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始業式が終わり、 学校もいつもより早く終わったので志穂とスダバに向かう。

志穂

クラス、どう?
仲良くなれそ?

結依

まだ分かんないけど志穂が話しかけてくれたから何とかなりそうだよ〜

志穂

あはは、よかったよかった

志穂

期間限定、桜と苺どっちにする?

結依

苺美味しそう!

志穂

じゃあ私桜!

それぞれ注文して店内の席に座る。

志穂

ん〜!!うまっ!!

結依

苺も美味しい!!

志穂

ちょっと頂戴?

結依

いいよ〜!

席からは駅の様子が見える。

行き交う高校生は やはりギャルかヤンキー率高め。

志穂

この辺不良多いでしょ

結依

噂で聞いてたから何となく予想はしてたけど…

志穂

近くにヤンキー校あってさ

志穂

鳳仙学園って言うんだけど

結依

へぇー…

志穂

坊主頭ばっかりだけど
殺し屋集団って言われてるんだ

結依

え、怖すぎ!

志穂

喧嘩したら大体病院送りにされるって、
うちの学校の男子達も絶対近付かないよ

結依

病院送り……

志穂

普通に生きてたら私達は関わる事ないけどさ!

高校生で殺し屋集団って…

関わる事もないだろうけど、 出来れば視界に入れずに平和に過ごしたいな…

志穂

……あ!やっば…!

結依

どうしたの?

志穂

今日お母さんの誕生日で食事会なんだった…!

志穂

用意があるから早く帰らなきゃ…!

結依

えっ!?そうだったの!?

志穂

ごめんっ……!

志穂

今度オススメのクレープ屋さんいこ!

結依

うん!大丈夫!

結依

気をつけて帰って…!

用事を思い出し、荷物を纏めると 急いでスダバを後にする志穂。

結依

食事会かぁ……

お父さんもお母さんも忙しくて中々一緒に食事してないな…

そろそろ私も帰ろ…

結依

……!

出、出たぁ…!!!!!

志穂がさっき言ってた殺し屋集団じゃん…!!

飲みかけのドリンクを持って スダバを出ようとした瞬間、 数人の灰色の制服を着た坊主頭が目に入った。

怖すぎ…!ガラ悪すぎ…!

顔を背けるようにしてできるだけ遠巻きに歩く。

結依

…怖かったぁ…

かなり遠巻きに歩いて遠回りしたせいで 駅から少し離れた所に来てしまった。

携帯で地図アプリを開きながら駅までの道を検索する。

結依

電波悪…

電波が悪いせいか中々次の画面に切り替わらない……

不良1

おっ!めっちゃ可愛いじゃん!

結依

……

近くに誰もいないし… …最悪…

さっきの坊主頭の集団ほどではないけど、こちらも中々ガラが悪い…

不良1

高校何年?

不良1

名前何て言うの?

不良2

お前質問攻めし過ぎ!
でさ、彼氏いんの?

不良1

お前も質問してんじゃん!

結依

すみません、急いでるので……

不良1

スダバの苺じゃん!
ちょっと飲ませてよー

結依

あっ…!

手を払い除けたまではよかったが、 持っていたドリンクを その相方の足元にぶちまけてしまった…

不良2

ふざけんなよお前!
この靴高ぇんだぞ!

結依

ごめんなさい…!

結依

本当にごめんなさい…!

足早に去ろうとするも腕を掴まれ引き戻される。

不良1

ちょっと可愛いからって調子乗りすぎじゃね?

結依

謝ってるじゃないですか…

不良2

許すから俺らにちょっと付き合ってよ

結依

嫌です…!

結依

離してくださいっ、!

まだ登校して1日目なのに……

怖い…

…助けて、

…誰か…

小田島有剣

…下手なナンパだねぇ

不良2

あ?何だお前

小田島有剣

相手にされてないのに無理矢理連れて行こうとするって…

小田島有剣

カッコ悪(笑)

不良1

うぜーなお前!
調子乗ってんじゃねぇぞ!

小田島有剣

……へぇ…?

この人は高校生、なの…?

胸ぐらを掴まれてるのに余裕の笑み。

私をナンパして来た男が拳を振りかざし、次の瞬間聞こえて来る音が怖くて私は一瞬目を瞑った。

不良1

……!?

恐る恐る目を開けると、振りかざした拳を片手で受け止められる。 次の瞬間、 ───ドスッ、と鈍い音がした。

殴り飛ばされた男は地面に尻もちを付き切れた口角を手で拭う。

小田島有剣

喧嘩売る相手間違えないようにね〜

柔らかい口調と笑み、 しかしその目は冷たく殺気を放っており その場にいた私を含む全員が凍り付いた。

不良2

っ、てめぇ…!

小田島有剣

………

不良2

っ……

不良2

……帰るぞ、

不良1

…お、おう…

しっぽを巻いて逃げる2人組。

結依

…じゃあ私も…

失礼しまぁぁぁす!

スタートダッシュを決めるつもりが肩を鷲掴みされ動けず苦笑いで振り向く。

小田島有剣

"助けてくれてありがとう"
は?

結依

助けてくれてありがとうございます!

結依

失礼します!!

肩を鷲掴みする手に力が入る。

──ミシィィィィッ…!

ぎゃぁぁぁぁ!と叫びたい気持ちを必死に堪え涙目で痛みを訴える。

小田島有剣

言葉だけじゃなくてお礼はしっかりするものだろ?

結依

何をしたらいいですか…

お礼ってスダバかい!!!

…と突っ込みたい気持ちを押さえつつ

結依

スダバでよかったんですか?

小田島有剣

うん
期間限定気になってたし

小田島有剣

あ、苺2つ
片方はシロップ追加

店員

お会計はご一緒になさいますか?

小田島有剣

一緒で

あっ、私がお礼に払うやつか…

と思いきや 財布を出そうとすると制止された。

結依

…?

小田島有剣

スダバに付き合ってくれたらいいよ

小田島有剣

女の子に奢られても美味しくないし

結依

そういう事…

小田島有剣

通ってるのが男子校で
スダバ行きたがる男いなくてさ

店員

お待たせしました!
こっちがシロップ追加です

小田島有剣

どうも〜

小田島有剣

はい
さっき絡まれて零しただろ

結依

ありがとうございます…!

美味しかったんだよなぁ… これ!

充分甘いけどシロップ追加って…

小田島有剣

もうちょっとかな?

結依

まだ入れるんですか!?

ガムシロップを何杯も 追加する様子を目の当たりにして なんだか口の中が甘ったるくなるような気がした…。

チョコより甘くてチョコより苦い

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