人狼ゲーム2 〜BloodyTigers R〜[完]

その後、

俺たちは一通りのルールを聞いた。

同じ声のGMが、

前と一言一句変わらず話していた。

俺たちの中に沈黙が流れる。

その沈黙を破ったのは如恵留君だった。

スタッ…スタッ…スタッ……

俺は何も言わず、

皆より一足先にカードを手に取った。

それを見た皆も

恐る恐るカードを手に取っていった。

俺は誰にも見えないように

部屋の隅に立ってカードを見た。

ペラッ……

そこには、

ラウール 役職　人狼(狼陣営) もう1人の人狼　＿＿＿

俺が受け取ったカードは、

人狼だった。

今度は、

俺が殺す番。

少し笑みがこぼれた。

俺、やっぱ可笑しいんだな。

俺は覚悟を決めた。

カードが配られた後、

投票の夜まで各自の時間になった。

俺は何も考えず

ぼーっと過ごしていた。

何分かたったころ、

「……ざけんなよ…！」

「待ってって……！」

「なんでだよ……！」

急に隣の方から怒鳴り声が聞こえてきた。

俺は気になって、部屋を出た。

ガチャ……

そこには言い争っている

宮近くんと元太くんがいた。

前は、こんなことなかったな。

全員が俺の方を見た。