テラーノベル
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ふっかの呼吸が落ち着いても、照の手は背中から離れなかった。 それは“俺はここにいる”って無言で伝える、強い意思だった。
ふっか
ふっか
ふっかがぽつりと漏らす。声は小さく、確かに震えていた。 その目はまだ赤くて、後悔と、恥ずかしさが入り混じったまま、視線は床に落ちたまま。 照はゆっくりと言葉を選んだ。
照
静かな声だった。怒鳴ってた時と同じ人間とは思えないほど、優しくてまっすぐな声。
ふっか
照
ふっか
ふっかの目から、涙がひとしずく落ちた。 今度は苦しさじゃなくて、安心からの涙だった。
照
ふっか
照
ふっか
照
ふっか
ふっと、ふたりの間にやっと笑いが戻る。
照
ふっか
照
ふっか
そのやりとりが、今のふたりを全部表してた。 怒って、ぶつかって、でも絶対に見捨てない。 そんな関係。
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