あれから数日
私は正式に吹奏楽部に入部した
パート決めも行われて無事にパーカッションパートの一員になれたし!
(↑これ重要)
全てが順調に感じるけど、ひとつ、深刻な問題が発生中
茜
私、打楽器未経験なんだよね…(泣)
茜
先輩に憧れてここまで来ちゃったけど…
茜
さすがに楽器を極めるのは憧れだけじゃダメだ
白羽高校吹奏楽部は人数こそ多くないものの、毎年コンクールで金賞を受賞している
茜
(支部大会の代表枠は取れてないみたいだけど((殴)
茜
よし、先輩みたいになれるように頑張るぞ!!
そういうわけでまずは
茜
先輩ー!教えてください!
蒼真
んえ?
茜
私、打楽器未経験なんです
茜
だから私に打楽器教えてください!
蒼真
……クスッ
蒼真
もちろん
蒼真
一応言っとくけど、俺厳しいからな?
茜
望むところです!
※本当にそうま先輩は厳しかった
蒼真
んー、たたくよりは落とすイメージでやって
茜
落とす…?
蒼真
手本やるから見てて
そう言って私からスティック(バチ)を取り上げてそうま先輩がたたく
私みたいに力んでる感じは全くなかった。軽やかで、とても綺麗で…
茜
すごい…かっこいいです!!
蒼真
っ、そ、そう、なら良かった…///
照れている先輩を横目にスネアドラムをたたく
なかなか上手くいかない…
茜
難しい…
これを楽しそうにやっているそうま先輩、本当にすごい…
蒼真
一日ですぐできるようなもんじゃないし、
蒼真
出来なくても今のうちは気にするなよ
茜
はい!ありがとうございます!
茜
(私も頑張らなきゃ!!)
決してバカにしないで教えてくれるそうま先輩のことを、もっと好きになった
部活も終わり、帰宅時間…
私はそうま先輩と一緒に校門へと向かっていた
茜
そういえば、パーカスってそうま先輩しかいないんですか?
蒼真
いや、一応3年にもう一人いるんだけど…
蒼真
休んでる。季節外れのインフルらしい
茜
なるほど…そうなんですね
茜
(よかった…!)
さすがにずっとそうま先輩と2人きりだと私の心臓が持たない
蒼真
優しい人だから大丈夫
蒼真
それよりもパーカスに1年生入ったって知ってめちゃくちゃ喜ぶと思う
茜
なら良かったです…!
蒼真
まあ実際、俺もめちゃくちゃ嬉しいし(ボソッ)
茜
え?
蒼真
な、なんでもない!!…///
蒼真
まあ、でも一応、先輩いないし俺が代わりに言っとくけど
蒼真
ありがと、パーカスを選んでくれて!…
蒼真
俺も、う、嬉しいって思ってるからな!///
茜
は、はい!ありがとう…ございます…!
思わずニヤついてしまう… なんて尊い先輩だろうか
こうして私は無事にパーカスの一員になれたのだった