🎲の恋物語

いふくんに…キスされたっ？

僕の耳が真っ赤になるのが、自分でもわかる

そのままほおまでゆでだこみたいになるのが、すごくわかる

いふくんが僕から離れて、僕は腰が抜けて立てない

アニキが手を差し伸べてくれる

いいわけない…！

好きでもない人に僕のファ…ファーストキスうばわれたんだからっ！

でも…なんだかいふくんの目、哀しそう…？

そのせいで、なんか何も言えなくなっちゃった

りうちゃんががんばって空気を変えようとしてるのがわかる

え、僕そんな変なことした？

でもりうちゃんのおかげで、泣きそうなの治ったかも

ないちゃんかわいい…（あなたもかわいいです）

と言ったけれども…

そうだ…帰り道いふくんと一緒なんだった…

しかも白黒組が一緒だし…

手を振って別れたけど…

あーどうしよっ！赤組いたらいんだけど、

ないちゃんと帰るってりうちゃん言ってたしっ…

ジャマするのは申し訳ない…

あぁっ、いふくんの口から「キス」って言わないでよっ！

思い出しちゃうじゃん…！

めっちゃ気にしてるけどねっ！

っ⁉なんで知ってるの？

何？なんでこんな優しいの？

というか…協力してくれるならキスすんなぁっ！

思わず口からため息がもれる

ほんと長い一日だった…

いふくんからキスされて、アニキが初兎ちゃんのこと好き、 って決定的にわかって…

もう…なんかややこしくて面倒くさいっ！

うんっ…アニキなんか諦めちゃおうっ！

…って、絶対無理だよなぁ…

ピコン

りうらとほとけの通話

え、りうちゃんにもバレてる…！

僕、そんなわかりやすいのかな

は…はぁっ！？

また耳まで赤くなる

だって僕、生まれてこの方「好き」って言われたことないもん！

ましてや男の人からなんてっ…！

通話を終えて、ベランダに出る

満天の星空

ん、りうちゃんからの励まし、めっちゃきいた！

僕は空を見上げながら、ブレスレットを優しくなでた