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恋人シリーズハイキュー編

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恋人シリーズハイキュー編

2 - 国見英後日談

♥

102

2021年10月09日

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国見英

こんちゃ

国見英

前回の後日談らしいです

国見英

START

ピチュピチュ

子鳥のさえずりが聞こえる

国見英

んっ…

泣き疲れて、寝てしまったみたいだ

国見英

今、何時…

横にある目覚まし時計に顔を向ける

国見英

(05:34…)

国見英

(風呂入り忘れた…)

国見英

シャワーだけ浴びるか…

ジュー…ジュー…

何かを焼く音が聞こえる

国見英

母さん…

国見母

英、おはよう

国見英

おはよ…

実の母と挨拶を交わす

国見母

(目が腫れぼったいな…タオルタオル…あった)

国見母

英、タオル水で濡らして目に当てて

国見英

うん

俺の目はきっと腫れてるのだろう

あんなに泣いたのは初めてだ

国見英

うわ、意外と腫れてた…

国見英

(治さないと揶揄われるな…主に及川さんに)

国見英

はぁ…

昨日のこと、そしてこれからのことを考えてたら、自然と溜め息がつく

国見英

母さん、今何時?

国見母

06:12

国見英

わかった

国見母

早く食べちゃって

国見英

はーい

部屋には俺の咀嚼音とカチャカチャとした母さんの片付けてる音が響く

国見英

ご馳走様

国見母

はーい

国見英

そろそろ行く

国見母

忘れ物ない?

国見英

大丈夫

国見英

行ってきます

国見母

行ってらっしゃーい

いつものように金田一と待ち合わせをする

金田一勇太郎

国見!珍しいなお前が早いの

国見英

早く起きて目が覚めただけ

金田一勇太郎

そうかよ…って、目腫れてんぞ?大丈夫か?

国見英

!なんでもない…

目が腫れてることを早々バレてしまった

金田一は鈍感だからバレないかと思ってたのに…

金田一勇太郎

そうか?なんかあったら言えよ

国見英

お前は俺の母さんか

金田一勇太郎

ちげーよ!

ちょいちょい巫山戯ながら学校への道を進んでいく

部室の扉を開ける

金田一勇太郎

おはようございます!

国見英

おはようございます…

及川徹

国見ちゃん金田一!おっはよー!

岩泉一

おはよ

花巻貴大

はよ〜

松川一静

おはよ〜

次々と先輩たちが返事をしてくれる

及川徹

国見ちゃん、目腫れてるよ?

やっぱりバレた

国見英

ただ、昨日目がいずくて擦りすぎただけです

ここには皆いるし、及川さんだけには絶対言いたくなかったから嘘を告げる

及川徹

そう?

国見英

はい

岩泉一

早く行くぞ!

岩泉さんに言われて部室を出る

トン、ポーン、バシッポーン、ポーン

対人パスをする音が、声が広い体育館に響く

金田一勇太郎

よっ!

国見英

手を上に挙げ、スパイクを打つ体制になる

トン

強打ではなく、フェイントを打つ

金田一勇太郎

のわっ!

ポーン

金田一がフライングレシーブで何とかあげた

国見英

ちぇ

及川徹

対人パス終わり!休憩!

「「「「「「「「おーす!」」」」」」」」

ボールを端に寄せ、ドリンクを持ち、外に出る

ここは俺が入部してから1ヶ月経つ頃に見つけた涼めるのに最適な場所だ

国見英

腰を下ろす

国見英

(ここ、体育館裏に近いんだよな…)

無意識に砂と砂利が合わさった地面に「大好きだったよ」 と、指で書く

国見英

(あ、やばい)

目の前が滲んで見える

ここで泣いちゃダメだ、と自分に言い聞かせる

涙が溢れないよう上を向き、下唇を噛む

国見英

(ダメ、だよ)

国見英

(泣いちゃダメだ、昨日散々泣いたじゃんか…)

国見英

っ…

あぁ、ダメだ、やっぱ泣いちゃうよ

もう涙が溢れてもいいや、と下を向き掌で右目を抑える

そこで俺は声を殺して静かに泣いた

及川徹

あれ?もうすぐ休憩終わるのに国見ちゃんいないね?

