが喜んでくれること…?

スマイル

どゆこと?

Nakamu

いいじゃん!メイド服!

スマイル

いや何事?

話を聞くとどうやら今回の文化祭では性別転換メイド喫茶をするらしい

いやだとしても

スマイル

俺には似合わないし

そして何より恥ずかしい

モブ

スマイルやるん!?

MOB

え、それなら衣装めっちゃ頑張るわ

スマイル

いや…やるなんて言ってな

Nakamu

きーまり〜!

Nakamu

俺もやるからさ!

なかむは愛想もいいし可愛いからいいけど…

おれは無愛想で生意気

こんなやつがメイド務まるわけが無い

休み時間に入り

他の教室からきりやんがやってきた

きりやん

文化祭何に決まった〜?

きりやんは俺らの学年の一個上

そして俺の恋人でもある

Nakamu

あ、えっとね〜

俺はなかむの口を抑えた

Nakamu

モガッ

スマイル

俺らはなんもやんないから絶対来ないで

スマイル

ただの裏方だから

きりやん

…ふーん

なにか怪しまれているようだが絶対答える訳には行かない

見られたくない

きんとき

やほ〜!

スマイル

めんどくさいやつが来た

こいつはなかむの恋人

Sっ気が強くてなんかなぁ…って感じだ

きんとき

なんだよその目

スマイル

なんでも

そう言ってはぐらかした

本当に

頼むから誰も来ないでくれ!

カフェ過ぎるけど学校です

Nakamu

え!?え!?

Nakamu

ちょっと待って可愛いじゃん!

こいつは何をほざいているんだ

モブ

え、惚れそう

MOB

私メイクの天才か?

モブ

メイクって言っても口紅しただけやん

あまりの面倒くささに息をこぼした

Nakamu

スマイル!

Nakamu

お客さんが入ってきたらなんて言う?

スマイル

…っ//

スマイル

お、お帰りなさいませ…ご主人様……?

モブ

あ"っ

MOB

(*´’Д’):;*:;カハッ

Nakamu

なんだお前…

スマイル

気持ち悪いのは分かってるっつの!

Nakamu

ちげぇよ

呆れ顔のなかむからは何も分からない

カシャッ

スマイル

あ!写真撮んな!//

Nakamu

うるせー

Nakamu

きりやんに送るぞ!

スマホの画面を高らかに見せてくる

画面にはきりやんという文字が浮かんでいて

スマイル

ほんとにヤダ

スマイル

やめて!

Nakamu

じゃあ大人しく接客するんだな!

仕方ない…

脅しの材料があまりにもデカすぎる

俺は渋々従うことにした

ピコンッ

きりやん

ん?

俺のスマホが音を出した

画面にはなかむから一通の文

きりやん

「はぁ〜スマイルが
やけどしちゃったよ〜
くっそ痛そう
来るなってずっと言っ
てたよ」……?

きんとき

何してんだよ〜

きりやん

あ、なかむからこれ送られてきてさ

しばらく見つめていると

きんときは何かを気づいたようだ

きんとき

これスマイルにバレないように縦読みにしたでしょ

きりやん

あぁ!

やっと意味がわかり一安心

じゃあ早速

きりやん

行くか

きんとき

ゴーゴー!

中に入ると1人の店員

いやスマイルが出迎えてくれた

スマイル

おかえりなさいませご主人…

スマイル

ん"!?

Nakamu

あはwやっと来ましたか〜

きんとき

可愛いね〜w

Nakamu

そうでしょそうでしょ?

きんとき

敬語外れてるよ?

Nakamu

あっ…スミマセン

スマイルはその場から直ぐに逃げさろうとしていた

きりやん

どこ行くんだよw

きりやん

早く案内して?

きりやん

メイドさん?

