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人形銀河の計画

第25話 - 神の視線とは？

2022年11月16日

#創作

自我削除済のアカウント

悠真

視線
を感じる。そこにいるのは、あの時の女の子。キミは一体何者なんだ！？沙羅の過去。武の両親。
武とココが出会う。ココの歌声に惹かれる武。ココの正体を探る。
優の願いとは？武とココの出会い。そしてココの正体に迫る。
ココの秘密。それは優との約束を守る為のもの。
沙羅と少年。そして武。運命は変わるのか？ 6章「月夜ノ蝶」
少年は、ココと一緒に部屋を出る。すると、そこには、沙羅の姿があった。
少年は言う。あなたは何者ですか？少年はココを連れていくと言い出す。少年はココの手を引いて連れていくつもりだ。
しかし、沙羅は言う。この子は私の家族です。連れて行くことはできません。と。
少年はココを連れ出したい気持ちはあるが、それは出来ないと思い直して、引き下がる。
少年とココが出ていったあとに沙羅が一言。

悠真

視線
を感じる。後ろを振り向く。そこには優が立っていた。
沙羅視点沙羅が気付く。誰かに見られているような気がする。振り向いたらそこに優がいた。
沙羅は思う。なぜここに優がいるのか？少年視点優の口元を見る。優は何か言っているようだけど聞き取れない。
優が消えていく。
優を追いかける沙羅。それを止める武。優はもう助からないと・・・武視点武が優の死を告げる。沙羅は動かなくなった優の前で泣く。
ココは歌い続ける。
少年視点沙羅が泣いている。ココが歌っている。僕はどうすればいいのか？わからない。
優と初めて会ったときのことを思いだす。
優のお母さんが病気で倒れたとき、優は病院に行きたいと言った。
そのときの優はまだ小学校低学年くらいで、僕は優に手を引かれていた。
僕は思った。こんな小さな子が母親の看病をしているなんて偉いなぁと。
このとき優の手を引いてたのは僕なのに・・・。いつの間に立場が逆転してるんだよ。
ココは言う。私は未来から来た人間。君の知ってるココとは違う存在なんだ。
でも君は私のことをわかってくれた。君が私を信じてくれたから、今の私がココにいる。
ココは続けて言う。信じてくれる人が一人でもいるなら、きっと奇跡が起きるよ。
そして僕はココを抱き寄せる。
優視点優は目を覚ます。夢を見てた気がする。
優は気づく。自分はホクトではなく、優美清だと。
そして優は少年に向かって叫ぶ。君はだれだ！と。
少年は答えられない。記憶が無いから。
優は少年を抱き締めながら言う。君は僕の弟なんだね。
ホクトという名前を知っているのは僕と母さんだけ。君と僕は兄弟なんだ。
武視点ココが歌い終わったとき、優と少年が現れた。
少年は言う。
君たちが本当の家族だって事はわかってたよ。
でも、どうしても知りたかったんだ。
君の事を知りたいと思ったのは初めてかもしれない。
優は少年に話しかける。
ホクト。君のお父さんの事を話すよ。
あれは3年前。父さんと母

悠真

視線を感じて振り向くと、そこには武の姿が。
武は言う。俺は知ってるぞ。お前が俺の弟だってことを！少年は叫ぶ。違う！！少年は思う。そうだ。もう全部終わりにしよう。これ以上生きてても仕方が無い。
少年はナイフを取り出し自分の首を切ろうとする。そこに現れる沙羅。
沙羅は言う。やめて！！！沙羅は必死に少年を止める。
少年は抵抗するが、ついに捕まり羽交い締めされる。
沙羅が少年の手からナイフを取りあげる。
少年は泣きながら沙羅に抱きつく。
「ごめんなさい……ぼく……」
沙羅は優しく少年を抱き返す。
少年は謝り続ける。
少年はずっと悩んでいた。自分が何者なのか。
記憶を失っていることに恐怖を感じていた。
自分は本当は誰なのだろうか？少年は言う。ぼくは、あなた達の妹です。
武と優は驚く。何故それを早く言わないのかと。
優は少年に言う。私が覚えている限り、あそこにいるのは間違いなく沙羅だ！少女の声で歌うココ。そして少年の姿が現れる。
優と少年が話し合っている。そして優は自分の正体を語る。
優は記憶喪失ではなく、元々自分が何者かわからなかっただけなんだと。
そして少年は思いだす。昔のことを全て。
ボクの名前は鷹羽朔夜。優とは双子の兄弟であり親友でもある。
優は言った。キミと過ごした日々は全て本物だ。
本当の家族のように思っていたよ。
そして、君は・・・私の双子だったのか。確かに面影はあるね。と。
ボクは優に尋ねる。君は一体何者なの？優は答える。私は優。君と同じ存在。違うとすれば、君より早く生まれたということくらいか。
そう言って笑う優。
武視点武と優が目覚める。
優が言う。武とココはどこにいるかわかる？少年視点沙羅の部屋にいる二人を見つける。
ココが叫ぶ。お兄ちゃーん！（←大声で）
少年は思う。こんなにもはっきりと聞こえるものだろうか？沙羅の声。あぁ～、やっと会えたね。ずっと会いたかったよ。お兄ちゃん。
少年は気づく。今の自分の体はホクトのものなんだと。
沙羅がホクトの体を抱きしめている。
少年は悟った。自分はもうこの世にはいない人間だと言うことを。
少年は自分の体に戻ろうとするが戻れない。
少年は思った。ボクは幽霊みたいなモノなのだと。
少年は、自分が本当は何者なのかわからなくなってしまった。
武視点優が少年を見て何かを叫んでいる。少年が消えていく。
武は叫ぶ。少年！！武は、少年のことを何も覚えていなかった。
武視点目が覚める。
夢の中で少年に会ったような気がする。
そしてなぜかとても悲しい気分になった。
少年は何を言いに来たのか？少年が消えた場所に残る一粒の水滴。
武は気づかないふりをした。
5/5 今日は全員で海に遊びに行く日。
水着に着替えようとする

