キーンコーンカーンコーン
武道
武道
武道
武道
俺には幼なじみがいた。 小さい頃よく遊んでたその子は、天使のように可愛くて、俺の自慢の友達だった。
はるちゃん
武道
はるちゃん
武道
武道
はるちゃん
武道
はるちゃん
はるちゃん
武道
武道
お互いの小指を絡め合い、ふたりで笑いあった
幼かった俺は、その願いが絶対に叶うと信じて疑わなかった
だが、桜の木の下で交わした小さな約束は、11年経った今も果たされることはなく、春が過ぎた後の桜のように、記憶の中から薄れていった。
俺とはるちゃんが出会ったのはあの桜の木の下だった。
武道
はるちゃん
武道
はるちゃんは、髪が桜みたいに綺麗なピンク色で、まつげがとても長い、そんな可愛い女の子だった。
はるちゃん
はるちゃん
武道
はるちゃん
緊張のあまり途切れ途切れになってしまった自己紹介は、残念ながら、ちゃんと伝わらなかったらしい…
武道
はるちゃん
武道
武道
はるちゃん
武道
はるちゃん
そのときにはもう多分君に恋してた
たー、…! たけ…ー?
武道
武道
?
武道
武道
マイキー
マイキー
武道
武道
マイキー
武道
武道
マイキー
武道
マイキー
武道
マイキー
マイキー
マイキー
武道
マイキー
武道
マイキー
武道
武道
マイキー
マイキー
武道
土曜日。 武道はマイキーから伝えられた場所へと向かっていた。
武道
マイキー
マイキー
武道
武道
マイキー
マイキー
武道
武道
マイキー
武道
マイキー
武道
マイキー
マイキー
武道
武道
マイキー
マイキー
返事がないことを不審に思ったマイキーが後ろを振り返ると、そこにさっきまでいたはずの武道の姿はなかった。
マイキー
Prrrrrr……Prrr,
マイキー
マイキー
マイキー
マイキー
武道
武道
武道
武道
武道
武道
・・・。
スマホの充電切れてる
武道
武道
武道
武道
武道
武道
武道
武道
そのとき、暖かな風が桜の木を大きく揺らした。ひらひらと舞い落ちてくる花弁に、武道はふと上を見上げた。
武道
武道
武道
?
武道
?
武道
?
武道
?
武道
?
武道
武道
?
武道
武道
武道
武道
武道
?
た_、_ち…?
マイキー
三ツ谷
?
武道
武道
武道
?
武道
サンズ
武道
サンズ
武道
武道
サンズ
マイキー
三ツ谷
武道
武道
武道
三ツ谷
マイキー
三ツ谷
マイキー
三ツ谷
武道
三ツ谷
マイキー
三ツ谷
武道
マイキー
久しぶりに会った皆は、見た目は少し変わってたけど、中身は昔とちっとも変わってなかった。 そんな皆と思い出話や遊んだりするうちに時間はあっという間に過ぎていった。
武道
武道
武道
武道
武道
武道
武道
今日初めて会った彼と会うことを、なぜか心待ちにしている自分がいた……
次の日、武道は約束どおり、あの桜の木の下に来ていた。
武道
サンズ
武道
サンズ
武道
武道
サンズ
武道
武道
武道
サンズ
武道
サンズ
武道
サンズ
武道
サンズ
その日から、俺はサンズくんのもとへ通うようになった。 サンズくんと話す時間は新鮮で、その時間は、だんだん俺の中で特別なものへと変わっていった。
武道
武道
サンズ
武道
武道
サンズ
サンズ
武道
サンズ
サンズ
武道
武道
武道
サンズ
武道
サンズ
サンズ
サンズ
武道
サンズ
武道
武道
サンズ
武道
サンズ
サンズ
武道
サンズ
武道
サンズ
サンズ
武道
武道
サンズ
渋々と言うように武道の前へと現れたサンズには、確かにはるちゃんの面影があった。 昔のような可愛さは鳴りを潜め、美貌に一層磨きがかかった‘‘はるちゃん’’がそこにいた。 ただ、その体格は意外にも男らしく、しっかりとしていて、顔には見覚えのない傷があった。
武道
サンズ
武道
サンズ
武道
サンズ
武道
武道
サンズ
武道
武道
サンズ
武道
春千夜
武道
春千夜
武道
武道
春千夜
春千夜
武道
春千夜
武道
武道
武道
春千夜
春千夜
武道
