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弟・妹なんて要らない。 いつもそう思う。 別に本人たちが嫌い、というわけじゃない。 でも欲しくはなかった。 いや、そうじゃないな。 欲しかったときもあった。 でもやっぱり要らなかったんだ。 勿論、はじめは喜んだ。 遊び相手が増えた。 可愛い。 そんな純粋な気持ちで。 でも、いざ蓋を開けてみるとそれは 「 地獄のはじまりだった。 」 親はずっと下の子にかかりきり。 ましてやイラつきを自分に当ててくる。 弟・妹が泣くとたいてい自分のせいとして換算される。 正直辛さのほうが上だった。 存在自体が恨みがましかった。 彼らが大きくなって、 「 やっと地獄が終わるんだ。 」 と心から安堵した。 でも、終わることはなかった。 小学校に進学してから、今度はなにかと 比べられるようになった。 テストの点数、運動神経、クラス内役職など、 比べられるものは全て比べられた。 本当にうざかった。 なんで年下と比べられなければならないのか。 夜布団に入るたび、親の一言が頭をよぎる。 「 お〇ちゃんなんだから。 」 なにがお〇ちゃんだ。 なりたくて上に生まれたわけじゃない。 勝手に理想を押し付けるなと数えられないくらい心の中で悪態をついた。 でも不思議。 弟・妹がいないと寂しいと感じてしまう。 こんなに忌々しい存在だと思ってるのに。 だから思う。 自分が下の子だったら、きょうだいじゃなくて友達だったら こんなことを思わなかった、感じなかったのかなって。 でも結局はいつも同じ結論にたどり着く。 「 きょうだいだからこそ、いいんだな。 」 という結論に。 多分、何歳になっても忌々しいと思う気持ちは変わらないと思う。 でもそれと同時に、心のどこかで彼らを思う気持ちも変わらないし、消えないと自分は思う。 「 どう関わればいいのかな。 」 きょうだい___