ヒョンが亡くなって1ヶ月が経って
一人であの水族館に来た
僕の隣に、あなたはいない
水槽を見上げる
皮肉なほど綺麗な魚たちが僕の目の前を通り過ぎて行った
”おれ水族館好きなんだよね”
ジョングク
テヒョン
テヒョン
テヒョン
テヒョン
ジョングク
テヒョン
テヒョン
テヒョン
あぁ、僕は、この人が大好きだ
ジョングク
ジョングク
ジョングク
頬を赤くしてはにかむあなたは、
すごく綺麗だった
ジョングク
ジョングク
隣には誰もいない
だけど僕には見えてる
目を輝かせて水槽を見つめる、愛おしいあなたが
涙が溢れてきた
泣いてはいけない
僕は足早に水族館を出た
ジョングク
ジョングク
ヒョンの部屋を整理していると、メンバー全員で撮った写真が出てきた
写真の中で笑顔を見せるヒョンは、
相変わらず綺麗だ
でもその笑顔は偽物だった
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングク
写真に涙が落ちた
ジョングク
この1ヶ月間、ずっと泣いていた
ふとした瞬間にヒョンを思い出して
もういないのに僕の隣に居てくれている気がして余計に寂しかった
涙を拭いて立ち上がろうとした時、ベッドの下に箱が置かれていることに気付いた
ジョングク
手に取って蓋を開けると、中にはペアリングと手紙が一枚入っていた
本当は死ぬつもりなんて無かった
ジョングガを一人にしてしまうから、それにもう誰にも会えなくなるから
おれが一人嫌いなの知ってるでしょ
だけどね、おれもうダメだった。何してても生きてる心地がしなくて、練習もろくに出来ないお荷物だから、
死ぬなんて誰にも言えないから手紙で残すことにしたんだ
ベッドの下に置いたのはお前なら見つけると思ったから
ねぇジョングガ、
おれはみんなに愛されてたかな?
大切にされてたかな?
最後に、ちゃんと確認したかったな
お前の記憶が戻るのを待つべきだったよね。ごめんね
おれは先に逝って待ってるけど
後追いとかしないでね
そんなに早く来られても困る、、なんて嘘だけどお前にはもっと幸せになって欲しいから
おれはお前の幸せを願ってるよ
最後に、
何回言っても足りないくらい、
心の底からお前を愛してる
過呼吸になるくらい泣いた
悲しくて、悔しくて、苦しくて、
泣きすぎて何も聞こえなくなった
それでも泣いた
叫んだ
ヒョン、あなたは沢山の人から愛されていました
確かに愛されていたんです
僕がもっと証明してあげれば、
あなたを失わずに済んだかもしれない
だけどあなたはもういない
寂しさが埋まることはもう二度とない
ジョングク
ジョングク
ジョングク
1年後
ジミン
ジョングク
ジミン
ジミン
ジョングク
ジミニヒョンとソファーに座ってお菓子を食べながらテレビを見つめた
ジミン
ジミン
ジョングク
ジョングク
ジミン
ジミン
ジミン
テレビに映されたサンカヨウの画像
何故かテヒョンイヒョンが思い浮かんだ
ジョングク
透明な花は今すぐにでも消えてしまいそうで、
ジョングク
ジミン
ジョングク
ジョングク
ジョングク
消えてしまわないように、
ジミン
ジョングク
僕が傘をさしていれば消えない
僕があなたをずっと覚えていれば、あなたが消えることはない
だからあなたは僕の記憶の中で生き続けている
ジョングク
ジョングク
ジョングク
テーブルの上に飾られたヒョンの写真に向かってトロフィーを掲げる
ジョングク
ジョングク
写真の前にはペアリングのひとつが置いてある
もうひとつは僕の指にはまっている
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジン
ジョングク
ジョングク
ジョングク
ジョングク
雨の日は不安になります
あなたが透明になってしまうかもしれないから
そういう時はあなたの写真の前で目を閉じるんです
僕の記憶の中で、あなたと二人になれるから
雨に濡れると透明になる花
サンカヨウの花言葉は
「親愛の情」
だけどあなたには消えない花をたくさんあげます
花で彩られたあなたはきっと、とても綺麗なんでしょうね
悲しい顔はしないでくださいね
あなたは笑っている時が一番綺麗なんですから
僕も、あなたの幸せを願っています
”親愛なる貴方に花束を”
END
コメント
4件
流石に天才すぎてびっくりした、、 初めてラノベの小説でこんなに面白いと思うの見つけた!
初めて小説を見て泣いてしまいました😭 本当に素敵な物語ですね、 これからも頑張ってください。
この物語を見るのが、3回目なのですが、物凄く素敵なお話で毎回毎回見る度に泣いてしまいます…。これからも頑張ってくださいね🍀