あーそびましょーっ
遊び損ねたからね。 3人で遊ぶんだ~っ。
花瀬
千冬
花瀬
千冬
マイキー
花瀬
マイキー
ドラケン
どういう訳か、マイキー先輩とドラケンくんの2人で歩いていた。 どらやきを頬張りつつ鼻歌を唄うマイキー先輩の隣にドラケンくん、その少し後ろを俺が歩いていた。 暫く歩いていると、不意にマイキー先輩が足を止めた。
マイキー
ドラケン
花瀬
ドラケン
マイキー
ドラケン
花瀬
マイキー
ドラケン
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どら焼きを買い終え、どこに向かっているのかわからずも暫く3人で歩いていると、何か荒々しい声がする。 少し嫌な予感がしてドラケンくんの袖を引っ張る。
花瀬
ドラケン
マイキー
はやく遊びに行きたいのに…とぶつぶつ言いながらもドラケンくんの隣で歩くマイキー先輩に微笑ましいな、なんて考えつつ俺も後ろを小走りで着いていった。
武道
声の方向に歩いていくと、何やらトラブル…?的なものが起こっていた。 1人の少年が東卍らしき男にボコボコにされていて、見ている他の人は少し引き気味の様子だった。 俺はそれを見た瞬間に身体が硬直して動けなかった。
花瀬
ドラケン
マイキー
花瀬
硬直したままボコボコにされている彼から視線を外せずにいる俺の頬に冷たい感触がして、ゆっくりとマイキー先輩と視線を向けた。 心配そうに俺の顔を覗き込むマイキー先輩に小さく笑いかける。
マイキー
ドラケン
花瀬
マイキー
花瀬
これじゃー今日も遊べねぇな、なんて笑いながらどら焼きを頬張りドラケンくんの後ろをついていくマイキー先輩。 その後ろをついていこうとすれば、圧の有る笑顔に見ているしか出来なくなる。 自分でも、弱いなぁなんて思う。
花瀬
独り言ちて、少しだけ落ち着いて余裕ができる。 微笑みつつ2人の姿を見ていた。
_____________
マイキー
ドラケン
花瀬
ボコボコにされていた子と友達になった、 と嬉しそうに話すマイキー先輩に相槌を打っていると、見覚えの在る路地に入った。 そこで家まで送られていることに気づき、さりげない気遣いに感謝し微笑んでまた、と告げる。
マイキー
ドラケン
花瀬
花瀬
珍しく何故か固まっているマイキー先輩に驚きドラケンくんに珍しいですね、なんて話しかけようとすると俺の後ろに視線をやり少し表情を優しくしていた。
千花
マイキー
ドラケン
花瀬
千花
花瀬
話している途中で言葉を切り俺の傍に寄りきゅ、と抱き締めてくる千花に混乱しドラケンくんに視線を向ける。
ドラケン
マイキー
千花
花瀬
マイキー
ドラケン
千花
_____________
家のなかに入ると、千花に手を引かれ洗面台につれていかれた。
千花
花瀬
マイキー
ドラケン
後ろから2人がついてきて千花が何を始めるのかと俺と同じようにわからない様子でいる。 千花は徐に水道の蛇口を捻り水を出し始めた。
花瀬
千花
花瀬
何で、なんて言われてもいったい何のことなのかわからず目を白黒させ、千花に問いかける。
千花
うるっ、と眼を潤ませ俺の手を水につける千花。 そのまま石鹸をつけ洗わせられるのを抵抗せずに受け入れ、三ツ谷先輩は?なんて聞く千花に思わず吹き出す。
花瀬
マイキー
ドラケン
俺が千花に向かって好きなんだ?なんてにやつきながら問いかけるとマイキー先輩が狼狽え、 ドラケンくんが俺と同じようににやりと笑った。 千花は真剣な顔で尚俺のことを見つめる。
千花
マイキー
ドラケン
マイキー
花瀬
ドラケン
マイキー
花瀬
千花
花瀬
そう言った瞬間、辛うじて目で追えるスピードで千花が床に寝転んだ。 というか、倒れた。
花瀬
千花
ぶすっとした表情で手足をばたばた動かしながらつれてきてー!と叫ぶ。 これでも一応中一なんだよな…?と不安になりながらもドラケンくんがフォローしてくれる。 別に話したくない訳じゃないけど、たぶんドラケンくんの気遣いだと思う。
ドラケン
マイキー
花瀬
ドラケン
花瀬
マイキー
そう言うとぐいぐいっと俺を寝転んだ状態から引っ張ってきた。 力の強さにぐらりとよろめく。 これ、床にぶつかるな…と頭は冷静に動いていた。
花瀬
マイキー
ドラケン
直ぐには何が起こったのかわからなかったけど、俺を倒れさせたマイキー先輩が、今度は俺をがしっとキャッチしてくれたみたい、だ。
花瀬
マイキー
ドラケン
花瀬
言われてみれば、俺の両手は無意識のうちに床に置いてあり、 何も知らない人が見れば確かに俺がマイキー先輩を押し倒しているように見えるだろう体制だった。
花瀬
そのままにやりと笑いながら動かないマイキー先輩から慌てて離れて、ドラケンくんといつのまにか立ち上がっていた千花の後ろに行く。
マイキー
ドラケン
千花
花瀬
どう誤魔化そうか、と考えていると丁度良いタイミングで誰かから着信がかかってきた。
花瀬
花瀬
千冬
あの状況から救ってくれた着信の主は、千冬だった。 何もないときには電話なんてかけてこない奴だから、もしもし。と言ったあとに返ってきた返答が明るい口調だったのに面食らった。
花瀬
良いニュースでもあるのかな、なんて思いつつ明るい声の千冬に問いかけてみる。
千冬
千冬
花瀬
何もないのに電話をかけてくれたことに、前より結構仲良くなれたのかな、なんて嬉しくなる。 くふりと小さく笑う。
千冬
花瀬
千冬
じゃあ何話そうか、なんて言おうとしたところでチャイムが鳴った。
花瀬
誰か来たみたい、なんて言おうとすると千冬の方からもチャイムの音が聞こえてきた。 まさか、なんて思いながら扉を開くと、スマホを片手に俺に笑顔を向ける千冬が居た。
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