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第1話 - あ

2023年08月06日

#恋愛

結城真矢

アヤナ

あんたミレイと何してたの…？

タケシ

いやあれはただ単にミレイちゃんが勝手に

アヤナ

ミレイちゃんが勝手に？

アヤナ

あんたが裸になってミレイの上に乗っかってたわよね

アヤナ

楽しそうに

タケシ

違うんだよ

タケシ

聞いてくれ

アヤナ

私が友達と旅行行っている間に私の妹と私のベッドで何してるわけ？

アヤナ

色々ありえないんだけど

タケシ

ミレイちゃんがこっち側に遊びにきたからアヤナの顔を見にきたらしいんだよ

タケシ

そしたらアヤナは今友達と旅行行ってるからいないよって言ったら

アヤナ

ミレイが私が帰ってくるまで泊まるって言ったんでしょ

タケシ

そう

アヤナ

ミレイから聞いてるわよ既に

アヤナ

せっかく田舎を出て都会に遊びにきたんだから一目みたいって

アヤナ

私ここ数年実家帰ってないしね

タケシ

だろ？だから断るわけにはいかないじゃないか

アヤナ

別に泊めたことを攻めてるわけじゃないわよ

アヤナ

嫁の妹とどうこうしようと思わないでしょ普通…

タケシ

だから向こうから誘ってきたんだって

タケシ

お風呂上がりも普通にバスタオル一枚で歩き回るし

タケシ

普通に俺の寝室に入ってくるし

タケシ

パジャマはネグリジェだろ？

タケシ

完全に誘ってるだろ

アヤナ

確かに妹にも非はあるけど

アヤナ

自意識過剰すぎでしょそれは

アヤナ

それでどっちから直接的に誘ったの

タケシ

それは

タケシ

俺からだよ

アヤナ

最低

アヤナ

嫁の妹に手を出すなんて

アヤナ

てかミレイもありえないけどね

タケシ

でも正直ミレイちゃんの方が可愛いじゃん

アヤナ

は？

アヤナ

急に何？挑発してんの？

タケシ

いやいや事実だろ

タケシ

要は好きな男を自分の妹に寝取られて怒ってるってことだろ？

アヤナ

うわ！寒気するんだけど

アヤナ

いつからそんな傲慢な人になっちゃったの？

アヤナ

別にもうそんな好きじゃないから

アヤナ

むしろ大っ嫌いよ

タケシ

じゃあ別に怒ることないだろ

タケシ

大っ嫌いな男が誰と寝ようが関係ないだろ

アヤナ

あるわよ！夫婦なんだから

アヤナ

それに誰と寝たかが問題なのよ

タケシ

正直俺ミレイちゃんがもっとタイプな顔してんだよな

アヤナ

は？

タケシ

ほらお前ら姉妹顔がほとんど同じだろ？

タケシ

だからさ

タケシ

せっかく顔が同じなら若い方選んだ方がいいだろw

アヤナ

まじでドブカスね

タケシ

ドブカス？

タケシ

正直これが男の本音なんだからしょうがないだろ

タケシ

本音を隠しながらいい人ぶってる人の方が気持ち悪いと思わない？

タケシ

いいかこれは変わらないこの世の真実だ

タケシ

男は若い方が好き！

アヤナ

まじでムカついた

アヤナ

私言っとくけど職場では若見えするって言われてたから！

タケシ

確かに同じ年の人と比べたらな

タケシ

でも六歳差の妹とは流石に比べられんよw

タケシ

目尻の小シワに年季が出てる

タケシ

あと体だな〜

タケシ

ちょっと太めだよな〜お前

アヤナ

何こいつ！

アヤナ

マトリョーシカみたいな体型して誰がもの言ってんのよ！

タケシ

とにかくさ

タケシ

ミレイちゃんから俺のこと取り返したかったら努力しなよ

タケシ

それなりのさ

アヤナ

結構です

アヤナ

問答無用で離婚です

タケシ

