大好きになれば…

東校舎2階の２年Ｂ組

今日も窓の外を覗くと

こっちを見ている青い彼がいる。

キーンコーンカーンコーン…

4時10分

HR終了の合図のチャイムが鳴る

委員会や部活に行く生徒がいるなか、

僕はひとり帰る準備を進める

彼は3年生の先輩、ころちゃん

実は結構仲良かったりして

登下校はいつも一緒なんです！

こんな毎日。

当たり前のような2人だけの時間が…

1番好きだったんだ。

……でも、最近は…

彼は、1年生の莉犬。

僕の友達、さとみくんの弟なんだけど……

実は、いちど告白されたことがあって

ごめんね、って言った…んだけど。

……これが僕の

最近の日常なんです……。

…これから、どうなっちゃうんだろう

…なんでこの先生の授業はこんなに眠くなるんだ。

クラスを見渡すと、半分くらいは爆睡してる。

……ぶっちゃけ僕も寝たいなぁ…けど。

僕は反対側の校舎に目を向ける

すると、今日も真面目に黒板を見ている君の横顔が見える。

ほんと可愛いなぁ……とか、

しばらくじーっと見つめていると、彼はこっちを見る

そして、僕は小さく手を振る

すると君も手を振り返してくれて、真面目に話を聞き直す。

…かわいい。

本当に、その言葉しか頭に浮かばない。

…でも

…………君は……。

キーンコーンカーンコーン

HRの終了のチャイムが鳴るかないや、僕は教室を飛び出す

目指すは窓から見える君の教室。

階段を一気に飛ばして、廊下を全力疾走……！

…ここまでは、いいんだ。

ここまでは……。

…最近目障りなこいつ

1年のくせに生意気で、るぅとくんに付きまとってるやつ！！

しかも、成績は学年Ｎｏ．1で、るぅとくんを追いかけてこの学校に来たんだとか……

おかけで2人で帰る日は全然貰えない！

……もう、、

こいつ…ほんとやだ！！！

…俺は、知ってるんだ

るぅと先輩はあいつが好きってこと。

あいつも、るぅと先輩のことを好きってこと。

俺は、後輩で

るぅと先輩に恋愛対象としてみて貰えないってことも。

……だけど。

△△高校は、県でも上の方のランクの成績の学校。

そこに受かるって……。

…中学二年生の冬。

俺は、るぅとに絶賛片思い中だった。

…その時、

…行こうと、思ってしまったんだ。

1度は伝えた思いだけど

多分…これだけじゃダメだ

俺は諦めきれない

当時の俺は、成績は下から数えた方が早いくらい悪くて、

本当に高校に行けないんじゃないんかとか言われてた。

…だけど。

…お前が

俺のものになる…なら。

正直辛かった。

もう、嫌だってくらい毎日机に向かった

…ただひたすら、彼のために。

そこから俺は、物凄いスピードで成績をあげていった。

…こうして俺は

△△高校に入学することが出来た…んだけど

ーだけど

甘く、見てた。

るぅと先輩は、青いあいつといつも一緒にいた

……そして、気づいてしまったんだ。

ふたりとも…お互いのことを同じ目線で見てるってことに。

……多分、俺はー