コメント
3件
うぉ。え。うぉ。えぇ。 えぇ、うぉぉぉ。えぐ。 織田作とした約束が只の口実だったらなぁ、、、なんて思っちゃいました最高だったぜちくしょー
特別編いりますか?
うわっはあもう最高です愛してる 少女のたった1時間もないような短い時間を書かれたストなのに今までの少女がどんな人生を生きてきたのかわかる凄い 同じ気持ちをわかる太宰さんだからこそ止められたんだろうな ほんとに短いストに全てが詰まってる感じまじで好き満足感半端ないブクマ失礼
文 ス ト 夢 苦 手 な 方 は 👋🏻
# s e v e n c o n t e s t & # 白 色 ピ エ ロ の こ ん て す と
今 宵 、波 打 ち 際 に て ___
波は引いて、此方へ戻って 単純作業を繰り返す
ここら一体を包むのは 海の香りと、漣の音、そして私の吐息
引いてゆく波と共に この私の身体ごと連れ去って欲しい
そ ん な 事 を 願 う 。
葉 澄 .
今は冬の季節 海の水は肌を刺すように冷たい
じわりと足に染みる海水は 私の肌を赤く染めて
痛 い
必要としない生の証拠を植え付ける
葉 澄 .
葉 澄 .
何時からだろうか こんなにも死を望む様になったのは
お父さんとお母さんとお腹にいた 兄弟が交通事故で死んだ時?
預けられた施設で 酷い扱いを受けたから?
否 、違 う
誰 も 私 ヲ 必 要 と し な い か ら
葉 澄 .
拒否反応を示す身体とは裏腹に 足は自然とあっちへと逝く
葉 澄 .
葉 澄 .
其処に立っているのは 1人の男
癖 の あ る 茶 髪
全 身 に 巻 い た 包 帯
心 地 の 良 い 声
男にしては中性的な顔立ちだろうか
葉 澄 .
こんなにも綺麗な顔をして 誰もが虜になってしまいそうな声で
死 に た い 。
だなんて 私は屹度、彼の事を理解出来ないだろう
葉 澄 .
幾ら生きる世界が違っても 同じ感情を分かち合える人がいると
こんなにも安堵と云う感情が 生まれるモノなんだと
葉 澄 .
最 後 に こ ん な 人 に 出 逢 え る な ん て
葉 澄 .
葉 澄 .
太 宰 .
そ し て ま た 足 を 進 め る
辺りに突然響く 男の声
私はこの声を知っている
葉 澄 .
葉 澄 .
脳 内 に 再 生 さ れ る 彼 奴 の 声
怒鳴り声も
気持ち悪い程に甘い吐息も
忘 れ ら れ な い 最 悪 の 日 々
太 宰 .
太 宰 .
私の頭に 華奢な指先が乗る
葉 澄 .
全力で砂浜を走った
何 故 、彼 を 信 じ た の か 自 分 で も 解 ら な い
理由も根拠も何も無い 唯、"信じてみたかった"のかもしれない
太 宰 .
太 宰 .
ある程度は理解していた
虎 の 少 年 と 同 じ 服
薄 ら 汚 れ た 身 体 や 黒 髪
死 ん で し ま い た い と 願 う 其 の 顔
太 宰 .
太 宰 .
心配なんてしていないクセに 人間とは本当に醜い
あの少女を 欲望の捌け口としてしか見ていない
唯 の 玩 具 。 と例えよう
旧い友人はこんな光景を見たら 少女を救うだろうか
太 宰 .
太 宰 .
太 宰 .
太 宰 .
冷やかす様に 薄ら寒い笑みを浮かべれば
目を塞ぎたくなる程の醜い欲の中に 絶望の色が見えた
太 宰 .
太 宰 .
嘲笑いたくなる程に 尻尾を巻いて逃げていった
唯、其処でひとつの疑問が浮かぶ
私 は 何 故 、こ こ ま で し て 見 知 ら ぬ 少 女 を 助 け た の か
太 宰 .
