テラーノベル
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がびょ
711
20
れお
222
あの日、私は海に沈んだ。
あの子を置いて、溺れてしまった。
だからせめて、あの子を見守ろうって決めたの。
あの子…凍夏は最初はずっと泣いていたけど、最近頑張り始めていた。
凍夏
凍夏は、去年お月見をした公園に来た。
凍夏
凍夏
晴風
晴風
凍夏に私の声は届かない。
凍夏に愛を伝えても、何も聞こえないんだ。
生きていたら、もっと一緒に見れたのに。
また少し経って、冬になった。
凍夏は少しずつ元気を取り戻してるみたい。
凍夏
凍夏が木に八つ当たりしていた。
凍夏に私は見えないから、全く違う方向にいる私に雪玉はこない。
晴風
凍夏は雪だるまを2つ作って帰っていく。
片方の頭が取れて、落ちていった。
凍夏は回復して、学校にも通えるようになった。
そのまま私の事を忘れて、幸せになってほしいな。
凍夏は去年も食べたチョコを持っていた。
凍夏
晴風
晴風
食べてくれないとチョコも悲しむよ。
もうそろそろお別れから1年、凍夏はまだ私に囚われている。
今日も傘を忘れたのか、ずぶ濡れになっていた。
晴風
凍夏
晴風
凍夏
晴風
晴風
会話がたまたま噛み合って驚いた。
…噛み合ったけど、最後の誘いには乗らずに、凍夏は歩いて帰って行った。
凍夏
そんなこと言わないでよ。
早く私なんて忘れて幸せになってよ。
たとえ会えない夏だとしても、ずっと隣にいるんだから。
コメント
1件
ああ、これ、すごく切ない話だね。語り手がすでに亡くなっていて、残された凍夏を見守るしかできないっていう構造にまず惹かれた。夏の公園、雪の日のすれ違い、傘のやりとり——どのシーンも「届かない」もどかしさが静かに染みてくる。凍夏が少しずつ元気を取り戻すのに、語り手はずっと「忘れてほしい」と願ってる。その自己犠牲的な優しさが痛いよ。「月が綺麗ですね」が夏目漱石のアレだって気づいて、ああ、こういう関係だったんだなって腑に落ちた。設定に奥行きがある作品は好きだな。続き、どうなるんだろう。