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パラオ
パラオ
やっと…
やっとかんせいした!
はやくナイチにみせないと!
パラオ
部屋の中には物がたくさん
決して広いとは言えないその部屋でも、ぼくはナイチを探すのに手間取っていた
パラオ
そう思い、僕はキッチンの方へ足を弾ませた
パラオ
大日本帝国
大日本帝国
名前を呼ぶと振り向いたのは「大日本帝国」
僕は「ナイチ」とよんでいる
パラオ
僕は、先程完成させた、「絵」を見せた
少々分かりにくいが、青い空の下で笑う僕たちを描いたその絵。
……本当に、そうできればいいのにな。
大日本帝国
大日本帝国
パラオ
僕は彼の言葉に胸を弾ませ、よろこんだ
…いつか
いつかでもいいから
この絵のように。平和に外を出歩けたなら。
パラオ
パラオ
大日本帝国
大日本帝国
僕はその言葉を受け、
やっぱり、ナイチも。できるなら
「平和に暮らしたい」
そう思ってるんだ、と思った
やっぱり。争いはよくないよな
大日本帝国
パラオ
キッチンから戻った僕は、大人しくテーブルに座った
彼が来るまで。
‘今日の夜ご飯なんだろ’
そんな事を考えながら、椅子に座り、足をバタつかせていた
大日本帝国
パラオ
パラオ
大日本帝国
大日本帝国
パラオ
大日本帝国
そんな。
そんな些細な日常が続いていた
起きて
食べて
遊んで
食べて
寝る―――
そんなことの繰り返しだった
けど、確かに楽しく。尊く。
大切な日常だった。
ある日
起きたら、ナイチがリビングにもキッチンにも居なかった
家の中を探し回っていたら、玄関の方に影が見えた
――ナイチだ。
パラオ
パラオ
大日本帝国
赤い、何かがかかれた紙を握りしめ、涙を浮かべるナイチ
歯を食いしばってて、苦しそうに見えた
パラオ
パラオ
パラオ
大日本帝国
ナイチは口は笑っているが、愛想笑いだろう
明らかに引きつっている笑い
何処か悲しそうな、怒ってるような目
手には破れそうなほど強く握られた赤い紙
ああ―。これ、なにかある。
僕には伝えられない、何かが
大日本帝国
パラオ
大日本帝国
大日本帝国
パラオ
……ガチャ。扉の閉まる音が鳴った。
今すぐにでも追いたくなった
けど、追いかけてしまったら、もっと苦しんでしまうのではないか?
僕には言えない苦しい、悲しいこと。
それを知ろうとしてしまったら。
……ナイチは
少なくともいい気持ちにはならないだろう
締まった扉の前で呆然とし、膝から大地に着地した
もう。駄目なんだ。
手遅れ、か。
その二言がぐるぐると頭を巡った
ずっと
ずーっと
ずーーっと
語りかけてくるように。
その日から
何日も、何日も。
深い眠りには着けなかった
パラオ
「会いたい」「どこにいるの」「大好き」
そんな言葉がずっと頭を霞めながらも、浅い眠りについていた
そんなある日
パラオ
パラオ
突然。僕の背中に何かが寄りかかってくるような気がした
扉が開く音もしなかった
ましてや、この家の扉を越えた中には僕しかいない。今は
……ナイチ
自然と、ナイチが寄り添ってくれている気がした
背中合わせに座ってくれているように
パラオ
僕の目からは涙が溢れた
暫く会えていない悲しさ、淋しさ
不安な気持ち、帰ってきてほしい気持ち
すべてが、僕の悲しみの箱から溢れ、涙になってさらに溢れた
パラオ
パラオ
勿論そんな訳はないのだが。
ナイチが全てに頷いてくれているようで
ほんの少しだけ
前を向けた気がした
次の日の朝。
朝ご飯を作り、食べていた時だった
‘ピンポーン’
突然、玄関のチャイムが鳴った
パラオ
インターホンの画面を見るまでもなく、僕は扉を開けた
……待っていたのは
灰色に染め上がった世界と、知らない人。
パラオ
配達員
配達員
確かに。言われてみればその様な身なりをしている。
パラオ
パラオ
配達員
パラオ
渡された紙には
「死亡届」
と、はっきりと書かれていた
パラオ
パラオ
声にならないうめき声
パラオ
配達員
………配達員さんは去っていった
残されたのは僕1人だけ。
パラオ
パラオ
玄関に入った途端、膝から崩れ落ちた
嗚呼。もう、嫌だ。
このまま天に昇ってしまいたい
後悔の気持ちが文になって、脳内に語りかけてくるような
「なんでとめなかったの?」
「もしとめられたら…?」
「まだ一緒にいれたかも。」
そんな言葉が頭を巡る
そのままぐるぐる駆け巡って、体内にまで巡って
血に溶けてそのまま体を蝕んでいく
パラオ
パラオ
死亡届の中身を見る。か…。
現実に向き合っていくためにも
パラオ
死亡届…と遺書。…と?
なんだ、これ。
……ぁ
パラオ
パラオ
パラオ
大日本帝国
大日本帝国
あ゙あ゙ぁぁあ……
ぁぁあ……
ナイチ
ナイチっ!!!!
パラオ
[現代]
パラオ
日本
パラオ
日本
また。逢えた。
それは、‘彼’そのものではないにしても
逢えたのだ
嗚呼。絶望は確かに嫌なものだ。
だが。その奥には希望が芽生えていく。
そのことを信じて歩んでゆけたなら
この世界も案外悪くないのかもしれない
でもね―。
登場人物
パラオ
パラオ
大日本帝国
大日本帝国
日本
日本
―だからパラオは笑っていたのでしょうね。
では
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