悠真

視線を感じて振り向く。そこには沙羅が立っていた。
沙羅は言う。私にも聞こえていたよ。ずっと前からね。
沙羅が指差したのは天井の穴。あそこから聞こえるんだよ。
ココ視点武の異変を感じるココ。優美清に連れられ屋上へ向かう。そこで見たものは・・・武視点突然現れた男に驚く優美清。その男は、お前はもうすぐ死ぬぞと告げる。
そして優美清を連れ去る。それを追うココ。ココの意識が遠ざかり始める。
武視点優美清を追いかけていると、ココの声が聞こえる。どうやら意識を失ってしまったようだ。
ココを助けようと追いかけるが、ココの姿はすでに無かった。
ココ視点ココは一人ぼっちになってしまった。ココが倒れてしまった場所に戻るが誰もいない。
ココが一人で歩いていると、また別の男の人が話しかけてくる。
あなたは死にたいですか？はい/いいえココは答える。わたしはまだ生きられるなら生きてみたいです。
ココは生きることを望みました。
すると、男が何か機械のようなものを取り出し、それをココの首にかける。
ココが気がつくとそこはベッドの上だった。
ココは男に尋ねる。ここはどこですか？それはこちらが聞きたいですよ。どうやってここに来たんですか？ココは、気がついたらこの場所にいたと言う。
まぁ、とりあえず、身体検査させてください。と言って服を脱ぐ少年。
ココ、触診する。あれ？胸板厚くなってますね？それに腕力や握力が上がってませんか？何かあったんですか？あ、そういえば、あなた達、私のお父さんを知っていますよね。
優さんは知っていましたが、まさか優さんのご両親まで知っているとは思いませんでしたよ。
と少年。
ココ視点優のお母さんが実は男だったこと。それを優自身が知らなかったことを話す。
ココは言う。優の両親は、事故で死んだんじゃなく殺されたかもしれないと。
優の母親の本当の名前は・・・沙羅の母親の本当の名前は・・・少年は思いだす。自分の名前、本当の親のことを・・・武視点ココが歌い出す。「長弓背負いし月の精」ココの声が聞こえる。
少年視点武は聞く。「君はだれ？」「僕はホクト」「キミは？」「わからない」
記憶喪失か。でも君の名前を呼んでくれた人がきっといるはずだよ。とホクトホクトくん・・・？とココ。「ココさん？」ココの歌う声がする。
武視点ココが歌う「長弓背負いし月の精」
少年は思う。「僕を知っているのか？」「うん、知っている」
少年は聞く「君の名は？」「僕はホクトだ」
ホクトくん。とココが叫ぶ「君はだれ？」「わからない」
武視点
「君は誰？」「わからない」ココは泣きながら言う。
「私のせいかもしれない」とココ。
「僕のせいかも」とホクト。
ホクトは聞く「君は誰？」「わからない」
「僕は何者なんだ」とホクト。
「あなたは何物なの」とココ。
ホクトは言う「僕は、ぼくは・・・ホクトだ」
少年は言う