いいのかよ俺をそんな簡単に手放して！

タケシ

ひとまず離婚は保留状態にしといてやってもいいんだぞ？

タケシ

お前の努力次第で決める

アヤナ

いえ結構です

アヤナ

今すぐでお願いします

タケシ

なんだよ

タケシ

つまんねーな

タケシ

元々お前みたいなセルロース捨てるつもりだったわ！

アヤナ

セルロースっていうなカス！

タケシ

仕方ないからミレイちゃんと結婚するかw

タケシ

よろしくお願いしますお義姉さんw

アヤナ

絶対いつか復讐してやるから

タケシ

なんかわらしべ長者みたいだな〜

タケシ

俺なんの損もしてないじゃん！

タケシ

妻が顔は同じで歳が若返りましたw

〜その後〜

アヤナ

ミレイ私タケシと離婚することにしたから

ミレイ

えー！まじ？

ミレイ

ごめんねお姉ちゃん

アヤナ

あんたのこと軽蔑したわ

アヤナ

なんでこんなことしたの？

ミレイ

なんかあの人がすごいイヤラシイ目で見てきてキモかったの

ミレイ

だからからかうつもりで誘ったら

ミレイ

襲われちった

アヤナ

昔からミレイは私のものを欲しがってたよね

アヤナ

今回もそんなとこじゃないの？

ミレイ

それは違うよ〜

ミレイ

私はお姉ちゃんが好きなんだよ〜？

アヤナ

私もそうだと思ってた

アヤナ

だからわからない

アヤナ

なんで私の気持ちを考えないでこんなことをしちゃったのか

ミレイ

ごめんお姉ちゃん

ミレイ

なんも考えてないだけなの私

ミレイ

ただその時楽しいと思った行動をしてるだけ

アヤナ

昔はどれだけ迷惑や面倒をかけても

アヤナ

私を慕う姿勢が見えてたから可愛がってきたけど

アヤナ

ごめんもう可愛く見えないよ

ミレイ

そんな〜

アヤナ

とりあえず私は離婚するから

アヤナ

あとは好きにして

ミレイ

はーい

ミレイ

お母さんとお父さんにこのこというの？

ミレイ

私めっちゃ怒られるじゃん

ミレイ

帰りたくな〜😭

アヤナ

言わないわ

ミレイ

まじ！？

ミレイ

まじ神っす

アヤナ

あなたの娘が長女の旦那を寝取りましたなんて言えるわけないでしょ

ミレイ

きまづいよね

アヤナ

とりあえずしばらくは連絡もしてこないで

アヤナ

それじゃ

ミレイ

さみし〜

ミレイ

バイバーイ

〜1年後〜

タケシ

ミレイちゃんどうしてあれからあってくれないの〜？

ミレイ

タケシさんと一回寝たせいでお姉ちゃんカンカンになっちゃったから

タケシ

気にしなくていいのに

タケシ

あいつはあいつなりにケジメをつけたんだよ

タケシ

俺たちは俺たちの時間を過ごそうよ

ミレイ

でももうお姉ちゃんと離婚したのに私たち会うのってなんかおかしくない？

ミレイ

会う理由がないじゃん

タケシ

あー確かに他の人の目が気になるよな

タケシ

そうだよね考えてなかったよ

タケシ

ごめんねミレイちゃん

ミレイ

はーい

タケシ

そうだミレイちゃんの会社って確か電気製品取り扱ってたよね

ミレイ

そうそうバチバチ系捌いてまっせ

タケシ

うちの会社がこれからその事業にも手をつける予定らしいんだ

タケシ

俺が会社に提携の話を通してみるよ

タケシ

そしたら僕たちが会う口実ができるだろ？😉

ミレイ

それってさそっちの会社がうちの会社の製品買ってくれるってこと？

タケシ

そうそう大型取引だよ

ミレイ

そしたら私の手柄やばくね

タケシ

そうだよ〜一石二鳥でしょ？

ミレイ

オッケ〜全然あお

タケシ

僕がそっちの方へ視察に行くから

タケシ

その時ね😉😉😉

ミレイ

うっす

〜3ヶ月後〜