岩泉一

呼ぶか?

花巻貴大

でもどこにいるんだよ

松川一静

あそこじゃない?涼んでる場所

及川徹

あ〜なるほど!

及川徹

じゃあちょっと行ってくる!

花巻貴大

おーう

国見英

…っ…

国見英

ふっ、っ…

涙が止まらない

???

━━━ん?

泣きすぎて、我らが主将の声も きこえなかった

体育館裏に近い涼める場所に向かった

すると誰かの泣いてるような声が 微かに聞こえる

及川徹

国見ちゃん?

その声の正体は、サラサラとした黒い髪をもつ俺の後輩、国見英だった

及川徹

(気づいてない…)

国見英

っ…ふっ、ぅ…っ…ぁぅ…

及川徹

(ずっと泣いてたのかな…最初より少し腫れてる)

国見英

ゲホッ…ゴホッゴホッ…ハァ…ヒュッ…

及川徹

(過呼吸だ!)

俺は過呼吸になってる国見ちゃんの元に駆けつけた

及川徹

国見ちゃん!

国見英

ヒュー…ヒュッハッゲホッ

及川徹

大丈夫、落ち着いて

国見英

ヒュッお、いゲホッかハッヒュッわさ、ヒュッん、ゴホッ

及川徹

無理して喋らないで

及川徹

(袋は…ないか)

及川徹

大丈夫大丈夫、及川さんに合わせて

国見ちゃんの背中に手をつける

国見英

コクンハッヒューゲホッ

及川徹

吐いて〜

国見英

ヒュッゲホッハー

及川徹

吸って〜

国見英

ゴホッスー

及川徹

ん、いい子いい子、そのまま続けようね

俺は背中をさすってる手とは反対の手で国見ちゃんの頭を撫でる

国見英

ゴホッハー

国見英

ヒュッスー

国見英

ハー

国見英

スー

及川徹

(落ち着いたかな)

トサッ

肩に、重みを感じる

及川徹

国見ちゃん!?

国見英

スー…スー…

及川徹

ふふっ…寝ちゃったのか…

及川徹

(よくよく見てみたら寝顔可愛いな)

岩泉一

及川〜!

幼馴染の声が聞こえてくる

及川徹

岩ちゃん静かに!

小声でそう言う

岩泉一

あ?国見寝てんのか?

及川徹

うん、色々あってね

岩泉一

…そうか

国見ちゃんはきっと泣いて過呼吸起こしたことを秘密にしたいから「色々」 という言葉で伏せておく

まぁ、岩ちゃんは察したけどw

ふと、意識が浮上してきた

国見英

ん…?

ゆっくりと瞼を開ける

俺の視界には保健室の景色が映り 鼻には薬品の匂いが微かに感じた

保健医

国見さん起きた?

国見英

保健室…?

保健医

さっき及川さんが運んでくれたのよ

国見英

あぁ

意識が沈む直前の出来事をふと思い出す

国見英

(泣いてるところ見られたな…)

国見英

あの、先生今って何時ですか?

保健医

えっと9:43よ

国見英

二限目始まってる…

保健医

目が腫れてるからタオルあてなさい

国見英

あ、はい

保健医

腫れがひくまでここにいる?

国見英

あー…はい

保健医

分かったわ

国見英

すみません

保健医

いいのよ

こんな優しい人が保健医でよかった

保健医

もう誤魔化せるくらいにはなってきたかしら?

国見英

そうなんですか?

少しホッとした

保健医

えぇ

保健医

もうすぐ4限目始まるわよ

国見英

あ、はい

国見英

失礼しました

浅くお辞儀をし、スライド式の扉を開けて廊下にでる

各教室から先生の声と生徒の声が聞こえる

国見英

(後ろから入るか)

教室の後ろの扉から入る

入ると廊下からも聞こえた生徒の声が耳に沢山入る

国見英

(自習…か?)

××

ここってさ〜…

大好きだったあの声がふと耳に入った

国見英

(××…)

頭の中でふつふつと浮き上がってくる彼女との思い出を振り切るように 頭を横に振った

国見英

(××はもう俺のじゃないんだ)

そう思い自分の席に向かった

国見英

(昼休みか…)

学校のチャイムが鳴り 昼休みを知らせる

それから弁当を食べ数分経った

???

