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コメント
2件
え、?死んだってこと、、?私の勘違いだったらすいません
あの約束をした後 たくさん口付けをして
会えなかった数日間の寂しさを 埋めるように
互いに触れて愛して 抱きしめ合って眠りについた
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あれから何日が経ったのだろう
九井
九井
九井
桜
「 必ず帰る 」と閉じたドアは 「 ただいま 」と開くことはなかった
九井
九井
九井
九井
桜
九井
九井
九井
九井
九井はまた深い溜息をついた
九井
九井
そういうと長い髪を翻して 部屋を出ていった
桜
桜
桜
桜
半年前
命を絶とうと思っていた私に 生きる理由をくれたのは 常に死と隣り合わせの彼だった
でもまた私はひとりぼっち
この海はいつも私を出迎えてくれる
あの日 彼と出会った海は いつだって変わらずそこにある 。
防波堤に腰をかけ海を眺めた
桜
夜と朝の境目は居心地が良い
三途
桜
桜
聞き馴染みのある大好きな声が 後ろから聞こえて勢いよく振り返る
三途
三途
桜
桜
三途
桜
桜
言葉を遮るように 彼は私を後ろから抱きしめた
三途
三途
三途
三途
三途
三途
三途
三途
三途
三途
桜
桜
桜
桜
桜
桜
桜
桜
三途
三途
桜
桜
三途
三途
三途
桜
桜
桜
桜
三途
三途
桜
桜
三途
彼は愉しげな声色で含羞む
桜
桜
三途
桜
桜
三途君は私の隣で いたずらっ子みたいに笑った
三途
そして 頭をぐしゃぐしゃと 雑に撫で付ける
桜
桜
桜
桜
三途
桜
三途
三途
桜
桜
三途
桜
すっと立ち上がって 彼に手を差し伸べてみる
大きく骨ばったあたたかい手のひらで ぎゅっと握り込まれた
海は二人をやさしく包む
繋いだ手が 決して離れることのないように
もう二度と運命が 二人が分つことのないように
深い深い海の底へ 。