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5ヶ月半後
今日でここに来て5ヶ月と半月。あと半月で治らないとほとけは殺される。
いふ♀︎
いふ♀︎
私は精神に取り憑く何かを「堕天」と呼ぶことにした。そうする方がいい気がした。
いつものように歌い、いつものように独り言をつぶやく。
ほとけは目のほとんどが赤く染まっていて、何かぶつぶつとつぶやいている。虫がいれば容赦無く始末しているし、時々壁のコンクリートに向かって物を投げている。
虫を見ると大絶叫で部屋の隅でうずくまっていたのが嘘のように、まるで何かに取り憑かれているかのようにほとけはこの５ヶ月半で変わった。
いまこの歌がどこまで「ほとけ」に届いているのかはわからない。
それでもほとけに届いていることを信じて歌い続けないといけない。
これはほとけのためであって、ほとけのためじゃない。
だんだん変わっていくほとけに少しだけ諦めてしまっている私の思考を閉ざすため。
ただそれだけの為に小さな小さな希望を「声」にのせて暗くて冷たいこの場所に響かせる
また、あなたと暖かくて明るくて、柔らかな春の空の下を手を繋いで歩きたいから。
そう願いながら私はただ歌い続ける
穂乃果
穂乃果
穂乃果
穂乃果
穂乃果
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