白線。(2)

AM22.30

用事を済ませた僕はスマホをいじっていた

適当に動画を見ていた。

珀からのLINEだ。

何気ない会話が楽しくて仕方がなかった

AM23.0

僕には特殊な趣味がある

これとか

珀には言えない，盗撮の趣味だ。

これで抜いてるとか，珀引くだろうなぁ，とか考えながらヤっている。

悪いとわかっててもシちゃうんだよな

zzzz。

PM6.00

朝ごはんを適当に作り，学校の準備をした。

昨日の事を思い出し，少し頬を赤らめた。

思ってない事を返事した

幸せになってほしい。

できれば僕と。

いつもの道も，全部，全部， 暗く見えた。

何夢見てたんだろ。 僕が珀と話ができてるだけでも奇跡なのに。

僕なんか，相手にされるはず無いのに

僕は泣いているのがバレないよう， 伏せて泣いた。

珀にだけはバレないように，

上の方から珀の声が聞こえる

僕は適当に理由をつけて， １時間だけ休もうと， 保健室へ向かった。

MP8.45

日頃からストレスの発散をせず， ずっと溜めてきた僕の ストレス，感情は もう，限界だった。

もう，周りなんてどうでもよかった。

こーゆー時に珀がいれば。

珀は何でも知ってるみたいで， いつもドキドキする。

けれど，そんな珀もどうでも良くなっていた。

zzzz。

___の__瀬ｯ_一ノ__。

おｯ__い__一ノｯ__。

重たいまぶたを擦りながら， 萌の方に目を向ける。

萌とは2-A組の為， 2-Cの僕と珀とは勉強のクラスだ。

めちゃくちゃ気まずいｯッ

ｺﾝｺﾝｯ

ガラガラｶﾞﾗ

一瞬珀は顔をしかめた様に 見えた。

萌はモテる。

噂では，モデルのスカウトも来ているらしい。

本当は僕の苦手なタイプだ。

一気に体温が上がる。

萌の機嫌が悪い。

こーゆー所が大嫌いだ

限界。

涙が止まらない。

こんな事になるなら僕はいない方が

ギュッ

珀は優しく，強く抱きしめてくれた

本気にモブ達は邪魔だ。

一ノ瀬が離れようとする

どーゆー事なのか理解出来なかった。

ｺﾝｺﾝｺﾝ。

モブは嫌いだ。

早くいなくなればいいのに。

ムカッ

C男は学校No.2位のヤバい奴だ。

ドスッ

考えるよりも先に手が出ていた。

俺はC男を無視して一ノ瀬と 走った

C男の怒鳴り声が遠くから聞こえた

それでも気にせず，走り続けた。

__タッタｯﾀッタッタ__

珀は立ち止まった。

珀の声はどこか悲しく， 怒りが抑えられない と，訴えている様な声だった

…

珀の優しい声を聞くとまた， 涙が溢れそうになる。