タケシ

今ホテル着いたよ

タケシ

商談っていう名目できてて仕事の話もしないといけなかったから

タケシ

プライベートの話あまりできなかったね

タケシ

あとミレイちゃんすぐ帰っちゃったし

ミレイ

激ウマな話ありがとね〜

ミレイ

これだけの話し合いで私の手柄なんて爆アドだわ〜

タケシ

爆アド？w爆アドって何ミレイちゃん

ミレイ

うんうん

タケシ

うんうん？

タケシ

そうだ今日こっちのホテルこない？

タケシ

ミレイちゃんの仕事が終わったらさ

ミレイ

いかな〜い

ミレイ

今日お姉ちゃんとご飯食べる約束あるから

タケシ

アヤナ？

タケシ

まだ関係続いてたんだ

タケシ

あんなことあったのによく一緒にご飯食べれるね

ミレイ

あのあと私ちょー謝ったんだから

ミレイ

お姉ちゃんほんとごめんねー！って

タケシ

ミレイちゃんが謝ることないのに

タケシ

この世は弱肉強食の世界だからね

タケシ

体の若いミレイちゃんが姉に勝つのは自然なことなんだよ

タケシ

だからミレイちゃんが謝ることじゃない

タケシ

自信持って

ミレイ

なんの話してっかわかんないけど

ミレイ

とりあえず今日は無理だからね

タケシ

そっか

タケシ

夜だけ来てくれてもいいけど！w

ミレイ

無理

〜三時間後〜

タケシ

今街で見かけたんだけど！

タケシ

一緒に歩いてた女の人誰！？

タケシ

知り合い！？

ミレイ

知り合いかって言われたらまあ知り合い

タケシ

紹介して！

タケシ

めっちゃ美人だったね！

タケシ

しかもアヤナとミレイちゃんに顔そっくり！！

ミレイ

そりゃ姉妹だからね

ミレイ

今更何言ってるの

タケシ

もしかしてミレイちゃん妹いたの？

ミレイ

いや姉ね

タケシ

へ？

ミレイ

言ったじゃん今日お姉ちゃんとご飯食べるって

ミレイ

おいおいそんなんで商談はうまくいくのか〜？

タケシ

ちょっと待ってくれあれがアヤナ？

タケシ

確かに顔はクリソツだけど…

タケシ

10歳ぐらい若返ってない！？

ミレイ

こっちに帰ってきてから仕事に復帰したから

ミレイ

なんか活力っぽいのは前より出てきたよね

タケシ

そんなレベルじゃなかったぞ！

タケシ

体とかもなんか

タケシ

なんかエロティックだったぞ！

ミレイ

元々お姉ちゃんはこんなナイスバディだったんだよ

ミレイ

あとこっちにきてから鴨川ボクシングジムってところに通ってるの

タケシ

ボクシングジム？

ミレイ

うんもうサンドバック二個ダメにしたんだってよ

ミレイ

毎日何か怨念のようなものを込めて殴ってるんだってよ

ミレイ

恐ろしいよね

タケシ

あれがアヤナ…

〜すぐあと〜

タケシ

アヤナ！

タケシ

今お前の実家の街に来てるんだ！

タケシ

ホテルにいるからすぐに来てくれ！話し合おう！

タケシ

アヤナ！

タケシ

お前俺のために陰ながら努力してたんだな！

タケシ

俺感動したよ！

タケシ

お前は俺の心を動かすほどの努力をした！

タケシ

いいよ俺の負けだ！

タケシ

再婚するか！

タケシ

アヤナ？

タケシ

まさかブロックしてるのか？

〜すぐあと〜

タケシ

ミレイちゃん今すぐアヤナをこのトークに招待してくれ！

ミレイ

えーなんで

ミレイ

お姉ちゃんに怒られそう

タケシ

美味しい商談持ってきてやったろ！

ミレイ

まあそうだよね〜

ミレイ

はい

〜3人のチャットルーム〜

ミレイ

どうぞ〜

タケシ

アヤナ！お前には感心したぞ！

アヤナ

ミレイ急になんなの

ミレイ

