探偵社事件集

それはとある日の出来事だった…

【朝の探偵社】

社長室から乱歩さんがあらわれる。

その時、社長室のドアがバンと空き、社長が切羽詰まったように出てきた。

社長に肩を抱かれ、生気のない顔であらわれる谷崎。

頷き、大きく息を吸って谷崎は話し出した…。

昨日の夜　谷崎家にて

すぐにナオミの安らかな寝息が聞こえてくる。

谷崎も寝付いた真夜中。何か微かに物音がする。気配を感じて谷崎は起きる。

再び寝付いた谷崎。

朝　谷崎家にて

少し違和感を感じつつも、ナオミを起こしに行く谷崎。 しかし、布団の中はもぬけの殻だった…！

家中ひっくり返してナオミを探すが、見つからない。

その時、谷崎はナオミの寝ていた枕元に一枚の紙が折り畳まれて置かれているのを見つけた。恐る恐る紙を開く谷崎。そこに書いてあったのは…。

谷崎はそう前置きするとゆっくりと語り始めた。

数年前の冬の夜

谷崎が話し終えると、一同は静まりかえっていた。

大きなノコギリを取り出し、構える与謝野。

与謝野は焦る探偵社員に構わず電動鋸のスイッチをオンにする。 止める間もなく秒で切り刻まれる万年筆。

与謝野は手にした紙を敦の方に放り投げる。