悠真

視線を感じる。後ろを振り向くとそこには・・・優が立っていた。
6/1 沙羅と話す少年。沙羅が言った。今日、君のお父さんが帰ってくるよ。
少年は驚く。父さんは生きているのか！母さんもいるのだろうか？沙羅は言う。
少年が忘れている記憶は、全部私のせいなんだ。私が君をだまして連れてきたんだよ。
でも君は悪くない。悪いのは私。
沙羅が去ったあと、少年は一人で考える。そして自分の部屋へ行き、日記を読むことにした。
少年は思いだす。自分が何者なのかを。
7/15 少年と沙羅が話をしている。少年は自分のことを全て思い出した。
自分には妹がいることも、自分がどんな人間かも。
沙羅は言う。そうだよ。だってあのとき私と一緒に歌ったもんね。覚えているよね。
沙羅は続ける。キミが記憶を失ったとき、私が言ったことをおぼえてる？キミのお母様はキミのことを愛していたんだよ。
そして、キミが生まれて初めて歩いた日を覚えてる？そのときキミのお父様がなんて言ってたかわかる？
「僕達の愛の結晶だ」
少年は言う。嘘だ！！ボク達は血がつながっていないはずだ。
優美さんが言ってたじゃないか！それに、沙羅は・・・優は言う。
私はあなたの本当の妹じゃない。私はあなたと同じ施設で育った義理のきょうだい。
そして、沙羅は本当の姉。少年と沙羅は同じ施設育ちだが、生まれた時間は違う。
少年が生まれたのは3年前。沙羅は2年前の9月に生まれた。
少年は叫ぶ。じゃあ、なんであんなに優しくしてくれたんだ！一緒に遊んでくれたんだ！優は答える。
それは、私達が双子のように育ったから。そして、キミは私の弟みたいな存在だと思ったから。
少年は気付く。なぜ優が倒れていたのか。少年が倒れる前に、何かを探していた。
少年は、自分の部屋に行き、日記を見つける。そこには自分が何者なのか書かれていた。
武視点優の部屋に行く。そこにあった日記を見て驚く。そしてココと少年が現れる。
少年の日記。そこには・・・少年は自分の正体を知る。
優は本当の妹ではなかった！沙羅は本当の姉だった！！ココは本当の妹のはずだった！少年は思う。沙羅とは血が繋がっていない。けれど、ボクにとって大切な存在だ。
少年は言う。ココ、君は僕の何なんだ。
ココは言う。僕は君の何なんだ？ココは言う。君は私の何なんだ？ココは叫ぶ。お前は俺の妹なんかじゃない！！！ココは叫びながら泣き出す。そして少年は、君こそ僕の弟じゃない！！！少年は自分の正体を思い出す。自分の名前は・・・夏野悠里。
優は言い返す。違う！俺は・・・私は田中優美清。あなたの実の姉よ！少年は言う。違う。あなたは僕の弟じゃない。あなたは・・・夏野悠里。
優は言い返す。違う。私が・・・お兄ちゃんだよ。
少年は言う。いや、お前は・・・夏野悠里だ。
優は言う。違う。あなたが・・・お兄ちゃんだよ。
少年は言う。違う。お前は・・・夏野悠里だ。
優は言う。違う。私が・・・お兄ちゃんだよ。
少年は言う。違う。お前は・・・夏野悠里だ。
優は言う。違う。私が・・・お兄ちゃんだよ。
少年は言う。違う。お前は・・・夏野悠里だ。
優は言う。違う。私が・・・お兄ちゃんだよ。
少年は言う。違う。お前は・・・夏野悠里だ。

悠真

視線を感じる。そこにいるのはココではなく、ココに似た少女。
「わたしは・・・」ココに似ているがどこか違う。
少年は言う。キミはだれだ？
「わたしは、あなたたちと一緒に過ごしてきた」
「あなたのそばにいた」
「ずっと一緒にいた」
「もうすぐ消える」
「もうすぐ消えてしまう」
「だからお願いがある」
「私の願いを聞いてほしい」
「私の魂を受け取って欲しい」
「私の力を使って欲しい」
「私が果たせなかったことをして欲しい」
「私のかわりに幸せになってね」そう言い残して消えるココ。
武視点ココの声を聞いて走る。どこだ！どこにいる！！少年視点ココはもういない。そして沙羅が少年に語る。ココは死んだと。
少年は泣き崩れる。
武視点ココを探しているうちに救護室へ。そこにあったものは・・・少年がココを殺したと思い込む。
少年は沙羅に謝る。ごめんなさいと。
優視点優は目を覚ます。そこには武と沙羅の姿があった。優は二人に告げる。自分は死ぬ運命にあると。
優が死にゆくとき、武に自分の記憶を渡すことを約束する。
少年は考える。なぜ、自分がここにきたのかを。そして自分の名前を。
沙羅が少年を呼ぶ。少年は答える。ぼくの名は・・・武視点優が倒れている。
少年は沙羅を連れてくる。少年は優が倒れた原因は知っている。
そして優を担ぎ上げ、少年は走る。
少年が向かった先は・・・優の家。
少年は自分の部屋にあるパソコンを使う。
パソコンの中にはパスワードが書かれた紙が入っていた。
そして少年はココの手を握る。
少年は言う。キミは誰だ！？ココは笑う。何言ってんの？あたしだよ！ココが叫ぶ。少年がココの腕を掴む。
ココは自分の腕を見て驚く。自分の腕は透けていたのだ。
ココは泣きながら消えていく。
武視点武はココを探しに行くが見つからない。そこに現れたのは・・・少年？武

