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ソファに並んで座りながら、 俺がリモコンを操作する。
テレビには、さっき公開されたばかりの俺らのYouTube動画が映っていた。
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隣でマサが呆れたように笑う。
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軽くからかう声。けれどその視線は、 画面よりも俺に向いていた。
動画の中では、二人が並んで企画に挑戦しているシーンが流れていた。無邪気に笑うマサと、それにツッコミを入れる俺。
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マサがぽつりと呟く。
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一時停止された画面には、肩が触れそうなほど近づいて笑っている二人の姿。
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納得していないような声。 そのまま、マサは実際の距離も じわっと詰めてくる。
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そう言いながらも、押し返さない自分に気づいて、俺は小さくため息をついた。
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マサが少しだけ声を落とす。
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即答する俺に、マサはスマホを差し出す。
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ぶっきらぼうに答えるけど、内心は少しだけざわついていた。
仲良すぎ、か…… 否定はできない。少なくとも、他のメンバーとは違う距離感だって、自分でもわかっている。
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マサの声が、思ったより近い。 気づけば、肩が触れている。
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一瞬、時間が止まった気がした。
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思わず振り返ると、マサはいつもの軽い笑顔じゃなくて、妙に真剣な顔をしていた。
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そっと、俺の手を掴む。
動画の中では、ちょうど二人がハイタッチして笑っているシーンが流れている。
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現実の距離が、画面よりもずっと近い。
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振り払おうとするのに、力が入らない。
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低く囁かれて、心臓が強く跳ねる。
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言い訳が続かない。 マサはそのまま、ゆっくりと顔を近づけてくる。
テレビの中の笑い声と、部屋の静けさが妙に対照的だった。
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あと数センチの距離で止まる。
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その言葉と同時に、唇が触れた。 一瞬だけ、でも確かに現実の熱を伴ったキス。
離れたあと、俺は何も言えずに固まる。 テレビでは、ちょうど動画のエンディングが流れ始めていた。
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マサがくすっと笑う。
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そう言いながらも、俺はリモコンを握ったまま、動画を止めることができなかった。
画面の中の自分たちと、隣にいるマサ。 その距離の違いが、やけに鮮明に感じられていた。