スマイル

~~~~っ////

スマイル

あちらの…お席へどうぞ//

真っ赤に火照ったその顔は本当に可愛い

これ色んな人に見せてんのか

そう考えると少しイラッとしてきた

席に座るとなかむはメニュー表を持ってくる

Nakamu

はい!

きんとき

さんきゅ〜

Nakamu

決まったらそこのボタン押してね!

そう言って机の上にあるボタンに指を指す

そのまま手を振ってその場を後にした

きりやん

…なんでこの出し物になったんだw

きんとき

概ね女子の圧となかむがやりたかったくらいでしょ

確かにね

そう思いながら視線を横に移すとスマイルが接客をしていた

モブ

君ほんとに男〜?

MOB

それなw女の子じゃんw

スマイル

男ですよ

スマイル

声だって……

モブ

可愛いじゃんw

あからさまに絡まれてる

MOB

この後休憩時間だけど暇じゃない?

MOB

お兄さん達と遊ぼうぜ〜?

スマイル

いや…

MOB

ほらいいって言うまで離さないぞ〜?

そう言うとそいつらはスマイル手を掴んだ

スマイル

ほんとに…やめてください

モブ

メイドだろ?

MOB

ご主人様のいうことはぜったーいw

きんとき

…行かないの?w

きんときは多分この状況

面白がってるんだろうな

こいつならなかむが助けてって言うまで助けないだろう

ガタッ

音を立て席を立ち

スマイルを掴んでいる手を払い除けた

モブ

は?

きりやん

誰の者に手出してると思ってんの?

MOB

だれだよ!

MOB

俺らが最初に目、つけたんたけど???

きりやん

はぁ…

大きい溜息をつく

こいつらはどこまでも馬鹿なようだ

スマイル

き、きりやん大丈夫だから

きりやん

……大丈夫ねぇ

MOB

ほら大丈夫だってw

モブ

お兄さん振られてんじゃ〜んw

ほんとに腹が立つ

力任せにスマイルを引き寄せ

そのまま口にキスをした

スマイル

んぅ…ッ!?

きりやん

じゃ、俺らこういう関係だから

きりやん

二度と近づくんじゃねぇぞ

モブ

…ま、マジかよ

MOB

怖ぇ…ッ

怖気付いた様子

スマイル

?…、!?

そのまま席に戻ろうとすると

スマイル

き、きりやん……

と、呼び止められた

きりやん

なに〜?

スッキリした拍子に気の抜けた返事になってしまった

スマイル

あ、ありが…と//

スマイル

えと……

他にも何かを言いたそうだが躊躇っている

きりやん

なんだよ〜

そう言うとスマイルは俺の方に駆け寄ってきて

耳元で

スマイル

キスも嬉しかったです…//

何故か敬語になっていたが言ってきた

きりやん

え…っ

俺が何かを言う前にスマイルは裏の方に走って逃げてしまった

きりやん

~~~~~ッッ

席に戻りきんときに

きりやん

俺の彼女可愛すぎッッ!!

そう悶えた

きんとき

あ〜はいはいw

きんとき

流石ですね〜バカップル

きりやん

うるせぇ

きりやん

…なかむが絡まれてたらどうするんだよ

本当にどうするのか聞きたかった

きんとき

ん〜

そう言うと少し細かく話してくれた

─もしもなかむが絡まれていたら─

モブ

可愛いね〜w

MOB

この後遊ばない?w

Nakamu

え〜…いや

モブ

まぁまぁそんなこと言わずにさ

MOB

俺らイイコトだって上手いんだぜ……?

ゾワッ

きんとき

……

MOB

ほらいいって言うまで離さねぇぞ〜w

Nakamu

やめてください!

モブ

メイドはご主人様の命令をちゃんと聞かないといけないんですけど〜??

Nakamu

やめて……っ

バチッ

きんとき

…… ニコ

Nakamu

なっ…

特に助けようとしない

まぁ心の中では助けたいと思ってるよ?

でもなんか……

いいじゃん(サイコ)

モブ

どこ見てんだよ〜w

MOB

俺らとイイコトしようぜ〜?w

まぁ流石に手出されたらキレるけど

それ以外は助けてって言うまでほっとくかな

Nakamu

…う

Nakamu

きんとき…ッ助けて…

助けてって言ったらもうとことん助けますよ

きんとき

はーい

モブ

きんとき〜?誰だそれ

きんとき

それはね〜

きんとき

この子の彼氏

なかむを引っ張る

Nakamu

うわっ……

モブ

あ、おい!