悠真

視線を感じる。振り向くとそこに優がいる。
少年は言う。君は誰だ！優は答える。わたしはあなたよ。
記憶喪失の少年。彼は本当は優。
優は言う。キミこそ誰なんだ。お前はだれだ！！優は笑う。フッハハハッハ。
ボクは・・・ホクトだよ！！！少年は言う。バカな。ボクはお前なんか知らないぞ！沙羅と二人きりになる機会をつくるため、ココに協力してもらってみんなを遠ざける。
沙羅の部屋に行く。そこでココの出生の秘密を知る。
少年は言う。それは本当のことか？ココが人間ではなく機械だなんて・・・少年は思う。もしそれが本当ならば、なぜこんなにもココは感情豊かに笑うことができるのか？沙羅視点少年との会話。
少年が気になっていることをきく。
何故、ボクを知っているの？沙羅は答える。私があなたと同じだからです。私はあなたの姉であり妹であるのですから。
そしてもう一つ。私の大切な友達を助けて欲しいんです。
優さんと武さんの過去を知りませんか？沙羅が言う。
もうすぐタイムリミットなんですよね。
沙羅と二人で行く。
優視点少年が消えてしまう。少年が優と話をしたいと言うので二人で話すことに。
優は言う。君は誰なんだい？少年は言う。僕はキミであってキミでない。
優が言う。どういう意味だい？少年は言う。
優と少年の両親について話し合う。
優は言う。そうだね。だってあの歌を知ってるのは僕たちだけだもの。
優が言う。君たちは何者なんだ？少年は答える。
ぼくはキミだ。もう一人のキミだ。
優は言う。僕はもうじき死ぬよ。
それは、キミが死ぬという事か？優は言う。違うよ。僕の中の魂が消えるんだよ。
少年は思う。どういう意味？優は言う。そのままの意味さ。僕の中にいる別の人格が言ったんだよ。
少年は自分の身体を見る。そこにはもう一人誰かがいる。
沙羅は言う。私の中のもう一つの心が言っているのよ。あなたは私が守るってね。
少年は思いだす。沙羅の指にある指輪の痕。それは自分の左手にもついている。
少年は確信する。もう一人の自分が自分であり、自分はもう一人いると。
優は言う。僕はお前だ。僕の記憶が戻るまで、僕にまかせろ。
武は言う。優は多重人格者か何かなのか？少年は答える。違うと思う。
でも、もしそうなら、ぼくはどうなるのだろうか。優がいう。安心しろ。僕に任せれば大丈夫だ。
優は言う。とりあえずこの話は後にしよう。まずは明日のことを考えるべきだ。
少年は言う。そうだな。今は休もう。
優は少年の手を握る。
武視点優が少年と一緒にどこかへ行ってしまう。
沙羅が部屋に戻る。
沙羅の部屋の前で、ココが倒れている。沙羅はココを抱えてベッドへ運ぶ。
沙羅は言う。ごめんなさい。今日は疲れちゃったみたい。ココちゃんはここに寝かせてあげましょう。
少年視点朝起きると、隣にココが寝ていた。
ココを起こす。ココが目を覚ます

