律
っ……
蒼に避けられ始めた時から 正直ずっと苦しかった
俺にだけ何かを隠してる蒼に 気づかないふりをすることも
関係ないって言われることも 悲しかった
でも本当にそれだけだろうか
色んな気持ちが渦巻いて 感情的に当たってしまった
律
ごめん…蒼
律
…
律
(ちゃんと話さなきゃいけないけど、
今は何も聞きたくない…)
今は何も聞きたくない…)
春斗
?
春斗
律?
律
…!
律
春斗…
春斗
どうしたの?こんな所で
春斗
家帰ったんじゃ…
春斗
!
春斗
(目、赤い…)
律
ごめん…、色々あって
春斗
…
春斗
うち、来る?
律
ん…いや
春斗
…ここじゃ冷えるし
春斗
ちょうどモンブラン買ったし
一緒に食べようよ
一緒に食べようよ
律
…
律
じゃあ…行ってもいい?
律
(今、蒼の顔見る自信ない…)
春斗
もちろん
春斗
すぐそこだから
律
うん…
side 蒼
結局俺は、律を泣かせた。
出ていく前の律の顔を見て、いてもたってもいられなくて 俺は律の後を追いかけていた。
蒼
…はぁ
蒼
律……どこ
律と春斗が歩いている姿
蒼
!!
蒼
律っ…!
蒼
(走る)
律
…
蒼
律!!
律
!!
律
蒼…
春斗
?
蒼君?
蒼君?
蒼
…はぁ
蒼
律、ごめん…
俺は結局自分のことばっかで…
俺は結局自分のことばっかで…
蒼
ちゃんと話そう。
蒼
ちゃんと、話したい…
律
…
律
ごめん、蒼
律
やっぱり今は冷静に聞く自信ないから…
律
また、聞くから…今日は
蒼
いやだ
律
…
蒼
今、ちゃんと話したい
律
…っだから
律
俺も…いやだっ…て…
律
またっ………
律
…ッ………
蒼
律…
春斗
蒼君
春斗
今日は僕が律を預かるから
蒼
え…
春斗
…部外者の僕が口挟むことじゃないけど
春斗
2人とも今日は頭冷やして、
落ち着いてまた話した方がいいんじゃないかな
落ち着いてまた話した方がいいんじゃないかな
春斗
…
春斗
行こう
春斗
じゃあね、蒼君
律が春斗くんと一緒に離れていく
結局、俺は幼馴染ではいられなかった
俺が我慢すればいいなんて 理想論並べたけど
目の前で律に聞かれて 答えられなかった
怖くて気づかないふりをし続けた
律はいつも本心でぶつかってくれるのに
さらに傷つけるかもしれないと思うと 怖い
それでももう 気持ちから目を背けてはいけない
蒼
ごめん
それは出来ない!
それは出来ない!
春斗
!
律
!
蒼
(グイッ)
律
ちょ…蒼っ!
春斗
蒼君!
春斗
無理やりは…!
蒼
ごめん、春斗くん
蒼
自分勝手なのは分かってる
蒼
だけど、律は俺の大切な人だから
律
っ……
春斗
…
春斗
律はいいの?
律
……
蒼
律。最後の我儘、聞いて欲しい
蒼
一緒に帰ろう…
律
最後って……
律
…
律
春斗、ごめん…
律
帰るよ…
春斗
…それはいいよ
春斗
2人共ゆっくり話して…
ちゃんと、仲直りしな
ちゃんと、仲直りしな
蒼
ありがとう、春斗君
春斗
うん…
春斗
じゃあね律
また学校で
また学校で
律
うん…
ありがとう
ありがとう
春斗
いいって
蒼
律
律
帰って聞くから…
蒼
うん…
蒼
ありがとう
律
ん…