文月 の 三校時
体育館には 外の雨玉が 屋根に当たって溶ける音が よく響いた
おんぷ
半袖の 体操服に着替えた 少女は 雨を讃えるように言った
狼影
狼は そんな言葉を 気にするそぶりも見せず 、 彼女の体型に 言及した
おんぷ
正直すぎて わざとらしく 見えてくる 怪訝な顔
狼影
おんぷ
そんな 軽口を交わし合いながら 、 雨のおかげで 予定が狂った 授業を 受ける
少しだけ 、 学校を 悪くないと思っていた
葉月 の 昼頃
外からは 蝉が 少ない命を 張って ないている
先ほどまで かき氷を 頬張って 冷たそうに していた かの主
思いついたかのように 目の前で 書物に 飛び込んでいた 眷属に声をかける
おんぷ
手元から 目をあげ 、 貴方の 黄金色の 瞳を見据える
おんぷ
当たり前だ 。 と 断言するかのように 眷属は言った
基本的に神は 信仰によって力を得る
信仰がなければ 存在すら危うい 、 神という存在に 縋る者が少し 可哀想に思えてしまう
おんぷ
その質問が来るのが わかっていたかのように 眷属は答えた
おんぷ
おんぷ
おんぷ
からん 、 と 耳の 装飾を揺らして 神は問う
おんぷ
はてなが つくかつかないか ギリギリの 質問のような 独り言
愛玩動物を あやすように 白い髪に手を伸ばす
おんぷ
満更でも なさそうに 、 見習いの 眷属は それを受け入れた
長月の 放課後
周りの クラスメイトが ぞろぞろと 帰る準備をしていく
おんぷ
狼影
狼は 手元の 電子板を 暇そうに 触る
狼影
おんぷ
狼影
たいして意味はないよ 、 とでも言うのか 狼は手元の機器に目を戻した
狼影
おんぷ
狼影
おんぷ
狼影
おんぷ
狼影
おんぷ
まるで 普通の 学生のような会話
狼の 耳と 、 少女の 魂が なければ 話だが
神無月
主が 出雲に 向かうのを 、 眷属は 無い尾を 振って 送り出した
おんぷ
おんぷ
小さな狐を 撫でるように 、 白髪の眷属を あやす
おんぷ
それをすんなりと 受け入れる 眷属
神は 眷属が いなければ 大きく力を失う
眷属は 神が消えれば 死ぬ
運命を 伴にすることが 決まっている 2人は 、 自然と家族に溶け込んだ
おんぷ
おんぷ
おんぷ
未だ 、 主が いなければ
眷属の 学校にで向かう理由は なかった
コメント
6件
家族って凄く大きな存在だよね
おんぷさんがもっと学校を楽しめますように🙏🙏🙏 幸せそうなお二人の会話で心の憂いが晴れます🫣
今回もめちゃくちゃ良かったぜ!!!! 2人って運命共同体的な感じだし シンプルに家族でもあるよね… まぁ、詳しく言うなら眷属と主だけど… …少しずつ楽しんで来てるみたいね! 本当に少しずつで良いから 皆と学校を楽しもう!!! 私も頑張るからさ!!!(は?) 次回も楽しみに待ってるぜ!!!!