狗巻棘
👈🏻
階段を降りてすぐの 部屋の前で立ち止まり、
"ここ"と指をさす男の子。
どうやら職員室に 到着したみたい。
漆間恋姫
『ありがとうございました』
狗巻棘
高菜〜
そう頭を下げて 感謝を表すと、
男の子は軽く手を振って 廊下を戻って行った。
最後まで何を言っているのか 分からなかったし、
表情も何を考えてるか 分からなかったけど、
様々なジェスチャーからして 友好的な良い人だと分かる。
私はホッと胸を 撫で下ろしながら
扉を叩いて開けた。
漆間恋姫
『失礼します』
日下部篤也
おお、来たな
漆間恋姫
『おはようございます』
一歩職員室に足を 踏み入れると、
奥から棒付きキャンディを 咥えた男性が来た。
私は手早くスマホを打って 挨拶を交わす。
この人は日下部先生。
入学手続きで2度ほど 会っているから面識はある。
と言うか担任の先生だ。
日下部篤也
じゃあ行くぞ
漆間恋姫
『はい』
先生に続いて廊下を歩く。
クラスメイトと上手く やっていけるだろうか。
不安に思いつつも あっという間に教室に着くと、
日下部篤也
俺が呼んだら入って来い
と言い残して先生だけ 教室の中に消えて行った。
日下部篤也
というわけで転校生だ
禪院真希
転校生?
禪院真希
そんな話聞いてねぇけど
狗巻棘
しゃけ
パンダ
いつも急過ぎんだよな
複数の声が教室の中から 聞こえてくる。
どうやら私の存在は 聞かされてなかったらしい。
尚更不安である。
日下部篤也
入って来ーい
と、先生の籠った声が 扉越しに響く。
私は震える手を扉にかけた。
漆間恋姫
!
狗巻棘
!
一番に目に入ったのは、 大きなパンダと眼鏡の女の子と…
漆間恋姫
( さっきの! )
先程案内してくれた 男の子だった。