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コメント
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血を浴びた二人 …やっぱりか
梨
蘭
竜胆
蘭
喧嘩をしてきた後とは思えない なんとも、のほほんとした会話 ハンカチを近くの水道で濡らし まずは血が少ない竜胆兄の頬を拭う
蘭
梨
喧嘩は苦手だ
蘭
梨
竜胆
竜胆兄に腰を引かれ 腕の中に閉じ込められる 状況を理解するよりも早く 蘭兄もそれに乗っかるようにして 何故か、兄妹三人で抱き合った 一体どうしたと言うんだ
竜胆
梨
竜胆
前までこれは 家族に対してのものだと思ってた 日を経つにつれ 激しくなるスキンシップと
梨
絶対、兄妹に抱くはずのない 胸の痛みが大きくなって
蘭
梨
この感情が 〝愛慕〟である事を知った 初めは受け入れられなくて ひどく、突き放した時期もあったけど 今はもう、なんとも思わない
蘭
梨
蘭
梨
彼らも同じ気持ちだと 知った日から 照れくささで立ち上がろうとしても すぐさま腕を掴まれて 再び胸の中に戻ってしまう 私にもう少し、蘭兄みたいな素直さがあれば 竜胆兄みたいな、優しさがあれ
蘭
予鈴なんか、本当はどうでもいい べっとりとした血が頬に触れる そんな不快感など、打ち消すように 蘭兄の柔らかい唇が、重ねられた
竜胆
梨
待てない 竜胆兄はそういうと 頬に付着した血を指で拭いながら そっとキスをする 息が吸えるように 隙間を開けてくれた彼 優しいのか、いじわるなのか 分からなくなる
蘭
梨
ずっと一緒だと誓い合った、あの日から
竜胆
梨
蘭
二度と私を、血で汚させまいと 守ってくれる二人が
梨
どうしようもなく、好き …言ってやらんけど
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