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救われるために

11 - 第10話 貴方の優しい笑顔

♥

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2025年06月09日

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私が六神になる前、

私は虐待を受けていた

友達も居なくてどうしたらいいか分からなかった

アルテマさん

何で…お父さんとお母さんは変わっちゃったの?

アルテマさん

私が、何かしちゃったの?

アルテマさん

うぅポロポロ

ゾディアークさん

あの…大丈夫ですか?

アルテマさん

え?

ゾディアークさん

何かありましたか?俺で良ければ、話聞きますよ

アルテマさん

えっと…あの

私は今まで、手を差し伸べてくれる人を見た事がなかった

七瀬さんも、結局迷惑に感じる行為ばかりされて来たから

アルテマさん

ご、ごめんなさい…!大丈夫です…!

アルテマさん

(いくら何でも、こんな私と居たらお兄さんが変な目で見られる…)

ゾディアークさん

目線が、怖いですか?

アルテマさん

ど、どうしてそれを…

ゾディアークさん

あはは…何となくですよ、大丈夫です!
俺はそういうの気にしないので!

アルテマさん

それじゃあ、話しても良いですか?

ゾディアークさん

はい!大丈夫です!

アルテマさん

私、お父さんに殴られちゃって…お母さんは見て見ぬふりをして…

アルテマさん

学校には行けても友達なんて作れなくて…

ゾディアークさん

どうしてですか…?

アルテマさん

私、服で隠せないくらいに痣でいっぱいなんです…

アルテマさん

だから…醜いとか汚いとか、ずっと言われて来ました…

アルテマさん

それなのに、急に手のひらを返した様に仲良くしたいなんて、
腹が立ってしまって…

アルテマさん

だから…酷いことを言ってしまいました…

アルテマさん

私を愛してくれる人もきっと居ないし、
好きな人も…もう出来ないなぁ…

ゾディアークさん

あの、どうして貴方が辛い思いをしないといけないんですか?

アルテマさん

えっ?

ゾディアークさん

だって、見ず知らずの俺を信用してくれる人が
悪い人な訳無いですよ!

ゾディアークさん

それにお綺麗ですよ、将来旦那さんが羨ましいくらい

アルテマさん

…!

ゾディアークさん

だから、俺は自分をいじめた奴と仲良くするつもりは無いので、
信用できる人と関わってます!

アルテマさん

いじめ…されたんですか?

ゾディアークさん

まぁ、そうですね…虫とか口に入れられたり、
水かけられたりと色々ですね…

アルテマさん

そんな…(私より辛いのに…)

アルテマさん

どうして…優しくしてくれるんですか?

ゾディアークさん

うーん、後悔しない様にしたいからかな?

アルテマさん

後悔?

ゾディアークさん

もし助けられたのに他の事を優先して、誰かが傷付くのは嫌なので
だから、力になれる事は何でもします!

アルテマさん

ありがとうございます、あの…お名前聞いても良いですか?

ゾディアークさん

あ!そうでした!ごめんなさい伝えてなくて(;゜0゜)
烏丸(からすま)って言います!よろしくお願いします!

アルテマさん

私は天塚光です、今日はありがとうございました。

ゾディアークさん

いえいえ、あっ!予定が入ってたんだ!ごめんなさい!
またお話し出来たら嬉しいです!それじゃあ!お元気で!

アルテマさん

はい!ありがとうございました!

私はあの時彼に救われた

また会えたら良いな、その願いは叶わなかったが…

私はスマホでニュースなどを見ていた

そしたら…

ある一人の男性が、連続殺人事件を起こしていたという事件だ

これだけでも悲しくなるのに私はもっと心を折られる

アルテマさん

え…嘘…だよね…?

その犯人が…彼だったのだ

アルテマさん

何…で…?

アルテマさん

だって…そんな事する人じゃ…

彼は家族を無残に殺され、判決は無罪だった…

その恨みだったんだろう

どうして…優しい彼が、こんな辛い思いをしないといけないの?

こんな私にも、笑いかけてくれたあの人が…

そう…本当に辛かった話…

でも、六神になって、びっくりしちゃった…

だって…あの人は

カオスさん

痛い痛い!ゾディアーク力強すぎんだよ!!

ゾディアークさん

黙れ…だったら静かにしてろ

貴方だったから

過去を聞いたから?

目の色が同じだったから?

ううん、分かるの貴方が優しい人なのが

前みたいに、笑ったりしないけど

前みたいに、綺麗とか言ってくれないけど、

分かるよ、貴方は優しいから、壊れちゃったんだよね?

どれだけ苦しかったのかな…

どれだけ寂しかったのかな…

でももう、抱え込まなくて良いんだよ

私が傍にいるよ

ずっと貴方の事が好きだよ

あの時、綺麗って言ってくれてありがとう

笑ってくれてありがとう

今、助けるからね

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