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あの夏が飽和する。

第1話 - あの夏が飽和する。

2022年11月06日

#あんスタ

#Knights

華奈

○○

「昨日人を〇ろしたんだ」

○○

あの子はそう言っていた。

朔間凛月

また唐突にはじまった

○○

梅雨時ずぶ濡れのまんま、

○○

部屋の前で泣いていた。

鳴上嵐

あら、風邪ひくわよ

○○

夏が始まったばかりというのに、

○○

君は酷く震えていた。

朱桜司

冬の始まりではなく？

○○

そんな話で始まる、

○○

あの夏の日の記憶だ。

月永レオ

思い出話か？

月永レオ

いいぞ〜!!のってやる!!

月永レオ

インスピレーションが湧くかもしれないからな!!

瀬名泉

まぁ、〇〇の過去とか少し興味あるし

瀬名泉

聞いてやらなくは無いけど

朔間凛月

セッちゃんツンデレ……？

鳴上嵐

ツンデレね♪

朱桜司

ツンデレ…ﾃﾞｽﾈ…

瀬名泉

かさくん〜????????????????

朱桜司

ｶﾀ((((꒪꒫꒪ ))))ｶﾀ

○○

「〇ろしたのは隣の席の、

○○

いつも虐めてくるアイツ。｣

月永レオ

いじめは良くない!!

○○

「もう嫌になって、

○○

肩を突き飛ばして、

○○

打ち所が悪かったんだ。｣

瀬名泉

しょうがないとは言えないけどね…

○○

「もうここには居られないと思うし、

○○

どっか遠いとこで〇んでくるよ｣

鳴上嵐

〇んじゃダメよ

○○

そんなあの子に僕は言った。

○○

「それじゃ僕も連れてって」

朔間凛月

話聞いてた？

○○

財布を持って、

○○

ナイフを持って、

○○

携帯ゲームもカバンに詰めて、

○○

いらないものは全部

○○

壊していこう。

朱桜司

そんな…もったいないことを…

○○

あの写真も、

○○

あの日記も、

○○

今となっちゃもういらないさ。

鳴上嵐

写真は大切な思い出なんだからとっても大切よ〜

○○

人〇ろしと

○○

ダメ人間の

○○

君と僕の

○○

旅だ。

朔間凛月

個別に送る必要あった？

○○

そして僕らは逃げ出した。

○○

この狭い狭いこの世界から。

月永レオ

お!!楽しそうだな!!俺も混ぜてくれ〜!!

○○

家族もクラスの奴らも

○○

何もかも全部捨てて

○○

あの子と二人で。

瀬名泉

そんなこと出来たら楽なんだろうけどね

○○

遠い遠い誰もいない場所で

○○

二人で〇のうよ。

朱桜司

絶対ダメです!!

○○

もうこの世界に価値などないよ。

○○

人〇ろしなんてそこら中湧いてるじゃんか。

朔間凛月

正論だね〜

○○

君は何も悪くないよ。

○○

君は何も悪くないよ。

瀬名泉

でも〇ろしたことに変わりはないからねぇ

月永レオ

あ、セナ、酷いぞ〜!!

鳴上嵐

あってるけど、難しいところね。

○○

結局僕ら

○○

誰にも愛されたことなどなかったんだ。

月永レオ

そうだったのか!?

○○

そんな嫌な共通点で

○○

僕らは簡単に信じあってきた。

朱桜司

悲しい共通点で通じ合えることもあるんですね。

○○

君の手を握った時、

○○

微かな震えも既に無くなっていて

○○

誰にも縛られないで

○○

二人線路の上を歩いた。

朱桜司

危ないですよ!?

○○

金を盗んで、

○○

二人で逃げて、

○○

どこにも行ける気がしたんだ。

朔間凛月

そんなことやってよく今プロデューサーやってるね

○○

今更怖いものは

○○

僕らにはなかったんだ。

瀬名泉

怖いものなし、か…

○○

額の汗も、

○○

落ちたメガネも、

○○

「今となっちゃどうでもいいさ。

○○

あぶれ者の小さな

○○

逃避行の

○○

旅だ｣

月永レオ

今度俺もと行こ〜!!

