突然だが、うちのあほばかくそ飼い主は、
カフェを営業しながら小説を書いているんだ。
こんなあほばかくそおたんこなす飼い主だが、特別な紅茶を飲むと、
小説の世界に入り込むことができるカフェを作った。
あほばかくそおたんこなすだめにんげん飼い主が、
特別な茶葉を育てているらしい。
やるじゃん、飼い主。
ちなみに、ここに来れるのは選ばれた本好きだけらしい。
そんなカフェの名前は「くらげ屋敷」。
僕は看板くらげ。なんか恥ずかしいな。
すずか
お、今日もさっそくお客様が来たね。

りん
…可愛いカフェ!ん?くらげ!!くらげじゃん!!えっ可愛い…

お客様はそういうや否や、僕のもとへ駆け寄ってきた。
くらげ
さ、触んな!!

りん
え、喋るの…?気のせいよな?wうんうん、よぉしよぉしかわいいなあ

くらげ
や、やめろぉぉぉぉぉお

すずか
あ、りんじゃん!ご来店感謝します

くらげ
え?飼い主、もしかしてお客様と友達?

りん
そうだよぉ~!すずか久しぶり!てか、やけに大人に見えるんだが…

すずか
ああ、13歳の姿でいると舐められるからw魔法魔法

りん
え、いいな!?わたしにも魔法かけろや。あと高い菓子頂戴

すずか
無理無理無理無理

くらげ
すずか…

すずか
どうし短大推薦合格?

くらげ
うざ…お客様を席に案内しなきゃでしょ

すずか
あ、ごめんごめん!りんの席はここね。

すずか
ご注文がお決まりになったらお呼びください。

すずか
くらげ!メニュー説明して!

くらげ
…ご来店感謝します。

くらげ
ええと、飼い主の使い魔のくらげといい…あ、申し上げます

くらげ
お客様は、どんな小説がお好みですか?

りん
うぅ~ん…そうだ!ミステリーだよミステリー!

くらげ
乱雑過ぎません?

くらげ
…なら、お客様にはバタフライピーティーをおすすめいたします。

くらげ
レモン果汁を入れると色が変わるんです。

くらげ
それは、まるで事件のトリックのようではございませんか?

りん
いいと思う!じゃあそれにしよっかな~

すずか
あ、すみません。大切な説明忘れてた

りん
え、早く聞かせてよ

すずか
この喫茶店では飲むと物語の世界へ入り込める事ができる紅茶を提供しております。

すずか
持続時間は、紅茶が冷めるまでです。

すずか
ちなみに、バタフライピーチティーはミステリーの世界へ入り込めますよ。

りん
へえ、面白そう!あの、その紅茶の世界の方で受けた傷とかは、

りん
こっちに影響するのかな?

すずか
しません。そもそも幽霊のような視点で見るので、触れることもできません。

りん
え、なんか悲し。

すずか
お客様の安全を考えた紅茶です。バタフライピーティーでお決まりですか?

りん
うん!あと、高い菓子付けて

すずか
お値段はご負担いただきますが、良いでしょうか?

りん
いーよいーよ!なんせ私は大富…

すずか
りん!紅茶、ご用意いたしましたよ

りん
お、早いじゃん!菓子もついてるし

すずか
まあね。さあさあ、紅茶飲んでみてよ

りん
…じゃあ、いただきます!…ん

そこには…人間が倒れており、その周りには、刑事と探偵が立っていた。
その探偵は、謎が謎を呼ぶような難解事件を次々と解決してしまう。
りん
(すっごく面白い!こんなミステリー、見たことない!)

りん
(しかも、この紅茶を飲みながら見れるなんて!)

すずか
りん。おかえり。

りん
…すずか!めちゃくちゃ楽しかったよ!

すずか
なら良かった。お客様の幸せが一番ですから

りん
くぅ~っ!すずかのくせにぃ!

すずか
ふふ。紅茶もお菓子も平らげたところだし、お帰りなさいますか?

すずか
まあ、当店では一人一日一杯しか受け付けてないんだけど

りん
そっかぁ。また来たいな!じゃあ、私は帰るね。また学校で!

すずか
よし、茶葉つみにいこっか。

くらげ
…それって、手伝ったらお菓子もらえる?

すずか
もちろん
