テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
白百合 麗華
朝比奈 凛
放課後の教室は、夕陽に 染まっていた。
窓から差し込む、 橙色の光が、机と椅子の 影を伸ばしている。
ざわめきはもう遠い。
この空間だけが、 切り取られたみたいに 静かだった。
凛は机に肘をつき、 麗華を見つめる。
白い指先が、教科書の 端をなぞっていた。
距離は近い。 触れられる程に。
けれど、その一歩が重い。
朝比奈 凛
白百合 麗華
朝比奈 凛
麗華はゆっくり顔を上げる。 夕陽が瞳に宿り、 一瞬だけ揺れた。
白百合 麗華
朝比奈 凛
白百合 麗華
凛は小さく息を吐く。 図星を刺された時の、 あの感じ。
朝比奈 凛
白百合 麗華
沈黙が落ちる。
カーテンが風で揺れた。 光が、二人の間を横切る。
朝比奈 凛
白百合 麗華
朝比奈 凛
麗華は少しだけ目を細める。
白百合 麗華
凛の心臓が、強く鳴った。
白百合 麗華
凛は視線を逸らす。
窓の外に逃げる。
朝比奈 凛
白百合 麗華
朝比奈 凛
白百合 麗華
凛の指先が震える。 ほんの少しだけ。
朝比奈 凛
麗華の呼吸が止まる。
朝比奈 凛
静かな本音だった。
麗華は一歩、近づく。 靴音がやけに響く。
白百合 麗華
朝比奈 凛
白百合 麗華
視線がぶつかる。
逃げない。
凛は、ゆっくりと 麗華の手首に触れる。
冷たいと思っていた指先は、 驚くほど柔らかい。
朝比奈 凛
白百合 麗華
朝比奈 凛
麗華はわずかに微笑む。
白百合 麗華
凛の均衡が、揺れる。
この温度を知ってしまったら、 もう以前と同じ距離では 居られない。
触れた温度は、 均衡を静かに崩し始める。 白と蒼は、 もう、ただの対立ではない。 ――続く。