なぁなぁ国見くんよぉ

???

ちょっとだけ付き合ってくんね?

突然声をかけられた

決してブサボだなぁなんて思ってないかr((殴

国見英

…誰?

???

隣のクラスのやつだよ

国見英

手短にお願いしてくれない?

???

分かってるからさぁ

???

校舎裏に来てくんない?

国見英

…はぁ…分かった

一体なんのようなのだろうか

国見英

来たけ…ど…!!!

そこには

少し制服がはだけた状態で縛られた

××がいた

国見英

××!!

××

っ国見くん…!!!

???

おいおい、騒いだら…こいつ犯すぞ?

国見英

っ!

××

ヒッ…!

国見英

名前だけでも、教えろよ

???

あ?まーいーかw

葛男

俺は葛男(くずお)

粕谷

俺は粕谷(かすたに)w

国見英

…っ

その2人は自分より体格がよく、ここで反抗や××を取り返そうとしても やり返される

国見英

(クッソ!!)

××

っ…

粕谷

やらねぇかもだけど反抗とかしたら…

粕谷が銀に光った何かを俺たちに見せつける

粕谷

てめぇらの大事な大事なお互いのこと…殺すぜ?w

××

!っ

(このクソ野郎が!!!!!)

葛男

ヒヒッ…

葛男が突然声を出して笑ったかと思った瞬間

××のそばへ行きシャツを脱がそうとした

俺の中の何かが プツン と音を立てた

国見英

…こんのクズ野郎が!!!!

ドンッ!!!!!

俺は葛男にタックルをかまし××を抱え2人から遠ざけた

××

く、にみくん

国見英

××はもう俺のものじゃない…

国見英

だって××には他に好きな人がいるから

国見英

だけど

国見英

その人のものになるまで手ぇ出したら

殺すぞ

あれから数日後

俺は…

及川徹

国見ちゃんすっごくかっこいいね!!

花巻貴大

いつか俺も言ってみたいわ〜

松川一静

相手を見つけなきゃだけどな

花巻貴大

悲しいこと言うなよ!

及川徹

そうだよまっつん!

岩泉一

クソ川は何回も付き合って振られての繰り返しだよな

及川徹

酷いよ岩ちゃん!そんなの掘り返さなくていいじゃん!

金田一勇太郎

国見かっけぇよお前ぇ!

国見英

部員に囲まれている

なぜか?それは…

あの場面にたまたま遭遇した新聞部の1人が写真付きで学校新聞どころが広い範囲で商店街とかにも新聞を売ってしまいそれが広まったからだ…

国見英

あの、もうやめて欲しいっすけど…

及川徹

だってほんとにかっこよすぎでしょ!?

岩泉一

というか彼女の姿映ってるけど大丈夫なのか?

国見英

あぁその事なんですが…

国見英

××のはだけた状態を映したことに怒って新聞部に突撃、そして撮ったやつを聞き出して塩キャラメル1年分で息をすることは許しました

松川一静

国見こぇぇ〜

及川徹

国見ちゃん!あの2人はどうなったの?

国見英

…聞きます?

全員

いえ

金田一勇太郎

××さんとはどうなったんだ?

国見英

付き合う前の関係、アタックはしてないけど

金田一勇太郎

気まずくねぇのな

国見英

めちゃくちゃ感謝された、ご両親にも

金田一勇太郎

まじか!?

金田一勇太郎

すげぇな…

及川徹

その××ちゃん?のその時の心情聞きたい!!

花巻貴大

そしてその心情を国見に聞かせるか

国見英

はぁ!?

国見ちゃんが休みの日

及川徹

金田一〜!

金田一勇太郎

はい!

金田一が大きく声を出してこっちに近づいてくる

及川徹

前の××ちゃんの心情聞きたいからさ、昼休みそっち行くから

金田一勇太郎

あ、分かりました!

すると誰かが近づいてきた

花巻貴大

え〜俺も行きたい

松川一静

右に同じく

岩泉一

クソ川が行くなら俺も行かなきゃならねぇべな

及川徹

クソ川言わないでよ!