悠真

視線を感じ振り向くとそこには・・・ココがいた！ココは言う。「キミがホクトか？」と。
武視点優の過去。それはとても悲しいものだった。
優が言う。「僕はもうじき死ぬよ。多分、あと1ヶ月くらいだね」と。
そして、優が言う。「僕の命をあげる。だから僕の代わりに沙羅を守ってあげて欲しい」と。
少年は思う。ぼくは何者なんだと。
武視点沙羅とココが話す。
ココが言う。
「ねぇ、沙羅さん。あなたは、本当の自分を知りたい？」
「本当の自分を知ってどうするのですか？自分の人生は自分のものですよ」
「それがあなたの答えなのね・・・。ホクトくん。キミは、自分が何者か知りたくないのかしら？」
「わかりません。ただ・・・」
「ただ、何ですの？」
「いえ、何でもありません」
「ふーん。まぁいいわ。そのうちわかると思うよ」
6/10（日）
少年は目を覚ます。ここはどこだっけ？そうだ、救護室か。隣を見ると沙羅の姿が見当たらない。
少年は探し回る。やっと見つけたと思ったら、沙羅が倒れていた。
急いで救護室に運び込む。少年は沙羅を見て驚く。
沙羅が血だらけになっていたからだ。すぐに病院に連絡して搬送してもらう。
救急隊員が来るまでの間、沙羅に歌うように頼む。
武視点武の頭の中に記憶が戻る。それはココの歌声により引き出されたもの。
少年の声がする。あぁー！やめてぇ！！忘れたいのぉ！！！ホクト（？）視点歌を歌うココ。
優視点倒れる優。そこに現れる武と沙羅。倒れている優を見て驚く二人だが、すぐに救急車を呼ぶ。
倒れた理由を説明するが信じてもらえず、病院に連れていかれる。
少年は思う。これでいいのだ。これで良かったのだ。このまま何も知らずに死んでいくよりずっと良い。
少年は目を閉じようとするが、何かが邪魔をして目を閉じることが出来ない。
少年の目に飛び込む光り輝く蝶々。あれは何だっけ？知っているような気がするが思い出せない。
少年は思う。ココの病気の症状に似ている。沙羅が倒れていたときとそっくりだ。
少年は思いだす。
武は気づく。ココはあの時も意識を失って倒れた。
優が言う。ココちゃんはもう長くはない。ココちゃんを助けられるとしたら、それは多分ホクトくんだけだよ。
ココの願い事を聞く。「お兄ちゃんに会いたい」「ママに会いたい」と。
少年は言う。

悠真

春樹が教えたのか？違う！あれはボクたちだけの・・・秘密の遊びだ！！ココは笑う「そうだね。ボクとキミだけの秘密だよね？」
沙羅視点沙羅は思う。私はこの歌を知っている気がする。歌詞が思い出せないけれど・・・沙羅は記憶をたどる。そうか、小さい頃よく遊んでくれた女の子に歌ってもらったような気がする。
沙羅はその少女に会いたくなって、会いにいくことに。
沙羅は公園へ向かう途中、謎の男に話しかけられる。「久しぶりですね。お嬢さん」「あなたは・・・」
沙羅は気がつく。この男の人が、昔の私と一緒に居てくれた人なんだと。
沙羅が気づくと同時に、男は消えてしまう。
沙羅が着いた時には、もう誰もいない。ブランコだけがキィコッキィコと揺れていた。
沙羅が戻ろうとしたとき、どこからか声が聞こえる。
「おねえちゃん」
それは聞き覚えのある懐かしい声だった。
「また会えたね」
「ごめんなさい、あなたとは前に会ったことがあるんですか？」
「うん、あるよ」
「私が忘れているだけですか？」
「うーん、どうだろうね」
「お姉ちゃんはいつも私のそばにいるんだよ」
「どういう意味ですか？」
「わたしのこと忘れないでいてね」
「もちろんです！」
「ありがとう」
「いつかきっと迎えにくるから」
「待ってます」
「それまでは」
「はい」
「ばいばい」
「さようなら」と言うココ。どういう意味だ？沙羅は言う。ココが私の妹だって知ってたんだね。
うん。ずっと前にココの夢を見た時に知ったよ。でも、どうして言わなかったの？ココはもういないから。
少年は気がつく。ココは死んでしまったのか。少年は叫ぶ「嘘だ！」
武視点ココが消える。武は叫ぶ「ココ！どこに行ったんだよ！！」
ココがいなくなって数日。ココがいないことを寂しく思いながらも日々を過ごす武たち。
ある日、少年が行方不明になったと騒ぎになる。
少年の母親のところへ行き、事情を話す。少年の部屋を調べると日記が見つかる。
そこには、自分が何者かという疑問が書かれている。
日記の最後のページ。そこに書かれている名前は・・・少年の日記を読む武。日記の最後には自分の名前が書いてある。

