罪/黄赤

罪/黄赤

※本人様には一切関係ありません

START

俺の彼氏はみんなに優しい

心配症で優しい君が大好きだった

だけど、

俺と黄ちゃんは同じ

だが 席は遠い

授業中は話せない

最近は休み時間も

ずーっとモブちゃんと話してる

もちろん、俺の単なる嫉妬、

2時間目終了のチャイムが鳴り響く

挨拶を終え 彼の元へ駆け寄る

数学ほんと苦手だ、

何もわからなかったから俺も教えてもらおう

後回しにされてしまった、

終わる気配の見えない会話

聞いているのが辛くなってきた俺は自分の席へと戻る

ほんと優しいって罪だよね、

残り休み時間も約半分になったところで黄ちゃんが俺の傍に来た

冷たくしたいわけではない

ただ

今の黄ちゃんとは話したくない

話したくないの

君の目に俺はきっと

1番にうつっていないんだから

ちがぅ

なにもいえなぃ、

俺の嫉妬なんだから

そーゆうとこだよ

ほんと優しいって罪だ

言いたくない

こんなこと言いたくないのに

1度でてしまったら抑えられない

冷たい手が俺の唇を覆い

『ダン！！』っという音と

少し痛い肩を抑えてハッと気づく

いま俺 黄ちゃんに

さいていなこといいかけた、

彼の目はいつもと違って

冷たくて

暗くて

恐怖心が湧いた

そうだ

俺が我慢していればよかったのに

周りを見るとクラスメイトの視線

コソコソと話す同級生達

俺は彼に身を任せ歩いて行く

体育館裏に着いた俺達は手を離す

最近こんな近くで黄ちゃんを見たのは いつぶりだろうか

こんなめんどくさい彼女嫌だろうな

俺は今から振られるんだろう

別れを告げられるんだろう

なにかあれば1番に駆けつけてきて

俺のお願いは喜んでしてくれて

喧嘩なんてなくて

朝一番に挨拶して

1番最後に挨拶をする

それくらいずっと一緒に過ごしてきた

やだ

別れたくないよ

そう言うと君は

笑顔になって俺を抱きしめた

彼よりも強い力で抱きしめ返す

不安になっていたこの思いを

彼にコソッと吐き出した

流れた雫と

えくぼのみえる頬

真っ赤な耳

照れ隠しの手

校庭に鳴り響くチャイム

シンとした体育館裏

誰にも邪魔されない空間

そこで俺たちは互いに寄り合い

そっと唇をくっつけ合い

2人で顔を見合わせ

クスッと笑い合う

手と手を取り合い

同じ歩幅で歩み出す

校舎の中も決して手を離さない2人は

まるでおとぎ話に出てくる

プリンスのようにみえた。

END

ブクマ一言してネ‎^. .^ ੭

おつだいにゃっ！！