ごめんねお姉ちゃん私借りは作りたくないタイプなの〜

アヤナ

私がみれいを許してあげたのと親に言わなかったこと？

アヤナ

これは恩を仇で返すというのよミレイ

ミレイ

違う違うこの人がうちの会社に貢献したの

タケシ

アヤナ！お前綺麗になったな

タケシ

見違えたぞ！

アヤナ

何ストーカー？

タケシ

お前の努力に免じて再婚を許可してやる

タケシ

俺の負けだ

アヤナ

いえ結構です

タケシ

ん？

ミレイ

ださっw

タケシ

遠慮しなくていいんだぞ？

タケシ

お前はもう十分報われてもいい努力をしたよ

タケシ

鏡に映るお前がその証拠だ

タケシ

俺が折れることなんてなかなかないぞ？

アヤナ

気持ちわるっ

アヤナ

なんかここ臭いんで私帰りますね

〜アヤナがチャットルームを退出しました〜

ミレイ

草

タケシ

えっと

タケシ

どういうことかなこれ

ミレイ

お姉ちゃんにはもうあなたが眼中にないみたい

タケシ

そんな…

タケシ

だってあいつ俺と再婚するために痩せたんじゃ

ミレイ

ボクシング初めたら必然と痩せるでしょ

タケシ

痩せるためにボクシング始めたんじゃ？

ミレイ

多分溜まったストレスを放つためじゃないかな

ミレイ

お姉ちゃん溜め込むタイプだし

ミレイ

なんかお姉ちゃんからコチャでメッセきたよ

ミレイ

「お前には復讐する価値もない。永遠に私の世界から去れ。

ミレイ

地元の土を踏むな。何も食うな。お前にやるものはこの街にはない。

ミレイ

永遠に潰れろだって」

タケシ

永遠に潰れろ？

ミレイ

なんか怖い言葉だね

ミレイ

まあそういうことらしいから

ミレイ

ドンマイ

タケシ

わかったよ

タケシ

結局そういうことだったのね

タケシ

ミレイちゃん、俺と結婚しよう

ミレイ

あ無理です

ミレイ

生理的に無理なんで

タケシ

ん？

ミレイ

去年の自分ほんとどうかしてたなって思います

ミレイ

じゃ、もうブロックするんで！

ミレイ

会社の話も知らない！もうどうせ辞めるから！

タケシ

え？

ミレイ

それじゃ！

タケシ

ちょっと待って！

タケシ

どういうこと！？

タケシ

俺たち好き同士じゃないの！？

タケシ

てか会社の話がなしってどういうこと！？

タケシ

俺大口叩いで社長の反対押し切ってこっちきたんだよ！？

タケシ

どうすんのねえ！

タケシ

おい！

タケシ

ほんとにブロックしたな！

タケシ

なんだよこんなはずじゃなかったのに…

〜後日談〜

アヤナ

あれからタケシは会社を退職しました

アヤナ

大口叩いたのにも関わらず大きな商談を白紙にしてきたこと

アヤナ

社長の反対を押し切ったのに手ぶらで帰ってきたことに会社中の人がため息をついたと言います

アヤナ

その空気に耐えられず彼はひっそりとデスクを片付けたのです

アヤナ

その後就職することがなかなかできずアルバイト生活の毎日を送っているそうです

アヤナ

婚活サイトに登録をしているようですが、

アヤナ

スペックに合わず理想が高いのでうまくいっているはずがありません

アヤナ

本当に可哀想で残念な人だと思います

アヤナ

妹とは彼女の熱心な謝罪を通して再び良好な関係となりました

アヤナ

これからまた新しい恋を探そうと思います

アヤナ

そしたら新しいサンドバッグを買わなくてすみそうですから

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結城真矢

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