悠真

秋穂や夏海にも歌って聞かせたことがあるのか？それとも他の誰かに教わったのか？優が目覚める。ココに話しかけるが、ココは答えない。
少年は思う。ココは何者なんだ？沙羅と武の会話。ココのことを考える二人。
少年視点武と沙羅がココを連れてきた。ココを問い詰めようとする少年。だがココは何も言わず出て行く。追いかける二人。
ココを追いつめる。
ココは語る。自分は月から来た。そして、自分の正体を知るものはもういない。
少年は叫ぶ「嘘だ！！」
武は言う「お前が何を知ろうと、何を思い出そうと関係ない！！俺達の仲間を傷つけたことに変わりはない！！」
少年はいう。「ボクはこの世界の住人だ！ボクだって被害者なんだ！」
優が叫ぶ「うるさい！！！おまえはもう死んだ人間なんだぞ！」
少年は答える「違う！僕は生きている！生きてこの世界に帰ってきたんだ！」
優は言う「いいや、死んでるよ。君は。この世界にいる限りね」
少年は答えられない。「優くん、君の言うとおりかもしれない。ボクはまだ生きていたいと思う気持ちがある。けれどそれはダメなんだね？」
優の声「ああ、お前はもう生きていく資格はないんだよ。」
「そうか・・・じゃあキミとはここでサヨナラだ！」
少年は叫ぶ！「やめろおおおおぉ！！」
武視点目を覚ます武。そこは病室。横では優が寝ている。
優に話しかける。大丈夫か？おまえずっと起きないんだぞ。早く起きないと置いていくぜ。
優は起きる。良かったぁ～。
少年視点目が覚める。そこには誰もいない。机の上に一枚の手紙。
手紙を開く。短い文面「ありがとう。さようなら」
優からのメッセージ。少年は自分の部屋に戻り

悠真

電車に乗っているときの沙羅との会話。
キミが歌ってたのはこの歌だね。うん。よく覚えていたね。懐かしいなぁ～
・・・どこで知ったの？
・・・誰に教わったの？少年は答える。お父さんに教えてもらったよ。
少年の両親は離婚していた。少年の母親は父についていったため、少年だけが残った。
沙羅は言う。
・・・ねぇ、私がお姉さんになってあげようか？弟とか妹欲しいなって言ってたよね。
いいの？ホントのお姉ちゃんになるんだよ！ぼくの本当の家族は沙羅なんだ！！優の過去を知るため、少年は優と二人きりになる。
そこで優は自分の出生の秘密を話す。優が生まれたとき父親は既にいなかった。
母親は優を産んだあとすぐに亡くなったらしい。
優の母親の妹さんが僕の母さんだ。
少年は思う。自分がココの血縁者でない可能性を考えてしまう。
優が産まれたとき、病院の前に捨てられていたそうだ。
僕は生まれた瞬間から一人ぼっちだった。母は僕を産む前に亡くなってしまったし、父は仕事で忙しかった。
それでも寂しくはなかったよ。いつも近くにおばあちゃんがいてくれたからね。
ある日学校から帰る途中、不思議な少女と出会う。その子は不思議な力を持っていました。
彼女は言います。あなたのお父さんはもうすぐ死ぬわ。あなたと妹を残して死んでしまうの。
そして彼女の手の中には小さな箱がありました。その中には一本の鍵が入っていました。
鍵を開けると中にはつぐみのノート。そこにはココのことが書かれている。
ココの本名。ココの本当の名前は佐藤真冬（さとうまふゆ）
武視点ココが歌い出す。「長弓背負いし月の精」その歌を聴いたとき武の目からは涙がこぼれ落ちる。
少年視点武が泣いている。どうしたのか聞いてみると、なんでもないと答える。
しかし、その目はまだ涙を流しているようにみえた。
武と別れて部屋に戻る途中、沙羅に会う。
沙羅は言う。ホクトくん。キミはこの施設に来て何か変わったことはあった？と聞かれるが特に思い当たらない。
武の部屋の前で沙羅が引き止める。キミはいつもそうだね。何も言わずに一人で抱え込む。たまには私たちにも相談してよ。私たちは仲間なんだから。
少年は思う。わたしはいったい

悠真

電車に乗って帰る途中、ココは一人ごとのようにつぶやいている。
「お兄さんかぁ・・・。どんな人だったんだろうか？」
武視点優が目を覚ます。優は何かを探しているようだ。
少年は言う。優は誰を探していたの？それは・・・わからなかった。でも、多分、僕の探しているのはお父さんだと思うよ。
少年は思う。この世界では優は死んでいない。優は生きていたのだ！少年は優に自分のことを全て話す。
自分は、記憶喪失で自分が何者なのかわからない。優の妹かもしれないし、違うかも知れないと。
優は自分の妹だと言う。少年はこの世界の真実を知るため、LeMUを出ることを決意する。
6/5 少年と優は二人で話をする。
優は少年が本当の弟であることを話す。
少年は優に言う。
僕たちは双子なんだ。沙羅と一緒に聞いて覚えたんだよ。
沙羅を見る。沙羅は何も言わずにうつむいているだけ。
優が倒れる。
優が倒れてしまった。もう時間はない。急いで帰らないと！帰る方法。それは・・・タイムマシン。
タイムマシンを起動する為に必要なもの。それは、タイムカプセルだ！！武視点優の意識が戻る。
沙羅のタイムカプセルに入っていた紙切れを見てみる。そこには「長弓背負いし月の精」の文字。
少年は思う。もしや、自分が覚えている記憶は偽物なのでは・・・？沙羅に聞いてみると、沙羅は「あなたが知っていることが全て正しいとは限らない。
私の知っていることは偽りかもしれない。私が本当のことを言ってるか確かめる？」
そういわれてみると確かにおかしいかも。
ココは言う。あれは私の本当のママが作った曲だって。
そして、あのときのお兄ちゃんとの会話の内容を話し出す。
お兄ちゃんは私が記憶喪失だと思ってたみたいだけど違うよ。全部覚えている。
わたしはお兄ちゃんの妹です。
少年は混乱する。ぼくは何者なんだ。ぼくは一体何を忘れてしまったんだろう・・・沙羅視点少年を探すが見つからず。

