テラーノベル
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殺人、死体処理、密輸品の仕分け
俺は幼少期から神機構に訓練を受けさせられた
漸
漸
ガチャッ
親に捨てられたとき、私は気づいてしまった
結局のところ、人は自分が一番可愛い
それだけのシンプルな話を、世界はやたらと難しく飾り立てて隠したがる
紗弥
紗弥
紗弥
私にはちゃんと見えていた、これは仕事で、私はその業務内容の一部だ
愛情の形をした給料明細
紗弥
紗弥
紗弥
家に帰って気づいた
拷問されてた人の顔を、思い出そうとしても思い出せないことに
漸
漸
漸
表情は分かる、苦しんでたことは分かる
なのにそれを見ても辛く思わない
漸
漸
漸
漸
漸
それが僕のはじまりだった
紗弥
くだらない
まだ善悪の基準も定まっていないうちに、そうやって型に流し込む
それはもう教育じゃなくて、刷り込みでしょ
――――――――――
紗弥
友達ならいた。何人も
でもあの子たちにとって私は数ある友達のうちの一人でしかない
広く浅く、みんなそうやって関係を積み木みたいに積んでいった
紗弥
紗弥
紗弥
紗弥
――――――――――
紗弥
高校の入学式の日、隣の席の子が話しかけてきた
内容は、ありきたりだった
用意されたセリフ、練習された表情、調整された声のトーン
紗弥
紗弥
今会ったばかりの人間に、本当にそんなに興味あるの?
ないでしょ
ただ1人になりたくないだけ
それか青春なんてものに憧れて、その舞台装置の一つとして私を使いたいだけ
紗弥
私は笑った。表面だけの言葉のキャッチボールをそれらしく続けた
その方が「私」の印象が悪くならないから
漸
漸
漸
漸
漸
楽なもんだな
良い人ぶって、友達ってやつを作ればいい
漸
漸
私は考えるのをやめた
楽しければそれでいい。中身なんてどうでもいい
紗弥
紗弥
紗弥
紗弥
放課後、知らない先輩に誘われてカラオケに行く
土日は他のグループに混ざって、行ったこともない街をふらつく
誰と一緒でもそこそこ馴染める。私は要領が良いから
――――――――――
輪の中心で笑いながら、頭のどこか冷めた部分がずっと実況してる
まるで自分の演技を自分で採点してるみたいに
利害が釣り合ってるかどうかの無意識の採点
紗弥
紗弥
紗弥
漸
漸
漸
漸
漸
佐藤 紗弥はいつも違う輪の中にいる
今日は隣のクラスの女子たち、明日は先輩らしき集団。器用に、どこにでも馴染んでいる。
演じ切っている、という言い方が俺にはしっくりくる
漸
漸
漸
楽しいから笑っているのか、笑うべきだから笑っているのか
俺には分かる、分かってしまう
同じような人間を知っているから
漸
漸
漸
漸
数ヶ月後
紗弥
漸
紗弥
漸
漸
紗弥
漸くんは他の人と少し違った
みんなが必死に「私に興味があるふり」をしてくる中で、漸くんは妙に淡々としていた
興味があるのかないのかもよく分からない距離感が、逆に心地良かった
演じる必要が、少しだけ減った気がしたから
紗弥
漸
漸
紗弥
紗弥
きっと他に目的があるんだと思った
私のことも、本当の意味では見ていない
いつものことなのに、それが寂しくて、胸のどこかがざわついた
紗弥
漸
紗弥
漸
漸
漸
紗弥
紗弥
紗弥
紗弥
漸くんは淡々と接してくれた
でもその冷静さが素なのか、それとも彼の奥にもっと違う彼がいるのか
分からなかった
紗弥
紗弥
紗弥
漸
紗弥
紗弥
紗弥
紗弥
漸
紗弥
紗弥
漸
漸
紗弥
紗弥
漸くんは同じ種類の生き物なんじゃないかって
根拠のない確信があった
その後、俺と紗弥は同じ大学に入り
いろいろあって同じ研究所で働くことになった
俺と紗弥は優秀で、だから研究所の方からスカウトがあった
実際にはその研究所は神機構のもので、俺もグルだった
漸
漸
漸
漸
漸
漸
漸
漸
漸
漸
漸
たぶん私は、物にも人にも
最初から深く執着する回路が育たなかった
愛着って、時間をかけて積み重ねるものらしいけど
その積み重ね方を教わらなかった人間には、何もかもが一時的なものにしか見えない
紗弥
紗弥
紗弥
紗弥
紗弥
紗弥
いたずらをすると、大人は必ずこっちを見た
叱られる時だけは、ちゃんと目を合わせてもらえた
声を荒げて、名前を呼んで、まっすぐにこっちを見てくる
紗弥
私が漸くんの元へ向かうと……
紗弥
紗弥
目の前の漸くんは、見るからに怪しい仕事をしていて
足元には死体が転がっていた
漸
漸
紗弥
漸
漸
漸
漸
漸
漸
紗弥
漸
漸
漸
紗弥
漸
漸
漸
紗弥
漸
紗弥
漸
紗弥
紗弥
紗弥
紗弥
紗弥
漸
世界はやっぱりそういう仕組みでできている
紗弥
紗弥
紗弥
漸
紗弥
紗弥
漸
紗弥
漸
漸
漸
漸
漸
漸
紗弥
漸
紗弥
漸
紗弥
紗弥
紗弥
紗弥
翔
紗弥
美奈
紗弥
紗弥
にょーん
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コメント
2件
紗弥 誕生日 3月8日 好きな飲み物 バタフライピー 嫌いな食べ物 そら豆 趣味 いたずら 得意科目 (学生時代)物理
うわあ、第37話、読み終わりました…。紗弥と漸、どちらも「演じている」自覚があるのに、その根っこにある理由が全然違うのが痛いほど伝わってきて、胸が苦しくなりました。特に紗弥が「私も連れてってよ、そっち側」って言った場面、あれは「漸くんに利用されることすらも、自分にとっては意味のある関係」ってことなんだろうな…と。二人の距離感がこれからどう変わっていくのか、すごく気になります。続きが待ち遠しいです!