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感動した·····( ᵒ̴̶̷̥́ ⌑ ᵒ̴̶̷̣̥̀ )
そんなことみんな1回はあると思う…… 感動した……( ;∀;)イイハナシー 心に響くいいお話だったよ!
先生
先生
萌々香
萌々香
先生
萌々香
息切れしながらも校庭を走り続ける
「マラソン大会まであと2日!」と書かれた看板が時々視界に映り込む
私たちの学校では6年生だけ毎年マラソン大会があり、他の学校の人達と長い距離を走り順位を競っている
運悪く私の学校は毎年いい順位をとっているらしく、先生も厳しかった
先生
夏帆
萌々香
夏帆
萌々香
夏帆
萌々香
萌々香
夏帆
夏帆
萌々香
確かに運動は得意な方だ。毎年確実に10位以内に入ってるから早い方なのだろう
けれど、運動は大嫌いだ
萌々香
萌々香
夏帆
夏帆
萌々香
皆にもそう言われる
夏帆
笑顔でそう言う
「6年生最後」この言葉を何度聞いてきたか
萌々香
きっとこの一言は、走りきりたいと努力してる人傷つける
夏帆
萌々香
何事も楽しもうとする素敵な貴方にみとれた日だった
それから何度も夏帆が校庭で走ってるのを見た
息を切らしながら、全力で
とても辛そうに走る夏帆が私の目には輝いて見えた
けれど私は、1度も少しも走ろうとしなかった
夏帆
萌々香
一緒に走ればいいのに
せめて飲み物でも渡せたのに
萌々香
先生
先生
とうとう本番当日が来た
緊張で今にでも息がなくなりそうだ
萌々香
夏帆
隣を見ると、晴天の光に照らされながら笑顔で準備運動をする夏帆
まるで太陽のようだった
先生
萌々香
先生
夏帆
萌々香
鳴り止まない心臓の音
夏帆
萌々香
夏帆
萌々香
萌々香
先生
夏帆
先生
夏帆
萌々香
保険の先生
夏帆
保険の先生
保険の先生
夏帆
保険の先生
夏帆
二人の会話を私は眺めることしか出来なかった
夏帆がどうしてあんなに見学したがらないのかが私には分からない
萌々香
夏帆
萌々香
夏帆
萌々香
夏帆
夏帆
保険の先生
萌々香
保険の先生
夏帆
萌々香
本当はきっと、夏帆の方が辛い思いをしている
でも絶対に走りたくなかった
そして気づいたら…
萌々香
そう言っていた
保険の先生
萌々香
私はその場にしゃがみこむ
走れる、走れるのに
萌々香
嘘をついてしまった
けれどそれでも私の心の中は
走りたくない
走りたくない
走りたくない
先生
萌々香
嘘の感情を表に出して辛そうな顔をする
先生
先生
萌々香
先生
先生
萌々香
言ってしまった
先生
保険の先生
そして連れてかれた空と同じ青色のレジャーシートの上
夏帆
萌々香
会話が1つもない静まった屋根の下
そこに急に鳴り響くホイッスルの音
先生
萌々香
ぞろぞろと歩いてくる6年生と、違う学校の知らない人達
お腹なんて全く痛くない むしろ元気、走れる
先生
待って、走れる…
パーンっ!
ピストルの音とともに皆がいっせいに走り出す
その光景を私は眺めるだけだった
夏帆
辛そうな顔でそう呟く君
夏帆
萌々香
夏帆
痛くない。少しも
萌々香
また1つ嘘をつく
萌々香
夏帆
萌々香
夏帆
萌々香
夏帆
萌々香
辛いのを抑え笑顔で話しかけてくれる君
けれどすぐに表情が曇る
夏帆
一生懸命走っていた夏帆の姿が思い浮かぶ
夏帆
萌々香
君の目に涙が溜まる
夏帆
夏帆
夏帆
萌々香
萌々香
萌々香
そうだ、諦めたのは私だ
練習もせず、弱音を吐いて、最終的には仮病まで使って
弱者は私なんだ
先生
先生
皆がぞろぞろと歩いてくる
一人一人の顔が凄く清々しい
夏帆
隣にいる貴方はまだ泣いている
けれどその涙も悔しさの涙。
悔し涙を流す君は私の憧れる人だった
ガラガラガラ
扉を開けると皆がいっせいにこちらに顔を向ける
するとたくさんの女子がこっちに向かってくる
クラスメイト
クラスメイト
その人たちはいっせいに夏帆の周りを囲む
夏帆
クラスメイト
萌々香
クラスメイト
萌々香
途端に夏帆が言ってた言葉を思い出す
萌々香
萌々香
萌々香
「走りたかった」なんて初めて思った
初めて学校で泣いた
初めて悔し涙を流した
クラスメイト
クラスメイト
夏帆
周りがざわつく。でもそんなのどうでもいい
萌々香
萌々香
萌々香
そっか、これが罪悪感って言うんだ
クラスメイト
クラスメイト
やめてよ…こんな酷い私に優しくしないでよ…
クラスメイト
夏帆
きっとこの罪悪感は二度と消えない
一生心に残されるだろう
「後悔」皆1度はしたことあるだろう
1度考えてみよう。後々後悔しないか
それは思いやりと同じだと思う
夏帆
萌々香
萌々香
これからは後悔しないように、悔いのないように。
何事も諦めずに前に進んでいこうと思う
萌々香