中原中也
杏堂〇〇
眩しそうに目を瞬かせる中也。顔や額には包帯や絆創膏。
あの後寝たままの中也をどうにか車で首領の元に運び、 しっかりと処置をして貰った。
その間も全然起きる気配が無く、 首領に家まで運んで欲しいと頼まれてしまい、
今中也の家でベッドに寝かせたところだった。
中原中也
杏堂〇〇
杏堂〇〇
中原中也
杏堂〇〇
杏堂〇〇
中原中也
上半身を起き上がらせようと動くが、 頭の痛みでまた倒れる中也。
杏堂〇〇
杏堂〇〇
鍵をテーブルに置いて家を出ようと踵を返すと 服の裾をグッと掴まれた。
杏堂〇〇
中原中也
中原中也
杏堂〇〇
ベッドに仰向けで倒れたまま上目で云う。 服の裾掴むとか、女子感強いな。
杏堂〇〇
中原中也
中原中也
杏堂〇〇
中原中也
杏堂〇〇
これは私の負けだわ。
ベッド横にしゃがんで服の釦を外そうとする。 が、横からだと外しにくい。
中原中也
馬鹿力で引っ張られて仰向けの中也の 下腹部辺りに座らせられた。
ベッドに倒れる中也の上に私が跨る形になっている。 この体制は色々と拙いのでは?
中原中也
杏堂〇〇
中原中也
杏堂〇〇
真っ赤になる私の手を優しく掴んで胸釦に置く。 少し潤んだ目で見詰められたら、もうやるしか無い。
杏堂〇〇
中原中也
灰色の上着を脱がせてクロスタイを外し、 シャツの釦に手をかける。
杏堂〇〇
中原中也
上から一つずつゆっくり外す。 鎖骨が見えて途端に恥ずかしくなり、直視できなくなった。
ギュッと目を瞑って釦を手で探る。 逃げ出そうにも足首を掴まれてて立てそうにない。
「良い眺めだなァ」とか云ってるのは無視で。
杏堂〇〇
外方を向いて中也を見ないようにしながら、 足首の手を解いてベッドから素早く降りる。
中原中也
杏堂〇〇
何とも無さげに起き上がった中也に振り返る。 そこには服の釦だけ取れた中也の姿。
否、はだけてると云った方が良いだろうか。
杏堂〇〇
中原中也
怒りと恥ずかしさで顔を真っ赤にする私を見て 楽しそうに笑う中也。
まあ元気そうで何より?
説教をする私をスルーして立ち上がった中也が 私の腰に手を添えた。
グッとその手で引き寄せられて 気付いたら中也の胸の中で。
中原中也
中原中也
子供に云うように優しく、けど色っぽい声色で囁いて ポンポンと私の頭を撫でた。