私のヒーロー

かつきくんの声が耳に響く

頭がズンズンして思わず頭を抱える

バスから降りると目の前にはUSJのような景色が広がっていた

おちゃこちゃんは首が取れそうなほど頷いている

ほんとに好きなんだな、13号のこと

相澤先生が指示を出そうとする

だが中央の方に謎の渦が現れた

プロが何と戦っているのか

何と向き合っているのか

それは

途方もない悪意

"敵連合"と名乗る奴は私たちを取り巻こうとする

だがかつきくんとえいじろうが攻撃をした

一瞬だった

目の前が真っ暗になって気づいたらましらおくんがいた

背後を狙ってきた敵に上から圧をかける

その瞬間頭にズキっと痛みが走った

今私の体調とこの火災ゾーンは合わない

攻撃を避けつつ左手で敵に触れていく

30人程度に触れた所で拳をグッと握る

すると一気に倒れた

全員倒した所で目を覚ました男の前にしゃがむ

そして左手で男の肩に触れた

流れる血液を止めながら体に空気を入れる

上から思い切り空気で押す

すると息が出来ない男は倒れた

私たちが戻ると既にヒーローが来ていた

敵連合は帰ったらしい

ピースをするとまおしろくんが小さな声で呟いた

刑事さんの話によるとけが人全員命に別状はない

相澤先生は両腕粉砕骨折顔面骨折

眼になにかしら後遺症が残るかもしれないらしい

13号は背中から上腕にかけて裂傷が酷い

オールマイトも命に別状はなし

いずくくんは保健室で間に合うらしい

話を聞いたあと刑事さんの指示で教室に戻った

明日は臨時休校らしい

本屋に入ろうとするとかつきくんが出てきた

後ろには誰もいないので一人で来たのだろう

有無を言わせないかのように腕を引かれる

かつきくんは何も言わずに進む

諦めて大人しく着いていくようにした

着いた場所はカフェだった

中はとてもお洒落だが人は少なかった

案内された席に座る

わかってた

いつか聞かれるって

だからこの話にならないよう昨日の話をしようとした

机を叩いて思い切り立ち上がる

数人の客がこちらを見た

お金を置いて店を出た

いつも開ける扉が今日は一段と重く感じる

私たちは普通の家族

そう、"１、2階"では

地下への階段を二人で降りる

最後の段を降りた

ここでの私たちは

普通の家族じゃない＿＿＿＿＿