春千夜
春千夜
俺、もう死んでるんだ…
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
はるちゃん
武道
そう突然呟いたソイツに内心驚きながらも、俺は平常心を装った。
はるちゃん
はるちゃん
武道
途切れ途切れになりながらもソイツは俺の目を見て必死に自己紹介した
初めてだった
俺が病人だって知らないソイツは、家族や病院の奴らみたいな憐れむような目ではなく、キラキラした目で俺を見ていた。 適当に振る舞って、早くこの場から離れようと思っていたのに…
気づいたときには、名前を名乗り、ソイツに笑顔を向けている自分がいた。
いつの間にか、俺の楽しみは、あの桜の木の下でたけと喋ることに変わっていた。
年の近いたけと話すのは新鮮で、俺はたけと話している間だけ、自分が病気だということを忘れられた。 優しいたけは特に面白味もないような俺の話を、いつもお日様みたいにあったかい笑顔で聞いてくれた…
俺は、そんなたけが好きだった
でも、そんな幸せな時間は長くは続かなかった…
神様は意地悪だ… やっと、…やっと生きる楽しみを見つけられたというのに、すぐに俺から奪っていく…
俺はもうすぐ死ぬらしい…
俺の担当の看護師が話していた…
でも、俺はたけだけには俺が死ぬことを知られたくなくて、
“君に引っ越すのだと嘘をついた”
はるちゃん
武道
いつも見ているはずのたけの顔がどうしても見れなかった……
でも、言わなきゃ…
はるちゃん
ぼくが死ぬなんて知ったら、優しいたけは傷ついてしまうだろう…
武道
武道
結局、………結局、ぼくはたけを傷つけてしまった…
はるちゃん
ぼくだってまだ死にたくないッ たけと大人になってもずっと一緒にいたいよっ……
武道
泣き続けるたけをどうにかして泣き止ませたくて、俺はきっと守れないであろう大きな嘘をついた
はるちゃん
はるちゃん
武道
武道
俺の嘘で、たけを俺の大好きな笑顔にさせることができた。
でも、俺は守れるはずのないその場しのぎの約束をして、結局たけを傷つけてしまうだろうことに気づき、すぐに後悔した。
ごめん…嘘ついてごめんね……
笑顔を取り繕ったものの、ふたりで絡めあった小指は、小さく震えていた…
でも、俺は僅かに、決して訪れるはずのない未来を夢みてた
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜
俺は、これまで会えなかった空白の時間を埋めるかのようにたけと接した。
毎日のように会いに来てくれるたけと話す時間は俺にとって宝物のようだった。
でも、心の何処かで、長くは続かないだろうということがわかっていた
春千夜
春千夜
春千夜
武道
はるちゃんは優しかった。自分のほうが辛いはずなのに、俺を傷つけないように考えてくれてたんだ…… 気づけば、頬をあたたかい涙が伝っていた…
武道
武道
その言葉が春千夜くんを困らせるだけだとわかっていても、止めることができなかった。
武道
武道
春千夜
武道
春千夜
春千夜
春千夜
武道
春千夜
武道
正直うまく笑えていたかどうかはわからない。
でも、春千夜くんはそんな俺の顔を見て優しく微笑みながら、俺の頬に手を添えた。
春千夜くんの顔がだんだん近づいてきて、俺はゆっくり目を閉じた。
一瞬唇に柔らかい感触がして、すぐに離れていった。
春千夜
春千夜
春千夜
春千夜くんに会ったあの日のように暖かな風が吹いた。 目を開けたときには、そこに春千夜くんの姿はなくて、ただ、風に吹かれて、舞い落ちた桜の花弁だけが僅かに積もっていた……
武道
武道
俺は桜の木の上の方を見つめて、笑った。涙でぼやけた視界の隅で君が笑ってくれてるような気がした。
君のことが好きでした。同じ桜の木の下で、俺は君に二度目の恋をした
コメント
8件
涙腺崩壊したァァァ.˚‧º·(°இωஇ°)‧º·˚.
普通にいい話(இдஇ; )
私の目から滝が流れてる これだからサン武は好きなんだよ