○○

いつか夢見た優しくて、

○○

誰にも好かれる主人公なら、

○○

汚くなった僕たちも見捨てずに

○○

ちゃんと救ってくれるのかな？

月永レオ

俺なら絶対救う!!

○○

「そんな夢なら捨てたよ、

○○

だって現実を見ろよ。

○○

シアワセの

○○

四文字なんてなかった、

○○

今までの人生で思い知ったじゃないか。｣

朔間凛月

本当にそれは幸せなの？

○○

「自分は何も悪くねえと

○○

誰もがきっと思ってる｣

朱桜司

思ってますね。

鳴上嵐

思ってるわね。

朔間凛月

みんな認めるね

朔間凛月

ちなみに俺も

瀬名泉

みんな思ってるでしょ

月永レオ

俺も〜!!

○○

あてもなく彷徨う蝉の群れに、

○○

水も無くなり揺れ出す視界に、

朱桜司

水入りますか？

○○

迫り狂う鬼たちの怒号に、

○○

バカみたいにはしゃぎあい

○○

ふとあの子はナイフを取った。

瀬名泉

は？

○○

「君が今まで傍にいたから

○○

ここまでこれたんだ。

○○

だからもういいよ。

○○

もういいよ｣

朔間凛月

良くないよ

○○

「〇ぬのは私一人でいいよ」

朱桜司

………え？

○○

そしてあの子は首を切った。

○○

まるで何かの映画のワンシーンだ。

鳴上嵐

ワンシーンだじゃないわよ

○○

白昼夢を見ている気がした。

○○

気づけば僕は捕まって。

瀬名泉

捕まったんだ。

○○

あの子がどこにも見つからなくって。

○○

あの子だけがどこにもいなくって。

月永レオ

……〇んじゃったってことか？

○○

そして時は過ぎていった。

○○

ただ暑い暑い日が過ぎてった。

○○

家族もクラスの奴らもいるのに

○○

なぜか君だけはどこにもいない。

鳴上嵐

もういないのよ。〇〇ちゃん。

○○

あの夏の日を思い出す。

○○

僕は今の今でも歌ってる。

朱桜司

そういえばたまに歌ってますね。

○○

君をずっと探しているんだ。

○○

君に言いたいことがあるんだ。

朔間凛月

代わりにここで言っていいよ。

○○

九月の終わりにくしゃみして

○○

六月の匂いを繰り返す。

○○

君の笑顔は

○○

君の無邪気さは

○○

頭の中を飽和している。

瀬名泉

それくらい印象に残ったんだねぇ

○○

誰も何も悪くないよ。

○○

君は何も悪くないから

○○

もういいよ。

○○

投げ出してしまおう。

○○

そう言って欲しかったのだろう？

○○

なぁ……

月永レオ

言って欲しかったのかもな

鳴上嵐

夏になると悲しそうな顔をするのはそういうことがあったからなのね。

朱桜司

そんな顔してたのですか？

朔間凛月

結構よくしてたよ

瀬名泉

早く元気出しなよねぇ

○○

あ、もう元気です

○○

全然立ち直ってます

瀬名泉

はぁ〜心配した時間返してよねぇ〜

○○

なんかすみません

瀬名泉

ちょ〜うざい

月永レオ

でた!!セナのちょ〜うざい!!わはは☆

朔間凛月

立ち直ってるならいっか

鳴上嵐

話してくれてありがとう♪

朱桜司

何かあったら相談にのりますから。

○○

ありがとう!!みんな!!

○○

そして後輩天使!!

この作品はいかがでしたか？

2件

いつも拝見してます( *´꒳`*) とても良かったです(´；ω；｀)

華奈

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