悠真

ココが言う。沙羅のお兄さんはキミだね。沙羅とはどういう関係なんだろーねぇ？少年は思う。ココは何かを知っている。ココは何者なのか？少年は答える。わたしは、人間よ。ただちょっと違うだけ。
ココは答えず続ける。
少年は自分の記憶を探る。そうだ。あのときも、沙羅の部屋で・・・武視点少年は言う。そうだ。ぼくはココと一緒にいるとき、ココと一緒の時、昔のことをよく思い出せないことがあった！ココは言う。それは多分気のせいではないよ。きっとあなたはまだその時覚醒していなかったんだよ。
ココは言う。
キミはね、キミであって、同時にワタシでもあるんだよ。
キミの肉体は死んだけれど、魂だけは生き続けていたんだと思う。
そしてずっと見守っていたんじゃないかなぁ。キミのお姉さんのこと。
優の過去を話すココ。
少年は思う。自分のことはどうでもいい。けれど、もし沙羅まで失ってしまったら自分はどうなるのか・・・沙羅に会いたい。会わなければ！ 5/5 少年は沙羅に会うため、地下道へ向かう。途中で優に出会う。
少年は優についていくことにする。優と一緒に行動していた方が安全だと思ったからだ。
地下道の入り口につくと、そこにはすでに警備ロボット達が待っていた。
優が言う。こいつらはもう大丈夫。後は任せていいよ。僕は別の出口を探すね。また後で会おう。
少年視点優の姿が見えなくなる。
ココと二人きりになる。
ココが言う。私の本名はココじゃない。ココという少女は作られた存在なんだ。
少年は驚く。じゃあ本当の名前は？私が知りたいくらいだ。私はココと呼ばれるのが好きだけど。
武視点少年とココの会話を聞いている優。
ココは自分が何者かわからず、ずっと悩んでいた。
ある日、ココと一緒につぐみの所に行くと、そこにはもう一人別の少女がいた。
彼女は言った「私が、あなたの知っている、もう一人の私です」
彼女は言う「あなたは私の生まれ変わりなんです」
少年は戸惑う。どうすればいいのかわからない。そこに優が現れる。
優は言う「その子は君だ。君はもう一人いるんだよ」
少年は困惑する。優は続ける「その子は、君の双子の妹なんだ！」
ココは言う「私はね、本当は男の子になるはずだったんだ。でも女の子になった」
優は言う「僕達は双子なのに性別が違う。でもそれは神様が間違ってしまったからだ。
僕は、僕の本当の名前は、田中幸一！それが本当の名前で、こっちの世界では、男として生きている」
優は言いながら、自分の首元に手を当てる。
少年は思う。この人もボクと同じなのかと。
ココは言う「私達が生まれたとき、二人の両親は交通事故にあった。
その時に父親は死んで、母親は私達を産んだ時に死んだ。優は記憶障害になり、精神崩壊を起こした。
少年は思う。ぼくはこの世界の人間ではなかったのか？優のお父さんは事故で死に、優のお母さんはそのショックで自殺した。
優のお兄さんは行方不明になった。
少年は思う。ぼくが本当の両親を殺したのでは？優のお母さんが自殺して、優は一人ぼっちになって、そこに沙羅が来た。
ぼくの両親はどこにいるのだろう？優の過去を聞いてショックを受ける一同。
優の過去の映像が流れる。そこには沙羅と手をつないで歩く優の姿があった。

