"己を越えた先に"

渋谷事変 報告書

1年:全員無事 全員重体

2年:2級呪術師 狗巻棘失踪 呪詛師に封印された可能性 大 他3名 重体

3年,4年:謹慎中の為、音信不通 後日、連絡を試みる

特級呪術師五条悟:1度獄門疆からの脱走を成功させたが、本人が誤って自分を再度封印。

開門を試みたが、上の判断で、封印を続行することに決定

報告 終

多くの犠牲を伴って渋谷事変は幕を閉じた

そして

私の呪縛に気づいたのは渋谷事変が一段落した後

私にかかった呪縛は

"不老"

何故かは分からない

ただ、私の時は17歳で止まったという事実だけが分かっている

全く、時の流れというものは早いものだ

人間、20年もあれば新たに発展していく

私はというと、全ての呪物の管理を任され、この広い屋敷に1人で住んでいる

私が不老になって200年程経った時に私は特級呪物に認定された

人は、平均寿命を大きく上回るものを人間と呼ばないらしい

まぁ、当の私も自分が人間であるか日に日に分からなくなっているのだが、

あれから2000年という月日が流れた

狗巻棘は未だ見つからず、五条悟の封印は解けないまま

私は現代の最強となった

まぁ、それは呪術界だけの話

約1000年前に発光する赤子が産まれたというニュースが全世界で話題になった

それを個性というらしく、今や世界総人口の約8割が何らかの特殊体質を持って産まれてくるらしい

そのせいで、年々呪霊が多発するようになった

困ったものだ。ただでさえ人手が足りないというのに渋谷事変のせいで呪術師の人数が減り、子孫があまり産まれなくなってしまったのに

深い森の奥の豪邸に住んでいるのだが、ただでかいだけ

街に離れてて超不便

だけど、呪物の管理場所なので手放す訳にもいかない

同時刻

特に助けようとは思わなかった

こんなの日常茶飯事だ

もしこの少年が死んでも死体は綺麗に残るだろう

それだけで幸せだと思う

まぁ、こういう人間的感情はもうほとんど無いんだけどね

へぇ、そんな子居るんだ

名前を呼んでたから友達かな？

人を助ける、か

そう綺麗な言葉を吐いていた彼は自分の善意と欲に押し潰されてもう誰にも止められない状況まで悪化してしまったのだけれど、

本当は使いたく無かったんだけど、

傑さんに免じて使ってあげる

同時

ﾄﾞｫｫｫﾝ!!!!