忘れるためには

hu… Ω rm… α‬

コツコツ

ガラっ

ぼふっ

初恋だったのにな

すごく楽しかった

ずっとそばで笑ってくれた

もっと笑い合いたかったなぁ

いつから崩れたのかな

もっと笑い合いたいよ

自分がΩだとわかったのは高校生になった後 春の時だった

診断書なんてただの紙

どうせ捨ててしまう

そこには関係ないと思っていた

ことが黒い字で書かれていた

緊張と怖さで

声が震えてきているのがわかる

診断書を机に置いて

明日行くために少し準備をした

自分で何かをするより従った方がいいと思った

でもっー

翌日 早くいった方がいいと思い

学校は遅れて行くように連絡し

急いで病院へ向かった

今日の朝 ご飯を少しだけ食べた後

学校に遅れて来ると連絡し

病院が開く少し前に家を出た

コツコツ

先程放送で名前を呼ばれ

案内された部屋に入った

ガラ

病院に行けとしか紙にしか書いていなかったから

どんな事をするのか何も知らなかった

別になにかに期待してた訳でもないけど

意外とシンプルでびっくりした

強いとか弱いとかなんの事が全く知らない

知ってる挺で話されたけど

フェロモンとか知らないし

説明されたけど強いとか弱いとか分からない

でもあまりいないらしいから大丈夫か

ｽﾙｽﾙ…

少し腕に違和感を感じた

薬を入れられてる気分

目が泳いでるように感じたのは

気のせいなのか

先生が注射を持って部屋を出ていってから

少しでも説明を理解するためにスマホで調べた

数分が経ってドアが開く音がした

ｶﾞﾗｶﾞﾗ…

少し顔が渋くなっているように感じた

悪い報告なのか

ヒートとか言ってるけど

調べて無かったら何言ってるかわかんなかったんだろう

制御剤はなんとなくわかる

説明もなく単刀直入に言われて

少し身体がはねた

はぁとため息をついてこちらを向いた

多分万はするのか

薬について詳しくないから

こそ絶対に異論はだめだろうな

先生は椅子をくるっと回しパソンコの方を見た

さっきからずっと

質問をしている気がする

まぁ何も知らないから妥当か

気持ち程度に頭を下げた

そういえば

来てから大分時間が経っちゃったかな

早く行かないと

学校が終わっちゃうかも

ｶﾞﾗｶﾞﾗ…

俺は急いで学校に行った

ちょうどお昼ご飯前だったみたい

早く教室行こ

ガラガラ

座っていた彼は勢いよく

飛び出し

こちらに向かってきた

今はみんなが移動していて

教室には数人しかの残ってなかった

先生すらいない

先生に来たと報告したいけど

先生がいないならしょうがないか

少し話した俺たちは

急いで学食へ向かった

お昼ご飯の時間の後

先生から声をかけられたが

病院へ行ったと何事なく話を終わらせ

数時間が経ち

放課後になった

相談していいものか分からないけど

ばらさないならいいかと思い

俺は帰りにその事について話した

いつものように雑談をしながら帰る

話すチャンスを失うのが1番嫌だから

俺は問いかけた

なんとなく不審に思われたかもしれない

急に なんか書かれたりした？ とか聞いてきたらそらビビるか

話を何とか帰ってこれたけど

これでなんかなる訳じゃないしな

こいつの勘が良くなくて良かった

テレビ 俺も見てないけど

てか明日どうするか

なんともなければいいけど

あれ りもこんの顔が

歪んでる

あれ？目の前が丸く 円をかいてる

ガチャ

バサっ

なんだ？夢か？

違うこっちが現実だ

寝ぼけすぎている

なんでりもこんがでてくる？

ここは施設 俺は今寝ていた

ガチャン

月の9日には毎月αの人達が来る

でも俺は一回も行ったことがない

あそこは確か運命の番を見つけるためだとか

俺からしたら地獄だ

俺はフェロモンが強く

実験には持ってこいらしい

りもこんがが好きだったのって

いつだったけか

なんでだろう

鼻がツンとする

目の前が歪んでる

忘れろ

もう無理なことだ

諦めるって決めた

そういえば実験室に行くんだっけ

薬も飲まないと

俺は今の現実の考えを無くすように

味のしないカプセル状のものを水で飲み込んだ