悠真

少年は思う。そういえば、沙羅はずっと前に・・・ココは言う。少年、君は誰だ？少年は答える。僕は僕です。あなたはだれですか？ココは言う。私は・・・。
少年は気づく。自分が誰かわからない。ココは続ける。
君たちは誰なんだ？少年は答えられない。ココは言う。君は私を知っているはずだ。なぜ黙っている？ココは少年に向かって手を伸ばす。何かを掴むように手を握りしめながら。
ココの手の中にいるものは何だ？優視点 LeMUを出て地上に戻る。
武と沙羅の会話。
沙羅は思う。自分はどうすればいいのか？少年は考える。
少年は悩む。
少年は気づく。
自分の名前はホクトではなかった。
自分が本当は誰であったかを思い出す。
少年は思いだす。本当の自分を・・・ 6/1 少年は沙羅に声をかける。
ぼくは自分の名前を思い出したよ。
沙羅は驚く。それはホントウなの？うん。ほんとうのことだよ。ぼくの名前は・・・ヒカル。
------
沙羅は叫ぶ。
やっと会えたね。おかえりなさい。ヒカル！！ ------
少年は答える。
ただいま。
沙羅は少年を抱き締める。
ずっと待ってたんだよ！ごめんね。待たせてしまって。
少年は泣き崩れる。
少年は悟ったのだ。ココが沙羅だと言うことに。
優視点優が目を覚ます。沙羅がいない。優は探す。すると、優の前に沙羅が現れる。
少年は思う。ココが沙羅ならば、優はどうなるのかと。
優は言う。お前は何者なんだ？なぜ私の過去を知っている？少年は答える。ボクはあなたです。過去の記憶をなくしているだけです。
そして沙羅にキスをした。
武視点沙羅さんと優くんが消えた！少年は言う。沙羅を消したのは自分だと。
優は自分の存在を知るために、自分のルーツを探るため、ここにきたという。
優が消える前に沙羅に頼んでおいたことがある。それは、優に会ってほしいというもの。
優が自分の正体を知り、消えてしまったら、この世界は終わってしまうらしい。
ココの悲鳴。ココが何者かに襲われている。優の声。早く逃げろ！武視点少女を助けるため、急いで走る二人。
少年視点ココを助けようとする武を止める優。何故だ！！優は言う。お前はまだ子供だ。ここで死ぬわけにはいかない。
急げ！！武視点優は先に行っていろと言う。オレはココを連れていく！優が何かを叫ぶ。
そしてココと共にエレベーターに乗る。
優視点エレベーターに乗り込む武とココ。ドアを閉める前に聞こえてきた優の声は叫び声に近いものだった。
「俺の妹に手を出すんじゃねぇ！！」
優は気がついたのだ。自分が偽物だという事に。
優が叫んでいる。もうすぐタイムリミットだ。優が消える。消えてしまう。
少年視点優が叫ぶ。
優が言う。私のことは忘れてくれ！優が消えたあと、少年は優の残したノートを見る。
そこには優の字で、自分が何者なのか書かれていた。
優の本当の名前は、田中真由季（たなかまゆき）。そして沙羅は妹。
なぜ自分はここに居るのか？優の両親は事故で死んだと思っていた。でも本当は違う。優の両親を殺した犯人がいるのだ。
優の母親が殺されそうになったとき、優は自分の記憶をすべて消して、自分を女の子にした。

悠真

優の母親は、優の父親が死ぬ前に、優を男として育てて欲しいと頼まれていたらしい。
優の父親は、自分が死んだら、自分のことをすべて忘れろと。
優の母親が亡くなった後、優は、優の父親を探し始めた。
優のお父さんはもういない。優のお母さんは・・・少年は気付く。そうか！優美清という名は優の父親の名だ！！優視点優はココに言う。
ココさん、あなたが私の妹だという事はわかりました。でも、あなたの言っていることは嘘ですよね。
だっておかしいんですもの。私が産まれたのは二年前。なのにあなたは8歳と言った。矛盾してますよ。
ココは言う。そうだね。優くんはどう思う？優は答える。確かにココさんの言ってることが正しいと思います。ただ、何かを隠しているように思います。
ココは笑う。いい勘をしてるねぇ～。流石だよ。優くん、君はホントはいくつだい？優は答えない。ココは続ける。
まぁそれはどうでもいいよ。それより面白いことを思いついたんだ。
優くん、君の身体を借りたいんだよ。キミの身体で実験したいことがある。
優は断る。ココは言う。
そうかい？残念だね。それじゃあ死んでもらうよ。
少年視点優は死ぬ運命にあったのか？ココが何か呪文のようなものを唱える。
すると、優の意識は消えてしまう。
少年は叫ぶ！優！やめろー！！！ココは言う。
少年はもういないよ。あそこにいるのは過去の亡霊。過去は変えられないんだよ。
少年は自分の手を見る。血まみれの手。
少年はつぶやく。沙羅の本当の名前は・・・・沙羅視点少年の叫び。沙羅は歌うのをやめる。沙羅は少年に近づくが、間に合わない。
ココが歌い始める。「長弓背負いし月の精」と。