伝説のエルフは、あのあと試験会場の端っこで座り、考え事をしていた
You
( 名乗らなかったのは正解かな )
You
( 捕まった時に名前出されても困るし )
その時 ゴオオォと、音を立てて炎の中から登場したのが、 試験官―――クロード・ルッチだった
You
( 随分と派手なご登場だこと )
You
( 生意気なお坊ちゃんじゃん )
伝説のエルフは動じない だが、普通の受験生達は違う
MOB
うおぉ!炎の中から登場した?!
MOB
あの人は!次にくる魔法使い
7位のクロード・ルッチさん!!
7位のクロード・ルッチさん!!
You
( 7位か、微妙だな…… )
You
( そんなことで調子乗ってんのか、ムカつく )
ここから、少しずつ伝説のエルフに火がつき始めた
〜筆記試験〜
クロード
( この文字達を整列させるなど、 )
( ただのガキには出来まい……!)
( ただのガキには出来まい……!)
You
〜〜〜( 何かの呪文 )
伝説のエルフがそう唱えた瞬間、ぴたっと文字達が止まった 問題用紙に回答を書くのすら魔法で仕上げ、提出する 提出する瞬間、伝説のエルフはチラッとクロードを見て、
You
フッ……
と鼻で笑った
クロード
( ムカつくガキだ……!! )
〜実技試験1〜
クロード
この岩を浮かしてみろ
そう言って、受験生達に岩を配るクロード だが……
You
( 明らかに贔屓 )
そう思うのも無理はない 何故なら、マッシュと伝説のエルフに配られた岩だけ 他の受験生と大きさが段違いだからだ
You
( 他の奴らの倍じゃん )
受験生の中には、伝説のエルフに同情や哀れみの目を向ける者もいた だが、そんな心配も、次の瞬間には吹き飛ばされることになる
You
〜〜〜!( 何かの呪文 )
伝説のエルフが呪文を唱えたその時
ガガガ!!!
と辺りに轟音が響く そして、伝説のエルフの前には、周りの地面ごと浮いている岩があった 他の受験生はもちろん、クロードでさえも唖然として固まっていた
クロード
( あんな魔法、俺でも使えんぞ……?! )
伝説のエルフはクロードの肩に手を置き、
You
これで合格ですよね、セ・ン・セ・イ?
と、煽るように言った だが、クロードはまだ理解が追いついていないようだ
クロード
あぁ……そうなるな……?
クロードの情けない返事を聞き、伝説のエルフは上機嫌になった
You
フフッ……♪
そして、次の試験会場へ向かったのだった