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僕の唯一の神サマ

第2話 - 神様と僕

2024年05月26日

#dzr社

#おんりー

#ファンタジー

#宗教

#ご本人様には関係ありません

推様尊し（死）

もぶ

もし記憶が無いんだったら、神様にお願いしに行ったら？

？？？

神様？

もぶ

そう、噂程度しか聞いたことがないんだけど

もぶ

願ったことはしばらくすれば叶うんだって。

？？？

それは…えっと、じ、神社？とかにいらっしゃるんでしたっけ？

？？？

でも架空のものって書いてありましたけど…

もぶ

『聖星教』っていう宗教なんだけど…

？？？

宗教…って怪しい所じゃないでしたっけ？

もぶ

そこは別に強制的に入れられる訳じゃないらしいよ。

もぶ

願掛けに１回行ってみたら？

？？？

はい。

？？？

（って言われて勢いで来ちゃったけど、）

？？？

だ、大丈夫かな…

もぶ

いらっしゃいませ、こちらでございます。

？？？

は、はい。

『教祖』

いや〜こんなおっさんと2人きりでごめんね。

『教祖』

きみ、お名前は？

？？？

名前…わからないです。すみません。

『教祖』

そっかぁ、俺は一応教祖なんだけど、ほぼ頼まれてやってるからねぇ。

？？？

頼まれてやってるんですか？

『教祖』

ま、色々あってね。

『教祖』

もう少しで来るみたい。

『神様』

ごめんなさい、遅くなりました。

？？？

（めっちゃキレーな人だな…）

『教祖』

じゃあ俺はこれで。

『神様』

ついでにお茶持ってきて。

『教祖』

はいはい。

？？？

ええと、神様。はじめまして。

『神様』

俺はみんなには『星那』と呼ばれています。どうぞお好きに、

？？？

星那様…。

『神様』

早速ですが、願いをお聞きしても？

？？？

…俺、記憶を取り戻したいんです！

？？？

いつの間にか病院にいて、何も覚えてなくて、

？？？

だから来てみたらって…

『神様』

…なるほど、辛い思いをされていたんですね。

『神様』

それではあなたには“奇跡”を授けましょう。

『神様』

今すぐ思い出せますよ。

『神様』

少し失礼しますね。

？？？

（ち、近…）

額に手を触れる

パパ

よーし、今日は久しぶりに出かけるぞ！

ママ

最近は1人にさせちゃうことも多かったしね。

丸山冬麻

やったぁ！どこ行くん？

ママ

海までいってみようかしらねぇ…

パパ

よし、運転は父さんに任せろ〜

丸山冬麻

うわ、めっちゃ綺麗！初めて来たかも！

パパ

かなり前だからなぁ、覚えてないだろう。

ママ

泳ぎましょ！

丸山冬麻

いやっふー！

丸山冬麻

うわ冷た！

丸山冬麻

みて！貝殻あった！

丸山冬麻

焼きそばと、かき氷と、とうもろこしも食べたいなぁ！

パパ

食いしん坊やなぁw

ママ

奮発よ！

丸山冬麻

あー、今日楽しかったわぁw

ママ

あとは帰ってゆっくりしましょ。

ママ

安全運転よろしくね。

パパ

任せろ！

丸山冬麻

すやすや…zzZ

ママ

寝てるわね。

パパ

一人っ子だし、俺たちは海外によくしくし。

ママ

少しは思い出になったかしらねぇ？

ママ

…ちょっとあなた危ない！

パパ

相手側の信号赤やぞ!?

ママ

避けて！

もぶ

おい！事故が起きたぞ！子供もいる！

もぶ

親は…もうダメみたいだ。

もぶ

とりあえず救急車！

もぶ

急げ！かなり出血してるぞ！

丸山冬麻

う、嘘やこんなん、信じられん…

『神様』

大丈夫…じゃないけど、落ち着いて。

丸山冬麻

僕の父さんと母さん、死んじゃったん？

丸山冬麻

なあ、神様、生き返らせることって出来んの？

丸山冬麻

何でも叶えてくれるんやろ？なぁ！

『神様』

…命のことはダメなんだ。生き返らせたり、殺したりとかね。

丸山冬麻

なんでや！もう…僕の命なんて要らんからぁ…

『神様』

君はいい親と巡り会えたみたいだね。

『神様』

僕は神様を召喚するための生贄だったんだ。

丸山冬麻

え？

『神様』

母親は俺が赤ちゃんの時にもう死んでたんだって。

『神様』

父親はそこからオカルト系にハマっちゃってさ、

『神様』

『なんでも願いを叶えてくれる神様』を呼び出そうと俺を生贄にしたんだ。

丸山冬麻

なんでそんなことできるん？

『神様』

さあ、道具としか見てなかったんじゃない？

『神様』

それで神様が俺に宿っちゃったってワケ。

『神様』

こんな姿じゃ学校なんて行けないし、最悪だよ。

『教祖』

は〜いお茶持ってきました！

『神様』

遅い。

『教祖』

ごめんってぇ…
でも可愛いでしょ？この姿。

『教祖』

まずおすすめが頭、肩甲骨辺り、腰に生えた3対の純白の翼！

『教祖』

羽毛ベッドみたいよ？

『教祖』

次に猫耳とエルフ耳！耳が4つあるから聴き逃しは0だよ！

『教祖』

そしてこのちっちゃい角！こちょこちょするとくすぐったいらしい。

『教祖』

そして9つの尻尾！まじで九尾の狐みたいでしょ？

『神様』

あといい黙って。

丸山冬麻

仲良いんですね。

『神様』

そんなことより、君はこれからどうするの？家はなんかよくわからないけど国が持ってるよ？

丸山冬麻

え

『教祖』

そんな意地悪言わずに住ませてあげればいいじゃん

『神様』

…そう？じゃあこれからよろしくね。

丸山冬麻

嘘…

こうして僕と神様との共同生活は幕を開けるのであった。

僕の唯一の神サマ

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推様尊し（死）

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