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消えないで

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消えないで

1 - 消えないで#1

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120

2019年09月13日

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廊下

夏休み

誰もいない廊下はいつもより当たり前だけど静かで

ゼーン

……暑い

とても暑かった

上の階からは吹奏楽部の雑音と

外からは暑苦しい運動部の掛け声が聞こえる

ゼーン

鍵は……

鍵閉め係はサボっていていつもドアは空いている

さぁ。私の人生が終わるんだ

私は教室の重苦しい扉を開けた

錆びた音を引きずって扉は開く

誰もいない教室で

心地よく響く自分の足音を聞きながら

私は扉の近くの天井に張り付くスクリーンかけに縄を通した

ゼーン

これで…

ゼーン

よし

縄は丁度いい程度の丸を描いて垂れ下がっている

後はここに首を通して机を蹴るだけ

机に乗って縄に首を通した

ゼーン

っ!

机を蹴ろうすると…後ろから

プシュケ

…なぁ何してんの?

ゼーン

…っ!!??

明るい。

死ぬ人を前にしているとは思えないほどの明るい声だった

プシュケ

無視~?

プシュケ

何してんの~?

ゼーン

うるさ……

ゼーン

!!

ガコンッ!とドラム缶が倒れたような音が聞こえた

ゼーン

……るし…!!

あぁ。ドラム缶じゃない。

足を滑らせて机が倒れた

ゼーン

…っーーー!

苦しいけど。

これで死ねるんだ

シュルッ!!

ゼーン

!?

プシュケ

なー。

プシュケ

無視したあげく死ぬとかどーなの?

ゼーン

は?

ゼーン

なに?

ゼーン

そういう理由で縄をほどいたの?

プシュケ

うん

ゼーン

……

ゼーン

あり得ない…

ゼーン

え?まって。

プシュケ

ん?

ゼーン

私扉の鍵閉めたよね……

ゼーン

なんであんた入って……

プシュケ

それは

ゼーン

もしかして幽霊?

プシュケ

………

プシュケ

そうだよ

ゼーン

…うそ……

プシュケ

……クスクス

ゼーン

幽霊…いたんだ……

プシュケ

嘘だよ

ゼーン

は!?

ゼーン

あり得ない!!

プシュケ

じゃあさ

プシュケ

俺が幽霊だとして。

プシュケ

生きてる設定で

ゼーン

設定…?

プシュケ

お前を乗っ取らせてよ。

ゼーン

……は?

プシュケ

お前には俺がやりたいことに協力してもらうから

ゼーン

……

ゼーン

あり得ない……
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