昼休み、俺たちは国見ちゃんの教室にいた

及川徹

というわけで来たの!

なぜ来たのか説明をし、彼女を見る

××

あ、あの時の国見くん…

及川徹

そう!

××

えっと!…

彼女は恥ずかしそうに俯いた

××

キレたのは初めて見ました…

××

怖いなっていうのとは反面にかっこいいなって…

××

国見くんが抱えてくれなかったら…私、ほんとに死ぬかと思ったんです…

××

でも助けてくれて…ほんとにかっこよくて

××

あぁ、まだ私のことが好きなんだなって

××

思いました…

××

ほんと、惚れ直しそうでした

××

でも…なんですかね

××

私はもう国見くんとは別れた、他に好きな人がいるんだから惚れ直してはダメって

××

そう思えたんです…

及川徹

そうなんだ

及川徹

その後のこと聞いていい?

××

あ、はい!

××

えっと…

××

あの後2人が逃げていって…それで制服を直してくれたんです

××

まるで宝物を触るみたいに優しく、丁寧に直してくれて

××

その途中に聞いたんです、なんで私のこと助けたんだって、タックルしたんだって

××

そしたらなんて答えたと思います?

××

「お前のことが大好きで大好きでたまらないから」ですよ

××

そのとき泣いちゃって

××

怖かったことも助けてくれて嬉しかったことも全部、全部泣きながら国見くんに言いました

××

国見くんはそれを聞いてるとき私の頭を抱えて背中をさすってくれたんです

××

何度も相槌をうって…

××

それで予鈴が鳴って、2人でサボろっかって笑い合いながら話しました

××

これで終わりですね

及川徹

そっか!

岩泉一

なぁ、お前

幼馴染が口を開く

××

はい?

岩泉一

国見のこと本当はまだ好きなんじゃねぇのか?

爆弾発言投下…いや岩ちゃんいつもそんなこと気づかないよね!?よく気づいたね!?

××

…へ

花巻貴大

確かにそうだな

松川一静

そのほかの好きな人ってのも本当はマジ惚れじゃあないんじゃない?

花巻貴大

惚れ直しそうだった、でももう別れたんだって思ったから惚れ直したんじゃないんだろ

××

そう、ですよ

××

本当は他に好きな人なんていません

××

私は国見くんに、バレーだけに集中して欲しい

××

だから別れたんです

と、彼女は真相を話した

及川徹

そのこと、言ったら?

××

及川徹

国見ちゃん、その翌日…かな?目が腫れててさ、朝練のとき

俺はあの日の朝練に起きたことを話す

及川徹

いずくて擦りすぎたって言ってたけど休憩時間のとき外で涼んでる場所に行ってね

及川徹

そこで泣きすぎたのか過呼吸になってた

××

!!

及川徹

それで泣き疲れたのか寝た

及川徹

ほら、国見ちゃんが遅い時間に来た時あったでしょ?

及川徹

それもちょうど君と国見ちゃんのあの新聞に書かれた日のこと

及川徹

このままだと逆に国見ちゃん

及川徹

バレーに集中出来ないかもよ?

××

××

帰ったら国見くんの家に行ってきます

及川徹

うん、そうしな

そういった彼女の目は真面目な目だが、国見ちゃんのことしか頭に入ってないような目をしていた

××

お母さん

私の母に声をかける

××母

何?

××

国見くんの家…行ってくるね!

××母

…ふふっ恥ずかしがらずに言いなさいね

私が久しぶりに彼の名を言うと母は全て見透かしたように言った

××

う、うん!

ピーンポーン

突然家のインターホンが鳴った

<英〜ちょっと出て〜今手が離せない

キッチンからそんな声が聞こえた

国見英

はーい

国見英

はーい

鍵を開けゆっくりと扉を開ける

国見英

誰ですか…!?

そこに立ってたのは

国見英

××!?

××

くっ国見くん!

彼女が大きな声で言う

××

私と、もう1回付き合ってください!

国見英

そんな言葉に対する返事は もう決まってる

国見英

後日談の方が圧倒的に長いのなんなの??

国見英

…あの後のこと?

国見英

さぁね?ご想像におまかせします

国見英

それじゃあ

国見英

またね

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