暑い
痛い
苦しい
ねぇ
見てないで
助けてよ
2025年7月5日午前4児18分
その日は、テスト期間だったので徹夜で勉強していました
私は理科の勉強をしていました
マリーゴールドという花やイトスギという花の 仕組みを勉強していました
その花はとても美しかったです
…急に揺れが始まりました
棚の上の教科書が揺れて落ちてきました
窓が割れました
誰かの甲高い叫び声が聞こえてきました
私も叫びました
私の口から出る叫び声は、
「キャー!」
という可愛いものではありませんでした
天井が落ちてきました
そこからの記憶はありません
次に目が覚めた時は私の下半身は瓦礫に埋まっていました
胴体と頭と腕だけが外に出ている状態でした
なぜか私は落ち着いていました
家族や友達は無事なのか、
地震の震度はどれくらいなんだろうとか
そういうことばかり考えていました
誰かが
「津波が来るぞ、走れッッッ!!」
と言いました
その言葉は私がここにいれば死ぬということを
教えてくれました
一生懸命叫びました
「助けてくださいッッ、ここにいますッ!」
「誰かッッッ!!!」
その声が届くことはありませんでした
どこからか低い地響きのような音が聞こえてきます
もう涙さえ出ませんでした
こんなことなら、もっと親に感謝を伝えるべきだったのかも知れない
友達ともっと遊ぶべきだったのかも知れない
後悔してももう遅いことはわかっていました
でも、諦めたくなかった
最後の力を絞って声を張り上げました
もう下半身の感覚はありません
それでも、叫びました
「助けてッッッ」
私はある人に抱っこされていました
その人はなぜか空を飛んでいました
私は幻覚を見てるのだと思っていました
その人からは微かにみかんの香りがしていました
その人は相当焦っていたようで
せっかくのお団子が少し崩れていました
その人は私を津波が来ない山まで連れていきました
そして、彼女は私にこう言いました
「両親を助けれなくて、ごめんなさい」
彼女は、私に花を渡してきました
その花の名前はサンダーソニアとひまわり
そして、白のガーベラでした
コメント
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くっそ楽しみですっ!!! 展開が気になって朝も眠れない……、