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何も考えずに お金を貯める為だけに始めたバイト

祐樹

……大体は覚えた?

蒼真

…はい。

そこに祐樹さんが居た

初めのうちはずっと

優しすぎる祐樹さんを 嘘の優しさだと思っていた

バリンッ

蒼真

板木さん!

祐樹

……っ

祐樹

平気だから……

ある日 俺を好きな厄介な女性がバイト先を突き止めてきて こんなことはやめてと注意した時 逆上して机をひっくり返した

その時、怪我をするはずだった俺の代わりに なんの関係もない祐樹さんが怪我をした

モブ

わ…私は何もしてないから!!

ダッ

蒼真

おい!

申し訳なさと同時に どうしてここまでしてくれるんだろうと 不思議に思っていた

怪我までしたのに 俺の事については何も聞かないでいてくれた

蒼真

……どうして

蒼真

守ってくれたんですか?

蒼真

…迷惑をかけてすみませんでした

祐樹

……ん?

祐樹

いいんだよ

祐樹

辛かったでしょ?

蒼真

……え?

平気そうな笑顔で安心させてくれる祐樹さんを見て この人は偽善なんかじゃない 無償の優しさを渡している人なんだ 心から綺麗な人を見て、 幸せになって欲しい。そう思った

でも

蒼真

祐樹さ……

祐樹

えっ?今から?

祐樹

無理だよ…仕事中だし

祐樹

……2人で飲んでるの?

祐樹

なんで…

蒼真

……。

ブチッ

祐樹

……っ

恋人に傷つけられている祐樹さんをみて 無性に腹が立った

俺ならそんな事しないのに

なんて

そこから初めて自分の感情を自覚した

そんな時

最低な彼女と別れたと聞いて

咄嗟に告白の言葉が口に出た 俺だけを見てほしい そんな気持ちができた

蒼真

祐樹さんも俺の事

蒼真

好きにさせます

もうすぐ三十路、本当の恋を知る!?

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