テラーノベル
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海で過ごした日から、季節はゆっくりと進んでいった。
強かった陽射しは少しずつ和らいでいく。
橙との関係は、何も変わらないようで、でも確かに変わっていっていた。
クラスでは依然として彼女に話しかける者は少ない。
けれど、俺は気づいていた。
その背中に、どこか柔らかさが宿るようになったことを。
橙 。
猫カフェで橙がそう言った時、俺は思わず笑ってしまった。
緑 。
橙 。
けれど、そのやり取りが心地よい。
この空気を作れたことが、何よりも嬉しかった。
カフェを出た帰り道。
橙がぽつりと言った。
橙 。
緑 。
緑 。
橙 。
でも彼女は笑った。
橙 。
橙 。
その言葉に、胸がじんと温かくなった。
緑 。
橙 。
緑 。
緑 。
橙 。
緑 。
橙はふっと笑い、小さく呟いた。
橙 。
橙 。
その言葉を、俺はずっと忘れないと思った。
変わることは怖い。
でも、誰かとならきっと越えていける。
橙が教えてくれたのは、強さじゃなくて、"本当の優しさ"だった。
翌朝、少し早起きして窓を開けると、澄んだ空気が頬を撫でた。
今日も彼女に会える。
それだけで、新しい一日が少しだけ特別になる。
[完]
コメント
10件
完結おめでと~!!🙌💗🎉 この作品も、お気に入りに増えちゃったな~、笑 「照れる」っていう表現を、記号とかじゃなくて、心情で表すの、めっちゃ凄いし真似したい···😳 新連載、何出すかもう決まってるの??
完結おめでとうございます👏 曖昧な感じで終わるのもめっちゃ好きです😊 応援しております~!!!
完結おめでとうございます!でもちょっと寂しいかも、、、2人めっちゃいい雰囲気だったけど結局これは付き合ったってことでいいんかな?でも告白とかしてないし…なんか曖昧で正直なところスッキリしないけどでもそこもまたいいんだよな〜本当に主さんの作品は俺の心に染みる作品ばっかりです