ある日の体育の授業中
na
いやー、マラソンとかきついですよねー…
et
ねー…
そう、今はマラソン中
ほんとに無理、
体育は好きだけど
得意、っていう訳じゃない
ある程度時間が経って
みんなの集中力も切れてきた頃
et
わっ!?
na
etさん!?大丈夫ですか!?
私は転んでしまった
et
いっ…たた…
結構痛くてうずくまっていると
yan
…何してんの、?
えっ、誰か私の心配してくれた…?
少し期待しながら後ろを振り向くと
yan
…ぇ、怪我してんじゃん
私の膝を見ながら言う
yan
…大丈夫、?
et
えっ
こいつからこんな言葉が出てくるとは思わなくて
少し困惑したけれど
et
…別にっ、
et
大丈夫だし…このぐらい
痛くなさそうな素振りをしてみせると
yan
……嘘だね
et
…なっ
yan
…一応、…幼なじみだから
yan
そのぐらいは分かる、
……
et
…なにそれ…、
et
変なの…
yan
…変とか言うなよ
yan
…ほら、早く保健室行くぞ
yan
そんなとこでうずくまってたら迷惑
et
…分かってるっての…
動けてたら動いてるし、
yan
…ん
スっと手を差し伸べてくる
et
…え、
yan
…立てないなら、握れば…
…なに、なんなの、
今日、こいつおかしくない、?
めっちゃ照れるけど、…
ここで照れてるのバレたら
絶対茶化される…!
et
…っありがと!!!
そう言って乱暴に握る
yan
ってぇな、
yan
この乱暴女!
et
手差し伸べてきたのはそっちでしょ、!
頬を膨らまして言う
yan
…早く保健室、行くよ
et
…うん
何故か握った手は今も握ったままで
こんなやつの手、早く振りほどいて しまえばいいのに
でもその手は、幼稚園の頃よりも
ずっと大きくて、暖かくて、… 安心感があった