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「テヒョン…俺…お前の事が…好きだ。」 え…? じ、ジミナの声が急に聞こえた気がした…。
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その声は、空全体から降りかかってきたような気がして、 僕は夢中で声を追いかけるように勿忘草で咲き誇る原っぱを駆け回った。
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でも、やはり誰もいない。 返事をしてくれる人は、誰一人としていなくて。 やはり、空耳…か。 ジミンやメンバーに会いたすぎる衝動で、ついに空耳が聞こえるほどになった とは…。 でも。 空耳でも、自分の思い込みでもいいから、 皆の声を聞きたいよ。 会えなくなって、何年たつんだろうか…。 もう、元通りの世界には、戻れないんだろうな…。 心の中で、あきらめかけていた。 戻れないんなら、最後に。 最後に一回だけでもいいから、みんなに会いたいな…。 ジンヒョンの寒すぎるおやじギャグと鬱陶しく感じていたあのダル絡みとか。 シュガヒョンの、嫌がる顔と、あの落ち着くいい匂いとか。 ホビヒョンのたまに面倒くさく感じるあのハイテンションとか、 ナムジュニヒョンのラップとか。 テヒョンの低音ボイスに、理解が出来ない不思議発言とか、 ジョングギの文句言ってる声とか、綺麗な歌声とか。 今では、全部が尊く思えるよ。 最後に、一回だけでもいいから…。 一回だけでもいいから、みんなに。 みんなに会いたいな…。 と思った瞬間。
「テヒョン…愛してる…。」 心臓が止まった…かと思った。 だけど、それはどこまでも懐かしい、ジミナの声で…。 姿は見えない…けど… 僕は無我夢中で叫んでいた。