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そらまふの一日

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そらまふの一日

1 - そらまふの一日

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2019年02月26日

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まふまふ目線

カフェを出ると、そらるさんが珍しい提案をしてきた。

まふまふ

まふ、午後はやることないんだろ?

そらる

え?まぁ、ありませんけど

まふまふ

じゃあ、散歩がてらウィンドウショッピングでもしていかないか?

そらる

え…珍しいですね、そらるさんが散歩なんて

まふまふ

別に……ただの気まぐれだ。まふが嫌なら無理強いはしないし。

そらる

僕は全然OKです!むしろそらるさんとお出かけできて嬉しいですよ?

にっこり笑いながらそう言うと、そらるさんは口許に手をやって、そうか、と呟いた。

そらるさんが「まふの好きなところ回ろう」と言うので、僕達はカフェから10分程歩いたことろにあるショッピングモールに行くことにした。

僕もあまり外に出ない方だけど、そらるさんよりは出かけることが多い。

このショッピングモールは、天月くんやうらたさんたちと遊ぶ時によく来る、僕のお気に入りの場所だった。

モールに着くと、僕達は色々なお店を覗いた。

僕のお気に入りのアクセサリーショップや、そらるさんの好きなメンズファッションのお店、雑貨店、書店、お店じゃないけどゲーセンにも行って、すごく楽しかった。

そらるさんも久しぶりの外出だったからか、いつもより楽しそうだった。 特にゲーセンではいらんなゲームで僕に勝ちまくって、ずっと満足そうに笑っていた。

僕は負けてばっかだったけど、そらるさんの楽しんでいるのが見れたから「まあ、いいかな」 なんて思ったりもした。

楽しいと時間が経つのは早いもので、僕達がモールを出ると、もう夕陽が街を染めあげていた。

まふまふ

もう夕方になっていたのか…ちょっと遊びすぎたな

そらる

でも楽しかったですね!

まふまふ

そうだな。…まふ、夕飯は何食べたい?

そらる

んー…あ、じゃあ久しぶりにハンバーグがいいです!

まふまふ

じゃ、スーパーで肉とか玉ねぎ買って帰るか

そらる

はい!

そんな話をしながら、僕達は並んで歩き始めた。

そらるさん目線

スーパーで夕飯の材料を買って家に帰ると、俺とまふは夕飯の支度を始めた。

そらる

まふー、その肉とってー

まふまふ

はい、どうぞ

そらる

ありがと。あ、スープ作るからお湯沸かしといてくれる?

まふまふ

了解でーす

料理は俺の方ができるから、必然的に俺がまふに指示を出すことになる。

2人で暮らし始めた頃、まふはろくに包丁も使えなくて呆れたものだ。 でもこうやってちょくちょく2人で料理しているおかげで、今は簡単なものなら1人でも作れるほど上達した。

そらる

…よし、あとは焼いてスープ作れば完成だな

まふまふ

じゃあ僕スープ作るのでそらるさんはハンバーグ焼いてください

そらる

わかった。…あ、まふがスープ作るならコンソメにして?まふの飲みたいから

まふまふ

わかりました!

まふにスープのリクエストをして、フライパンにハンバーグをふたつ並べて焼き始める。

隣ではまふがコンソメスープに入れるキャベツやベーコンを切っていた。

そらる

(…こいつのスープ美味いんだよな)

そう思いながら火加減を調節し、ハンバーグをひっくり返してふたをする。 そのまま数分放置して中まで火を通してから、皿に盛ってソースをかければ…

そらる

よし、完成!

まふまふ

僕も出来ました!

できあがったハンバーグとスープを食卓に運び、ご飯を盛る。 2人で向かい合って座ると

「「いただきます!」」

ハンバーグを一口食べ、スープをごくり。まふと作ったご飯はいつも、俺が1人で作ったのより美味しい。

コンソメスープもう俺が好きなまふの味だった。

そらる

美味いな

まふまふ

はい!そらるさんのハンバーグも美味しくて大好きです!

そらる

そっか、よかった。俺もまふのスープ好きだよ。俺のより美味い

まふまふ

ホントですか?嬉しい!

俺が褒めると、まふは本当に嬉しそうに笑う。 この笑顔が好きで、俺も自然と笑顔になっていた。

夕飯を終えると、俺はまふに「先に風呂入っていいよ」と言って後片付けを始めた。 後片付けと言っても二人分の皿を洗うだけだし、たいして時間もかからない。 さっさと終えた俺は何をしようか考えながらパソコンを立ち上げた。

そらる

(そういえばまふ、最近新曲あげたって言ってたな)

動画サイトを開いてまふのチャンネルを見ると、一番上に見覚えのないタイトルの曲があった。

そらる

(朧月…おぼろづき、か)

タイトルをクリックして曲を再生すると、流れてきたのは朧月といつな前にあった優雅なメロディーだった。

そらる

(やっぱ凄いな、まふのセンス。言葉のチョイスとか声とかが曲調とぴったり合ってる。俺じゃこうはいかないな…)

感心しながら曲を聞き終わると、ちょうどまふが戻ってきた。

まふまふ

上がりましたー

そらる

ん、じゃあ俺入ってくるな。髪ちゃんと乾かせよ

まふは髪が濡れたまま寝ていることがよくあるので、ちゃんと乾かすよう釘を刺してから、俺は風呂へ向かった。

手早くシャワーを浴び、洗面所で髪を乾かしてから俺がリビングへ戻ると

そらる

まふー、髪乾かしたかー?って寝てるし…

リビングのソファーには、丸いクッションを抱きしめてスースーと寝息をたてている恋人の姿があった。

そらる

(…髪は乾かしたんだな…)

俺はまふのサラサラの髪を撫で、起こさないように抱き上げてベッドへ運んだ。

そして額にキスを落とし、

そらる

おやすみ、まふ

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