この作品はいかがでしたか?
22
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今日の教室は、いつもより騒がしい。
いや、学校全体の空気が普段と違った。
それも、そのはずだ。
今日から新学期が始まるのだから。
ひなた先生
ひなた先生
ひなた先生
たいよう
くも
さくら
さくら
サキ
ひなた先生は、
その容姿と、大人しい性格から
この中学校で、トップレベルの人気を誇っている。
そんな先生が担任……
それだけで十分の幸せだった、、、
私は運が良かった。
本当に幸せだった、、、、、
サキ
つぼみ
さくら
さくら
さくら
つぼみ
サキ
だって、この二人の友人と同じクラスで
あと二年も一緒に過ごせるのだから 」
と
この時の私は思っていた、、、、
ひなた先生
ひなた先生
さくら
サキ
私はつい、別の事を考えてしまっていたようだ。
サキに呼ばれて、ようやく現実に引き戻された。
なんだか皆んなの視線が、私に集まっている気がする。
さくら
つぼみ
一番……?
今頃になって気付いた、
私の席は一番前の隅にある。
「出席番号一番とは、私の事だ」
さくら
サキ
つぼみ
さくら
その発言に何の意味があったのかは、わからない。
ただ、あの静寂が……
あの視線が苦しくて、出ただけだ。
意味は無くとも、理由があるとすれば……
自分を偽る為の強がりだろう。
さくら
さくら
つぼみ
そんな私を見て、つぼみは固まる。
ひなた先生
サキ
サキ
つぼみ
普段のつぼみは、こんな間抜けた子では無い。
だが、この時は何かを考えているように
意識がこの場に無いようだった。
つぼみ
つぼみ
私たち二人のおかげで、
クラスには気まずい空気感が出来上がっていた。
それを少しでも改善しようと、皆んな強めに手を叩く。
そんな空気を断ち切るように、彼女は立ち上がった。
サキ
サキ
サキ
サキ
普通の自己紹介に戻してくれた、
サキへの感謝の表れでもあるのだろう。
先ほどよりも、強い拍手になっている気がする。
つぼみ
さくら
サキ
サキ
サキは本当に、皆が思い浮かべる優等生という感じだ。
そのため、いつもは私たちの面倒を見る役割にいる。
サキの後も、自己紹介は続いていった……
たいよう
たいよう
たいよう
くも
くも
自己紹介もほぼ終わり、残るはあと一人。
特別なことなど、
何も起こらないと思っていた。
あめ
あめ
さくら
私は彼を見て、雷にでも打たれた感覚になった。
この感覚が、何なのかはわからない。
ただ、彼から目が離れなかった。
これが、"一目惚れ"というヤツなのだろうか、、、
だが、いくら考えても、好きになった理由は思いつかない。
だから私は、ただの勘違いだと思う事にした。
この時は、、、
そう。この時の私は、まだ知らなかった。
この時の感情が、私の学校生活を、、、
私たちの人生を変えてしまうと言う事を。
コメント
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すきかも 。