まぁ、そんな事を 気にした所で、だ
葉 澄 .
太 宰 .
彼が居なければ私は 今頃どうなっていただろうか
葉 澄 .
太 宰 .
太 宰 .
彼は少々わざとらしく 巫山戯た態度をとった
屹度、彼なりの 励まし方なのだろうか
彼の行動の全てには 合理性がある
葉 澄 .
や っ と 逝 け る 。
葉 澄 .
別れが惜しかった訳では無いけれど 何となく言葉を放った
どうせ彼の事だからどんな言葉を放っても 無反応の儘終わる 不思議で ちょっぴり優しい人
葉 澄 .
またこの感覚
痛 い 、冷 た い 、辛 い
太 宰 .
少々、感傷にひったていれば 手首を強く掴まれた
葉 澄 .
太 宰 .
私の言葉を無視する様に 彼は云った
葉 澄 .
医者なら命を救うこと
サラリーマンなら経済を回す事
シェフなら美味しい料理を作る事
葉 澄 .
葉 澄 .
こ ん な 世 界 が 大 嫌 い だ
こ ん な 自 分 が 大 嫌 い だ
世界を憎む理由を 自分を憎む理由を
そんな事しか見つけられない そんな私が 責任転嫁をしているけれど本当は 私が私で生まれてきてしまった そんな理由なのかもしれない
葉 澄 .
誰かの為に生きたい そんな事を思ってみたかった
でもそれはもう手遅れで
私 の 目 に 映 る 世 界 は 灰 色 に 染 ま っ て
太 宰 .
太 宰 .
太 宰 .
掴まれた手首は 未だに離してはくれない
ジリジリと痛みがはしる
太 宰 .
太 宰 .
その言葉に 頭が真っ白になった
葉 澄 .
葉 澄 .
葉 澄 .
目的も意味もなく 永遠と続く暗いトンネル
比喩するならば この言葉を並べれば合うだろうか
葉 澄 .
太 宰 .
太 宰 .
葉 澄 .
その細い手首を振りほどこうとしても 離してはくれない
太 宰 .
太 宰 .
" あ ぁ 、亡 く な っ て し ま っ た ん だ そ の 方 は "
そんな事を直感的に感じた
だって何時も仮面を被った彼が どうにも悲しい顔をするから
葉 澄 .
そんな事を内心で察しても 私に貴方は理解出来ない
大 切 な モ ノ が 無 い 。
そんな人間に その感情はどう足掻こうとも理解不能なんだ
太 宰 .
太 宰 .
葉 澄 .
太 宰 .
太 宰 .
彼が私を生きる糧にする?
私にはそんな理由になる所が あるだろうか
何より私を理由にした所で 私に理由が出来る訳では無いのだ
太 宰 .
太 宰 .
葉 澄 .
葉 澄 .
白く霧がかかった頭を働かせて考えた 私が理由で、もし私が消えてしまえば
彼 が 死 ぬ 人 間 と し て
葉 澄 .
葉 澄 .
理由は分からないけれど 頬に涙が伝った
人 は こ ん な に 暖 か か っ た だ ろ う か
そんな優しさに触れて 私を締め付けていた鎖が絆されて
こんな世の中も、案外 悪くないのかな?なんて
思ったりもした
葉 澄 .
太 宰 .
彼はそっと 私の手を離した
太 宰 .
葉 澄 .
太 宰 .
私にとってのこの世界は 狭い様でとても広くて
1度、手を離してしまえば 二度と会えなくなるかもしれない
唯、行かないでなんて そんな可愛らしい言葉を言う事も出来ない
寂 し い
太 宰 .
太 宰 .
太 宰 .
葉 澄 .
無理だ きっと無理に決まってる
頭では無理だと分かっていても 淡い期待を抱く自分がいる
葉 澄 .
太 宰 .
今 宵 、波 打 ち 際 に て ______
海よりずっと深い感情を 抱きあった2人を
淡い月光を放つ月は そっと見守っていたと言う
「 今 宵 、波 打 ち 際 に て 」
e n d ___ .