きんとき

なに?

きんとき

なんか文句でもある?

きんとき

人のもんに手出すな

きんとき

〇すぞ

MOB

ヒッ

きんとき

なかむは俺だけのものだから

きんとき

絶対に渡さない

モブ

(お、重い!)

MOB

(重量級や…)

きんとき

ってね?

…こいつ本当に歪んでる

そう再確認出来た

きりやん

俺だけのものって言ってる割にはほっとくんだな〜

きんとき

だってその方が可愛いじゃん

ほんとこいつのことは分からない

文化祭が終わり片付けをしていた

スマイル

なかむ、この食器どこだっけ

Nakamu

あの奥の方の〜……

Nakamu

家庭科室?

多分こいつもうろ覚えだな

ガシャッ

Nakamu

え…持ちすぎでは?

俺の手にはカゴに入ったたくさんの食器があった

スマイル

たしかに

そう答えると

Nakamu

俺も少し持つ

と、食器を分けてくれた

Nakamu

じゃ、行こうぜ

ガシャッ…

静かな廊下に食器の音が響く

片付けが長引いているのは俺のクラスだけのようだ

そんなことを考えていると前の方から

きりやんときんときが出てきた

スマイル

…!

Nakamu

あ!きんとき〜!

なかむは大声を出してきんときを呼ぶ

あっちも気づいたみたいでこちらに小走りで近づいてきた

きんとき

重そうだね〜

きりやん

どこまで運ぶんだ?

スマイル

あの…家庭科室?

なんとなーく疑問形で答えた

きりやん

持ってやるよ

そう言って俺の手から食器カゴを取った

スマイル

Nakamu

きんときは持ってくれないんですか〜?

きんとき

ん〜…

きんとき

持ってくださいってお願い出来たら持ってあげる

スマイル

うわ

どこまでも歪んでる

めんどくさいやつだな

そう思った

Nakamu

持ってください!お願いします!

きんとき

は〜い

逆になかむはよくやるな…

きりやん

……スマイルはさ

きりやん

ああいう感じやって欲しい?

スマイル

やって欲しいと言われたら…

…まぁ

じゃなくて!

スマイル

別に……

きりやん

なんで顔背けるんだよw

きんとき

やって欲しいんだ〜w

Nakamu

まじ!?

なんでそんながっつくんだよ

やって欲しいなんて…

うーん…

スマイル

あ、家庭科室着いた(フル無視)

きりやん

なんだお前w

モブ

スマイルくん!はいコレ

スマイル

え…なに

モブ

あ、なかむくんも

モブ

どうぞ!

と、謎の袋を貰った

袋の中身を覗いてみるとそこには

メイド服があった

スマイル

!?

Nakamu

お〜!

Nakamu

ありがとう!

スマイル

え…

スマイル

うん…?

モブ

ちゃんと彼氏さんに見せてあげてね!

Nakamu

分かった〜!

分かったでいいの……?

その言葉に特に返事はせずに教室を出た

Nakamu

きりやんと帰らないの〜?

ピタッと足が止まる

スマイル

う…

帰りたいけど…

袋の中身見られたくない

スマイル

今日はひとりで帰りたいかも…?

Nakamu

…ww

Nakamu

もう遅いよw

スマイル

そう言うと肩に手を置かれた

きりやん

一緒に帰ろうな?

スマイル

…きりやん~ッ!!

結局一緒に帰ることになったし

袋の中身も見られたし

家で着せられることになったとさ

でめたしでめたし

( 主¯꒳¯ )

え?これ短編ですよね?

( 主¯꒳¯ )

なんか長くなーい?

スマイル

メイド服さいあく

きりやん

えー

スマイル

えーじゃない

( 主¯꒳¯ )

ま、いいってことよ

( 主¯꒳¯ )

ばいちゃー

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